一昨日と昨日(5月23日ー24日)に第72期本因坊戦第二局が行われた。大盤解説が24日午後1時からとのことで出かけてみた。場所は大田市・石見銀山・熊谷家住宅(重要文化財)で行われ、解説会場はその熊谷家住宅向かいのオペラハウスである。
対局は井山文裕本因坊(井山裕太九段)に本木克弥八段が挑戦する形である。大盤解説は桑本晋平七段で、解説は分りやすい。大盤解説も交代である。瀬戸大樹八段の顏を見たが、桑本七段の後で解説登壇である。解説は瀬戸大樹八段、聞き手は稲葉禄子女流アマ、稲葉さんはNHK囲碁解説やトーナメントの司会で名高い。瀬戸八段は神経質に見えたが、話は噺家と思うほど面白い。見かけでは判断できない好例であった。稲葉さんはやはり話上手であった。
碁は結局、上辺の黒(木本八段)に対する白(本因坊)92手目の13ー二へのコスミから始まる攻めに対し、黒99手目の7-三へのコスミによる守りが、素人判断ながら敗着であろう。白10-十二と黒9-十三とコスまれ、巨大な白地が誕生しては、木本八段の挽回余地はなく投了。本因坊の白の厚みというか壁が活きた碁であった。
第二局の対局会場である熊谷家住宅から10kmほどであろうか、石見国馬路村に本因坊道策は誕生し、江戸で研鑽を務めた後第四世本因坊となった。歴代本因坊のなかで傑出していたといわれている。井山九段はその地で二連勝した。本因坊記録を何度延ばすであろうか。
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