植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

植物に聞いてみたい 今はあなたにとって、冬なの?

2020年01月15日 | 植物
 今日も暖かです。昨日までも暖かく、東京では結氷が遅い記録を更新中の様ですね。まもなく大寒、一年で最も寒いと言われる日が参ります。母が、ワタシを産んだ朝、「寒い日やったねー」と何度も聞かされました。この日を底にして寒さが少しづつ緩むというのが毎年のことになるはずです。
 10年近くガーデニングを嬉々としてやっていますが、これほど寒くならないのは異常に思えます。霜が降りません、氷も張りません、畑に霜柱も出ません。年々冬に寒くない、雪も降らないというようなことが増えているにつけ、一過性の暖冬ではなく温暖化が進行しているのだと感じますね。

 当然、植物たちにも異変が起きています。熱帯性の植物がいまだに葉を落とさないという状態です。外に出しっぱなしのチョウセンアサガオ、カンナ、ジュズサンゴ、リュウガンなどですね。本来はとっくに屋内に越冬させるか、マルチングで防寒する頃なのですが、寒波らしい冷たい空気が来ないので、しばらくはこうしておけるのです。凍ると葉が溶ける君子蘭もまだ、青々としています。

 野菜では、昨日収穫した白菜にまだアブラムシがたくさんついていました。5度を下回ると死滅するはずなのにピンピンしています。ジャガイモは、寒さを嫌いますが、当地平塚では春植えと秋植えの二期作が可能です。通常強い霜に当たったり零下になってくると葉が枯れて収穫時期となります。春植えは、1・2月頃に植えて、若葉が遅霜に当たらないようにします。しかし、今シーズンはいまだに気温が下がらないので秋口に植え付けしたジャガイモはまだ、元気なのです。そうして、種イモを植える時期が到来しているのです。

バラに至っては、とっくに葉が落ちて剪定し、寒肥を施すシーズンなのですが、いまだに大輪の花を次々に咲かせています。よく行く植物園、花菜ガーデンの先生(県の職員)からは、冬になったら膝丈の高さまで剪定し、葉っぱが残っていたら全部毟るのよ」と教えてくれました。
 バラは、冬に葉を落とし、根から吸収する栄養をゆっくりと蓄え、春の芽ぶきに備えます。2,3月頃には茎が紅紫色になります。今、花を咲かせて体力を消耗しているとみるのか、休眠期であっても生長に適した気温であれば、光合成により株が充実すると考えるのか、実はワタシにはよくわかりません。
 約50本あるバラのうち、半分ほどは葉が少なくなり、花も咲き終わりましたので、数日前から剪定しております。開花中のバラも大寒過ぎたら全部ばっさりと剪定するつもりです。

 さらに、ワタシを悩ませるのは蘭の冬の管理です。多くの洋ランは寒さに弱いため、通常は、水遣りを減らす、水を切ることになります。また、戸外の蘭を屋内に退避させ、室内の蘭でも特に寒さに弱い胡蝶蘭などは20℃に保った温室に入れておきます。しかし、栽培の本には寒くない冬、温室内の蘭についてはあまり説明がありません。今の洋ラン達にとって、冬と感じているのだろうか。一般的に15~20℃程度の最低温度の中では、ランは成長期に近いのではないかと疑問をもつのです。あるいは、最低気温が5~10℃であっても、今のように午前から夜にかけて平均15℃以上あったら肥料や水分をきちんと与えるのがいいのでは、と思ってしまうのです。
 洋ランの、体内時計が気温によらず、一年のサイクルで活動しているのかもしれません。短日植物などと呼ぶのは、日照時間で植物が季節を知るということなのですね。

 植物栽培に限りませんが、すべてがマニュアルやハウツー本に書いてある通りとは限りません。昔は常識であったものがいつの間にやら非常識になっています。ネットで、栽培法などを調べたりもしますが、これが結構コピペらしくいくつものHP・ブログなどで全く同じ表現が用いられているのを見ると、「信用ならん」と思います。

 そうして、洋ランの様子を見ながら、じょうろを差し出す手を止めたりまた伸ばしたりと、悩むこの頃であります。

 
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