植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

分かっちゃいるけどやめられない

2020年01月30日 | コロナ
想像通り、えらい勢いでコロナウイルスによる新型肺炎の患者が増えています。

どうやら、発生地中国の武漢では、遅くとも昨年12月の8日には未知の肺炎の発症を確認していたようです。ここからひと月あまり、公表もされずネットで情報が少しづつ漏れた結果、新年早々に発生源とみられる市場の閉鎖が行われました。その後も政府や武漢市からは確たる情報が伝えらず、人から人への感染も証拠がないととぼけていました。やっと1月20日の習近平さんの号令で、一気に情報公開が始まり、23日には武漢市などの封鎖に踏み切りました。春節の民族大移動を控えとうとう隠し切れなくなったわけですね。

こうした経過を辿った原因は、病気の実態がなかなか特定できなかった、武漢の当局者が習さんの側近で、厄介な案件が耳に入らぬよう(自分が矢面に立たされぬよう)隠蔽した、情報伝達が複雑で上層部に伝わりにくい、というようなことによるようです。また、中国お得意の情報制限(ネット監視・言論封殺)により、民間レベルでの情報共有も分断されたのです。
 この際責任論は詮索しても仕方がない話ですが。
 それよりもひと月あまりの間、危険極まりない感染病の広がりが放置され、東京都の人口に匹敵する在住者が、無防備に感染するのに対策が取られなかったということです。また、国内外への移動により世界に拡散することにも警告や制限が加えれませんでした。
 また、都市を封鎖したと言いますが、武漢市だけで面積が8,600平方km、東京都が2200平方kmくらいですから、その4倍のエリアに都民並みの人口が住んでいるのです。その道路を全て閉鎖できるなんてとても可能とは思えませんね。

 中国の、これまでのサーズなどの対応に比べるとはるかに迅速で、マシだと評価する向きもあるようです。それだけ事態が深刻であることの裏返しだと思いますね。しぶしぶ認めた患者数も、まったくあてにはなりません。集計するシステムも手段も限られ、特定の大病院で受診して確実な感染者かつ重篤な症状、というような限定的な数値、しかも政府の特別な配慮もあり、控え目な患者数(100人程度)でありました。これが日を追うにしたがって、倍々ゲームの如く増加し、最新では6000人を越えたということです。この国はいつまでこんなことを続けるつもりなのでしょうか。こんなことは分かり切った話です。

 昨夜、チャーター便で206名の邦人が武漢市から帰国しました。新型肺炎への感染が疑われる人が7名だそうです。もし、その半分が感染者だったとすれば、1.7%の感染率という計算になります。これを武漢市の人口1089万人に当てはめると18.5万人が感染しているという推計ができますな。情報が抑えられ、封鎖されて衛生環境が悪く、病院の体制が整っていないことを前提にすると、この数倍居ても不思議はありません。そして、武漢市以外にもすでに広がっていて、世界各国で発症が報告されるようになりました。
 ウィルスの特性から、更に感染力が強まり、劇症化重篤化も懸念材料です。過去の事例をもとに、今年の夏ころがピークとなると予想されています。

 それに対して、わが国の責任者・当局はいささか危機感に乏しい印象です。曰く、法整備が終わるまで、強制的な検査や入院はできませんとか、国内で発症が確認された人は症状が軽く退院した、とかね。致死率が患者の1,2%としても分母(感染者)が何万人にもなったら、死者は何百人と出るんですよ。蔓延した時の社会や経済の混乱は想像を絶します。薄笑いしながら「冷静に、過剰に反応しないで」などという議員とか保健責任者の方がいますが、取り越し苦労するぐらいでちょうどいいのですよ。

チャーター代を個人負担するか否か、帰国者の一部が検査や一時隔離を拒否しているとかの報道が有ります。バカだねー
「非常事態につき、日本人の生命を守るために希望者は帰国させます。費用の一部は政府が負担します。従って、条件として、帰国時に強制的に検査・一時宿舎待機の同意書をとります。同意できない人は乗せません。」
位の事が出来ないんでしょうかね。

ア ホレ スイスイ スーダララッタ
スーダララッタ スイスイ
急に、このフレーズが頭に浮かびました
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする