風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画/パターソン

2018年02月22日 | 映画


予告編を見て期待したのですが、独りよがりの駄作でした。
題名は、いつも同じことをするワンパターンの男と言うシャレかと思ったら、パターソンはPaterson、
ワンパターンのパターンはptternでした。
主人公のバスの運転手の俳優の名前が、アダム・ドライバーとこれまたシャレっぽいのは素敵です。
彼の妻は彼とは真逆のかなり「飛んで」いて、どうもイスラム圏系の異邦人のようです。
彼女のデザインは、アラビック模様のようでもあり、草間弥生の水玉のようでもありますが、
欧米人の東方「異邦」へのコンプレックスに感じました。
舞台はニューヨークから25kmほど、そう遠くないニュージャージー州の実在の町です。
かなりの田舎町ですが、他人種が行き交う町のようです。
町には、落差23メートル、豊かな水量を誇る町のシンボル・グレートフォールズあり、
この滝のエネルギーを利用して産業が繁栄したそうです。 写真は引用

映画の最後、日曜日のエピソードに永瀬正敏演じる日本人が全く唐突に登場します。
パターソンは飼っている犬に自分の詩作ノートを食いちぎられ意気消沈して、
グレートフォールズの公園のベンチで呆然としています。

公園にいるのは二人だけ、ベンチもたくさんあるのにパターソンの座っているベンチに見知らぬ
アジア人が「同席して良いか」と唐突に聞いて座るなんて、
不自然を通り越してこの奇異な演出って何、ってすっかり興ざめでした。
しかも彼がパターソンを慰め、白紙の詩作ノートを渡し、パターソンが生き返るというのですから…。
彼の相づちは人を小馬鹿にしたような強いアクセントの「アッ、ハァン」です。
私は、英語をなまじ知った日本人がネイティブらしく相づちをうつのを小馬鹿にしているように感じました。
最後に二人は握手して別れるのですが、日本人の右手の指二本は絆創膏が貼られていました。
この演出の意味は何なのでしょう?私はさっぱりわかりませんでした。
ちなみにパターソンが飼う犬は、第69回カンヌ国際映画祭のパルム・ドッグ賞(優秀な演技を披露した
犬に与えられる賞)を受賞したそうです。
何をか況んや、やっぱりカンヌは下らないですね。その犬は映画完成後死んだそうです。
パターソンが、道ばたにいる少女に話しかけるシーンなどパターソンは不審者そのものですし、
行きつけのバーで、失恋男がかつての恋人ににおもちゃの銃を突きつけるシーンなど笑えません。
この映画には、5、6組の双子が登場します。
深い意味があるのでしょうが私にはわかりませんでした。
映画の冒頭、二人は、双子がほしい、そして二人の個性に合わせて育てるのなどと言います。
二人は、毎日こんな狭いベッドで寝て、こんな風に目覚めます。

まるでツインのようです。しかしシンメトリックではなく、二人で一人のように。
一人の人間には、パターソンとその妻のようにシンメトリックで無い二人が混在して
一人の人間を作っているとでも言いたのでしょうか。
かように映画は屁理屈をちりばめますが、わたしにはさっぱり言いたいことはわかりません。
哲学さをさりげなく言いたいふりをした薄っぺら見え見えです。
2017年のキネマ旬報賞を受けたそうですが、私は「?」です。   【2018年2月19日】

映画/ボブという名の猫

2018年02月14日 | 映画



可も無く不可も無く、です。
動物ものが好きで無い私には好みの題材ではありません。
ストーリーは至って単純、くすり中毒のストリートミュージシャンが、野良猫を拾います。
この猫は、すっかり彼の守り神、彼の「幸福度」がうなぎ登り、恋人も出来、幸せになるお話。
わざわざ映画館で見る映画では無いです。           


映画/ブランカとギター弾き

2018年02月10日 | 映画


この映画は、ベネチア・ビエンナーレ、ベネチア国際映画祭が出資して制作されたそうです。
そうした映画は日本では初めてで、長谷井宏紀さんのこれまた初監督長編映画でした
イタリア映画、言語はフィリピンのタガログ語です。
フィリピン・マニラ近郊のスラム街近くにあるゴミ置き場で、金になるゴミを拾って生活する子ども達の
支援や教育については、これまでもたびたび映像化され、紹介されてきました。 
この映画は、マニラのスラム街で盗みや物乞いで暮らす孤児のブランカとその回りの人々の映画です。
ブランカは、盲目ギター弾きのピーターと出会い、歌とギターで生活費を稼ごうとします。
二人の魅力的人が登場します。一人は、性別不明のちょっと年がいったストリートガールと
チンピラのパシリをしているセバスチャンという少年です。 右がセバスチャン

彼らは、何かと、ブランカを助けます。
盗みや物乞いを止めたセバスチャンがほほえみながら煙草を売っている場面で映画は終わります。
なお、ピーターを演じたピーター・ミラリさんは映画完成後病で亡くなったそうです。  【1月29日】


日本橋を歩く

2018年02月08日 | ウォーキング

2月5日、少し寒かったですが、東京駅から日本橋近辺を少し歩きました。

東京駅周辺再開発が激しいです。こんなに高層・巨大ビルが本当に必要なのでしょうか。 竹久夢二旧宅跡
 
人材派遣のパソナグループ本部ビルは、ファーム展示場があったのですが、建て替え工事中でした。   
名水白木屋の井戸                 木原店跡
  
たいめい館5階に「凧の博物館」200円ですが入りませんでした。
 
                         郵便発祥の地
 
開運橋親柱
 
銀行発祥の地                   鎧の渡し跡
 
東京証券取引所
 
鎧神社
 
旧渋沢栄一宅跡・日証館              日本橋魚河岸発祥の地
 
日 本 橋 
 
                         日本橋観光案内所
 
東京市道路元標                   貨幣博物館(休館)
 
日本銀行                      三浦按針屋敷跡
 
常盤稲荷                      小網神社
                              
西郷隆盛屋敷跡[日本橋小学校]
 
出世稲荷
 
三光稲荷                      橘稲荷
                       
富沢稲荷                      池洲神社
 
千代田神社                     大安楽寺(真言宗)
 
                          江戸八臂弁財天
 
                         身延別院(真宗)
  
                         油かけ大黒天
  
十思公園 石町時の鐘               枡屋勝三郎記念碑
 
吉田松陰終焉の地                 牢屋敷の石垣
 
於竹大日如来井戸跡                宝田恵比寿神社
                       
長崎屋跡                     与謝蕪村宅跡
 
薬ミュージーアム(休館)
 
福徳神社

三井記念美術館入り口(7F、入らず)          日本橋西河岸地蔵寺(日限延命地蔵尊)
 
今年になって、初めてのウォーキングでした。何度か出かけようと計画したのですが、その度に、雨や雪や
風が強かったりで行くことが出来ませんでした。
今日も、寒波でしたが、日が出ていたので思い切って出かけました。
ウイークデーの日中なのにものすごい人々の行き交いです。
しかも、その多くの人はとても早足です。
東京駅周辺の再開発、建設ラッシュは凄まじいものです。
こんなに高層、巨大ビルが本当に必要なのかつくづく思います。バブルだなぁと思います。
日本橋近辺は、日本の金融の中心地で大銀行や証券会社の異様な巨大な建物が威圧しています。
そんな中に不釣り合いにちいさな稲荷や神社が少なからず点在しています。
それらは、この地がかつて庶民の行き交い暮らす下町だったのだと教えています。
小伝馬町には、吉田松陰終焉の地と言われる牢屋跡が残っていますが、小さな公園内に
ぽつんと石碑があるだけです。
また、江戸は水運・運河だったこともわかります。
東京の交通機関の多くは地下に潜ってしまいましたが、広い道路にトラムが走っていれば良いのに
と思わずにはいられません。
当初計画していた半分ほどしか歩けませんでした。
私が歩いた、京橋~日本橋のブログは 有楽町駅~東京駅=京橋・日本橋を歩く です。

映画/セールスマン

2018年02月03日 | 映画




新年2回目の映画は、サスペンスでした。セールスマンとELLEの2本です。
セールスマンは、イラン・フランス合作映画です。
前半の前半は序章と言え、だらだらして退屈でした。
妻のラナが自宅で見知らぬ男に殴打された事件を契機に二人の間には
感情の微妙なすれ違いが生じます。
夫婦は、イラン警察に訴えても解決できないと言います。夫のエマッドは、単身、犯人捜しを始めます。
男は、自動車とその鍵、携帯を忘れるアホぶりで、意外に簡単に犯人に行き着きます。
「目には目を」と言われるイスラム社会、殺伐とした結末を予想していたのですが、
妻のラマは、その男を「許す」と言います。
もし彼女が強姦されたり、殺された場合にラマは同じように寛容になれたでしょうか。
私は、この終わり方に少し心が安らぎました。最初のダラダラが無ければもっと良かったです。
イスラム社会の映画、一切のセックスシーンも、暴力シーンもありません。
そうしたシーンは無い方が私は好きですし、それでも物事を伝えることは充分出来ます。
二人は仕事を持ちながら劇団員でもある彼らは、劇中で舞台劇「セールスマンの死」を演じるシーンが何度も
描かれますが、これは煩雑過ぎました。
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