飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

乱歩NO.24・・・<桜の国の美女~黄金仮面Ⅱ/1980年>

2006-05-02 | 江戸川乱歩
桜の国の美女~黄金仮面Ⅱ

放送:1980年テレビ朝日
監督:井上梅次
主演:天知茂、伊吹吾郎、古手川祐子

天知茂=明智小五郎の「美女シリーズ」の『妖精の美女~黄金仮面』に続く、黄金仮面を題材とした2作目の作品である。

ストーリーは全くの創作だ。前回、黄金仮面は愛する女性・不二子=由美かおるとその想いを貫くため海にかなたに消えていくという、ロマンティックなエンディングであった。その黄金仮面がなぜ、再び日本に現れたのか?そのあたりの理由付けがかなりこじつけである。つまり、愛した不二子が亡くなり、女が恋しくなり女を求めて、わざわざ日本にやって来る。

そして、花子=古手川祐子に一目惚れ。桜のような女性ということで、古手川祐子が登場する場面では“桜”のメロディーが流れるという、かなり違和感ある演出。この、美術品に興味があるのか、それとも女性に目がないのかその行動に困惑する黄金仮面の正体は、ロベールサトウという設定になっているのだが、それがルパンなのか否かということがよく分からなくなってきている。

乱歩の原作ではルパン、このシリーズの前作ではルパン2世とも読める台詞があった。今回はルパンのルの字もでない。ドラマでは明智小五郎は、この黄金仮面に最大級の敬意を表していること、そして最後まで取り逃がしてしまうこと、これをどう見るか?僕の頭は混濁してしまう。

ところで、一番気になったのはルノワールとかゴッホといった名画を片手で乱雑に取り扱っていたのだが、めちゃくちゃ高価な代物なのにそんな持ち方でいいの?と思わず画面に向かって言いたくなった。

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