風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/アーティスト

2012年08月22日 | 映画
8月20日『アーティスト』を見ました。
第84回(2011年)アカデミー作品賞・主演男優賞・衣装デザイン賞・作曲賞を受賞したというのですが、
何とも退屈で安っぽい映画でがっかりでした。
ストーリーは単純、何の工夫もおもしろみもない、子どもだましの恋愛映画でした。

舞台はサイレントからトーキーへの移行期の1920年代末のハリウッド。
サイレント映画のスター、バレンタインは無声映画に固執し、落ちぶれていく一方、
彼が見染めたミラーはトーキーのスターダムを上り詰めていきます。
彼女が、彼を影で応援、支える「美談」話は、ノスタルジックそのもの。
バレンタインのトーキー復帰の起死回生策は"タップダンス"、何ともおざなりでした。
こんな物で人々は映画を見には行きませんよ。
タケシの座頭市をパクったのでしょうか。
フランス映画として初の米アカデミー作品賞受賞作となったそうですが、
フランスがハリウッドを舞台にした映画で、媚びを売って得た受賞とは言い過ぎでしょうか。
チャップリンは、サイレントからトーキーへの転換を見事に成し遂げました。この映画とは横綱と幕下の感じです。
アメリカのアカデミー賞は本当にいい加減なものです。
映の『幕末太陽傳』はテレビで見たので、見ないで帰りました。
暑い残暑でした。この日、銀座でオリンピックメダリストのパレードがあり、50万人が集まったそうです。
これと同じ位の人々が、反原発で集まって!と思ったものです。                     【8月20日鑑賞】
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「原発の電気に頼らない」木の根夏祭り

2012年08月19日 | ウォーキング
今年6月末、成田・木の根ペンションに『おひさま発電所』が完成し、その完成記念のイベントとして、
「原発の電気に頼らない」木の根夏祭りが開かれました。主催は、『地球的課題の実験村』でした。
夕方5時から9時まで行われました。
午前中、雷と大雨で開かれるのか心配でしたが、午後からは快晴でした。
この日のために雑草が刈られていました。そこに降った雨は、とても良い臭いを放っていました。

空港第2ビルと芝山鉄道線の東成田駅は地下トンネルで結ばれています。
その距離は、約800m、冷房が効いて居ますが、人通りは全くありません。   右は、東成田駅改札、左は空港第2ビルへの通路
 
空港第2ビル駅が出来る前は、東成田駅が空港への鉄道駅だったそうです。
現在は、空港第2ビル駅とその先に空港駅が出来て、東成田駅利用者はほとんどなく、閑散としています。
この空港の真下を通るトンネル[奥が東成田駅]を抜けると、左側に木の根ペンションがあります。
 
完成した、『おひさま発電所』

 ザ・空、AKOGARE、韓国農楽集団ウリト、電源Happning、などのバンド演奏と、桜井薫さんのお話などがありました。
韓国農楽集団ウリトの踊り、とてもすごい迫力です。
 
ペンション二階からの風景
 
 
参加費は、千円でカレーとバーベキュ食べ放題、ビール飲み放題でした。
カレーは甘口でしたが、野菜たっぷりでした。地元農民・石井恒二さん生産のバーベキューの豚肉は、やわらかく美味でした。
私は、缶ビール2杯ですっかり酔っぱらってしまったので、7時過ぎ引き上げることにしました。
東成田駅前の管制塔

若者の演奏を聞いて私は、フト1991年8月行われた都はるみさんのコンサートを思い出しました。
三里塚空港反対同盟熱田派結成25周年を記念して三里塚の農地で「三里塚の星空コンサート」が開かれたのです。
デテールは覚えていないのですが、着物を着た都はるみさんが畑の真ん中のステージを縦横無尽に走り回った姿は新鮮でした。
1991年と言えば、2年前にベルリンの壁が崩壊し、この年の12月にはソ連が崩壊した年でした。         【終わり】
コメント (2)
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映画=ヘルプ、ヤング≒アダルト

