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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

映画「ドラゴン・タトゥーの女」(監督:デヴィッド・フィンチャー)を見た

2012-02-17 | Weblog

■製作年:2011年
■監督:デヴィッド・フィンチャー  
■出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ、クリストファー・プラマー、スティーヴン・バーコフ、ステラン・スカルスガルド、他

※以下、ネタバレ注意!

 

原作の小説がやたら面白かった「ドラゴン・タトゥーの女」、公開中の映画を見に行きました。スウェーデン版の同じ作品もよかったし、監督があの「セブン」のデヴィッド・フィンチャーなのでいやがおうでも期待が高まります。オープニングのイメージ映像が目茶カッコイイ。最近のジームス・ボンドを演じているダニエル・クレイグがクールだ。そして架空の人物でありながらも小説のなかでは抜群の魅力を放っていたリスベッド・サランデルが登場する。ルーニー・マーラという女優が演じている。スウェーデン版のリスベッド・サランデルが強烈であっただけにまだ馴染んでこない。映画は始まったばかり。

 

しかし映画を見続けていくにつけ一つのことに気がついた。それは物語の展開があまりに早いのだ。もともと原作は長編なのですべてを映画で見せようとするのは無理がある。私はそれこそスウェーデン版の映画を、そして原作を読んでいたので早い流れについていけるものの、どちらもアプローチしていない観客はこの複雑な話についていけるのだろうかと。ストーリーを知っている私でもあれあれって感じでとても早い感じがしたから。それこそリスベットなみの理解力が必要なんじゃないか。

 

この「ドラゴン・タトゥーの女」は大きく2つのエピソードで成り立っています。一つは、40年前に行方不明となったハリエット・ヴァンゲルの捜索、もう一つは「ミレニアム」の元編集長ミカエルとリスベット・サランデルによって闇の組織とも繋がっている巨大企業集団の悪事ばらしです。デヴィッド・フィンチャーは後半の悪徳企業家ヴェンネルストレムに対決する部分をまるで紙芝居をパッパとすばやくめくるように描いていたので最後は早すぎることによる尻切れトンボになっていたように思いました。

 

 

 

逆に、フィンチャーはミカエルとリスベッド・サランデルを丁寧に描いており、私はこの2人にだんだんと引き込まれていきました。特に、前半は先行の映画のイメージを引きずって馴染みにくかったルーニー・マーラによるリスベット・サランデルもだんだんとよくなってきました。どんどんよくなって、後半になると私は彼女の一挙手一投足に釘付けとなりました。映画のカタログを読むと彼女は役を演じるにあたり髪を切り染め、ピアスをつけることはもちろんのこと、眉毛を脱色し、キックボクシングにバイクの練習、スウェーデンで一人暮らしを始めるなど徹底した準備をしたそで、その思い入れが結実していたと感じました。

 

心の中でルーニー・マーラ演じるリスベットの活躍を見るにつけカッコイイ、それいけ!と叫んでいました。彼女の設定は一風変わった女性なんだけれども実はとてもキュートな部分もあるのです。行為のいくつかは問題ありなところもあるけれども、心根が純粋なんですね。そこにギャップがあって最高にいい。ルーニー・マーラは役柄上、惜し気もなくヌードも披露していますが、とても綺麗でグッドでした。

 

原作の「ミレニアム」は3部作、次回の映画化があるのか?ないのか?私はもう一度、熱演してみせたルーニー・マーラの演じるリスベット・サランデルにスクリーンで会いたいと思いました。ぜひ、次の作品も映画化して欲しいものです。そのためにはこの映画の評判がよく興行収益もいいことが大前提。こけたら次はない。だから映画よ、がんばって成功してくれよとエールを送るのでした。小説、映画ときて架空の人物であるリスベット・サランデルに少々お熱ぎみの私です…。 

ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ヘレンハルメ 美穂,岩澤 雅利
早川書房
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ヘレンハンメル 美穂,岩澤 雅利
早川書房
ドラゴン・タトゥーの女 ミレニアム<完全版> [DVD]
ミカエル・ニクヴィスト,ノオミ・ラパス
アミューズソフトエンタテインメント

 

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2 コメント

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Unknown (某コピーライターH)
2012-02-20 11:19:27
そうですかあ。

そういう女性がお好みなんですね。笑

そっちに興味が沸きました。
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思いもよらず (飾釦)
2012-02-20 20:21:55
ドラゴン・タトゥーの女の主人公に魅入られてしまいました。やっぱり小説の影響も大きいです。風貌はともかく、とても魅力的に描かれていました。フインチャーの映画も私としてはとてもキュートでした。本来、リスベットの外見は好きではないのですが・・・。
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