風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

アフター・ウェディング

2007年10月02日 | 映画
アフター・ウェディング  試写会[読売新聞他]・教育会館ホール・2007/10/1



【作品資料】では、
監督のスサンネ・ビアは、本作が2007年のアカデミー賞外国語映画部門にノミネートされた。
前々作『しあわせな孤独』、前作『ある愛の風景』の2本が、すでにハリウッドでリメイクが進んでいる、と。

デンマーク映画を見るのは初めてと思う。
公式サイトで『命を終える日を知った時、大切な人に残したいものがある』と言っているので、以下、ネタばれにはならないだろう。
主人公は、インドで孤児の援助活動に従事するデンマーク人ヤコブが設定されているが、
実際の主人公は、ヤコブではなく、彼に巨額の寄付金の申し出るデンマークの実業家ヨルゲンである。
ヨルゲンは、ヤコブに言う。
「1200万ドル、年間5万人の子どもの援助したい、それはデンマークで毎年生まれる子供の数」
調べたら、デンマークの人口は約500万人。
さて、ヨルゲンは48歳になったばかりなのだが、病で死が近い。
そこで、ヨルゲンは妻の連れ子の娘の結婚式に
実の父親ヤコブを結婚式に招き、娘と妻と自分の息子の将来をヤコブに託す、
と言うのが映画のストーリー。

こうした事態、つまり
離婚と結婚外セックスがかなり多い北欧において、
血のつながりのない子どもを心から愛し、妻の元彼に娘と、息子と妻の将来を託す感情は、
彼の固有な個性なのか、それともデンマーク・北欧の人々にかなり共有されている価値観なのだろうか、
ということ。それについては知らないし、映画ではわからない。
結局、僕には、この映画でこの監督は何を訴えたいのか、よくわからなかった。
血のつながりなど関係なく、家族愛、ということ。
それなら、こんなブルジョア的金持ちのそれなんて…。
それ以上に、こんなシチュエーション=インドの悲劇と金持ちの欺瞞的ボランティアの対比なんておかしい。
で、映画としては、僕はA級・佳作とは思わない、
だが、珍しいデンマーク・北欧の映画としては価値はある。
また一方の舞台がインドと言う事情があり、デンマークでのシーンはデンマーク語と思うのだが、
主な言語が英語の様に思われるのはやはり違和感がある。

また、この監督、目のシーンの異常な程のクローズアップが異常に多用しているのだが、
それにはどんな意味があるのだろうか。

会場の、教育会館ホール、定員は800人強と広いが、
椅子は固く狭く、床のスロープが緩いので前の人の頭がジャマになるし、
映画のスクリーンが小さいく、映画館としては悪い。


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