2012年08月07日 | 映画
8月6日、映画二本を見ました。

面白かったです。
1950年代末から1960年代のアメリカ公民権運動時代の黒人差別撤廃の運動を題材にしています。
というと、とてもシリアスで堅苦しいと思ってしまうのですが、実はほとんどコメディです。
当時の黒人女性が置かれた悲惨で非人間的な状況を声高に告発・糾弾する手法ではなく
コメディタッチの素敵な映画に仕上げました。
慈善事業にいそしむ白人達は、自分たちの子どもの子育てのほとんどをお任せしている黒人メード達が
自宅のトイレを使用することを認めませんでした。
彼女たちは、家の外に黒人専用トイレがあると住宅の価値が上がり、黒人がトイレを使うと「悪い病気が移る」と真顔で言うのでした。
そんな中、一人の若い女性が黒人メード達から白人女性の日常を聞き出し、それが本となりました。
そのことを契機に、ほんの少しだけ、新しい風が吹き始めました。
しかし、「悪い病気が移る」と言う彼女たちを、本当は私たちは笑うことは出来ません。
福島原発の爆発による被爆は、「人に移る」と差別されているのですから。
また、アメリカは黒人や先住民族に対する心からの謝罪と反省が無いのに「世界の人権の番人」だと振る舞っています。
ある黒人女性が仕返しに白人女性にパイをプレゼントします。
そのパイはとても美味でしたが、彼女のシット(クソ)が入っていました。
「クソ食らえ」とは言いますが、このギャグが映画で何回も使われ、耳障りでした。
このような下ネタで笑いを誘うのは、ひねりと工夫が足りない証し、この映画の画竜点睛を欠きました。
心が貧しいのに偽善的にする慈善を痛烈に風刺・批判する「ネタ」を私は、思いつきませんが、
アメリカの先住民や黒人には誇り高い伝説や言い伝えがあると思うのですが。


超美人、シャーリーズ・セロンがコメディに挑戦した作品で、楽しみにしていたのですが、結果はいまいちでした。
セロン演じる37歳でゴーストライターのメイビス、仕事も恋愛も上手く行かない、超主観主義の高ピーです。
昔の彼から、子どもの命名式への招待状が迷い込みます。
彼女、アダルトの年齢になっているのに、写真のようにキティちゃんの服を着、
今でも彼から好かれていると思い込んでいるのでした。
故郷に帰って彼を誘惑し、結婚すら夢見て、珍騒動を巻き起こすのでした。
セロンの為だけに作られたの映画なのですが、失敗でした。
メイビスのキャラクターがステレオタイプ過ぎているのも失敗の原因です。
それでも彼女のずっこけぶりは並ではないのですが、美人過ぎるためなのか、観客は妙にシリアスになってしまっていて、
映画館には、笑い声が全く起きず、どんより重たい雰囲気が漂っているのでした。
やはり脚本・ストーリーが面白くないことが一番の問題なのです。
とにかく美しいセロンがちょっと歯車がずれてとんちんかんになるだけでおかしくなるはずなのに、考え過ぎでした。
彼女は、故郷では冷ややかに迎えられるのですが、唯一彼女にまともに接してくれる同級生がいました。
騒ぎを起こすなと助言する彼は、昔ホモとからかわれ、ひどいいじめと暴行を受けて身体障害者にされていました。
そうこの設定では彼と彼との絡みも気軽には笑えません。
まして彼は、昔から彼女を密かに憧れていたのですから。
ひねりすぎず、すごいハンサムだけどゲイなのだけど、なぜか成り行きで彼女と怪しくなってしまうなんて方がおもしろい。
また、アメリカの下品なスラングも多様すぎて興ざめでした。
設定がとにかく陳腐なのですから、軽く・早いテンポで奇想天外・リアリティ無しがいいのです。
十年近く前の『モンスター』で、セロンは役作りのため10キロ以上も太って、見事なブスを演じました。
美人に甘い私としては、新境地を開いたセロンさんの次のコメディを期待しましょう。      【終わり】
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