植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

久しぶりに満足でハッピーな1日

2023年11月29日 | 篆刻
昨日は、当社の期末決算処理の日でありました。
といっても家内とワタシだけのちっぽけな会社で、個人事業と何ら変わらないのであります。伝票操作や元帳作成から貸借対照表・損益計算書を作成し、税務署への提出書類を揃えるのは、全部税理士事務所任せであります。そのために毎月5万円支払っております。自分が決算関連書類を作成するのは到底無理ですし、人を雇ったらそんなものでは済みません。

先代からお世話になっている税理士事務所が全部書類を揃えてワタシの仕事場に来られ、お茶とケーキで雑談してハンコを押してお終い。それで10年何事もなくやってきました。
今回担当からいくつかの新しい制度やこれまでの当社のやり方に潜む問題点の指摘がありましたが、聞き流す程度であります。税務者やらなにやらがうち程度の零細企業に目をつけても仕方ないし、かりに若干の齟齬があったとしても数万円単位の話なので、優先順位から言えば何十年経っても声はかからないだろうと思います。そもそも、少なくとも1円たりとも売り上げ額は誤魔化しようもなく、設立後ずっとわずかながら利益を計上して納税しているのですから。

・インボイス制度が導入されたら何かするの?→うちは簡易課税制度を選択してきてるので関係なし
・領収書の電子情報の保管→領収書は従来から紙で相手から貰ったものだけなので、自社のパソコンに保存するような情報は無し
・役員登記情報の更改→2年に一回法務局に届け出しないと5万円の罰則がある?そんなバカな話があるか、もしそうだったら日本の中小零細企業のほとんどが抵触する
・役員・従業員の福利厚生で慰安旅行や報奨金が非課税にならないのか

などなど情報交換はいたしましたが、今までワタシが作成してきた預金・現金出納帳で文句を言われたことはなく、いまだ修正申告などの問題も起こしておりません。それにしても、こまこました決まりをたくさん作って目くらましのような増税制度を次々につくる政府や役所には本当に困ったものです。とるばかりで還元されず、あげくに天文学的な借金した、あの金はどこに消えたのでしょうか?出入りの植木屋さんは、インボイスの説明会に3回行ってきたがちっともわからなかったと泣いてました。一人親方の職人をいじめて何が国民のためになるのでしょうか?

さて、そんな中で宅配便が届きました。基本的にワタシの仕事場(隠れ家)には社長たる家内は出入りしません。宅配便で届く品物の90%以上はヤフオクで落札した印材です。母屋に届くとバレるので、仕事場に配達されるのですが、この時ばかりは会計処理のまっさなかなので仕方ない、受け取りました。

今回の落札額が5千円、ワタシが信頼している良心的で目利きの業者さん「天香楼」の出品物で「印材まとめて7個」です。円安もあって印材の落札額が高騰している中、これぞという逸品は軽く数万円になって手が出ないので、まとめて出される十把一絡げみたいな中に宝物を見つけるのが良材を安く入手する隠し技となっております。

普段、雑なまとめての品物、あるいは1個2,3千円程度の安いものしか落札できないので、さほど優れて価値のある石などはまず入手できません。安物買いのなんとやらなのです。しかし、今回の品物は確信しておりました、これは掘り出し物だ、こんなに安くていいの?と思っていたのです。そして税理士がケーキを食べているのを横目に梱包を開きました。
これが出品時の写真です↓

一番見たかったのがコレ「鶏血石」です。
石に思いっきり4万円と書いたラベルがあります(笑)。これは後付けではありません。昔(2、30年くらい前)なら当たり前の値段なのです。この色褪せた印箱の表にはがれがかった紙にうっすらと読める金額も4万円でした。

次の値打ちものがこの艶やかな寿山石
恐らく「巧色善伯凍」とか「桃花凍」などと言われる美しく価値の高い石なのです。側面4面ともに植物などの「薄意」が入っているのがその証拠であります。これだけで2万円くらいしても全く不思議ではありません。実際手にして眺めているだけで素晴らしい石だと実感いたします。


次が「昌化凍石の対章」です。獅子紐があり古びていながらも良質な布を使った古い型式の印箱2個に収まっております。小さく商品札らしいものには「10.ー」の表示がされていましたから、前の持ち主は1万円の石を2個まとめて買ったのでしょう。


最後はこれ
これも時代の古い上物によく使われた紺の印箱に入っています。石の形や大きさに合わせて拵えています。高さ22mm、10mm角の小さな石が美しく磨かれわずかに紅斑が流れています。これは田黄石の一種「田白」や「白芙蓉」といわれる希少石と見ました。

年に一度の決算も無事終わり、知り合いの大変美味しい洋菓子屋さんのケーキを食べました。
まぁ、これだけで最低5万円、場合によっては10万円近く出す人もいるかもしれない、そのくらいの掘り出し物だったと大満足で、とても気分のいい1日となったのであります。


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