■製作年:1995年
■監督:マーティン・キャンベル
■出演:ピアース・ブロスナン、ショーン・ビーン、ファムケ・ヤンセン、ジュディ・デンチ、他
5代目ジャームス・ボンドはソ連崩壊による冷戦終結により遺物?呼ばわりされる。しかしそのボンドの今度の敵も遺物?遺物同士の対決が今回の展開です。米ソ冷戦時代、ソ連の秘密工場爆破の任務を、同じイギリス諜報部のパートナー006と遂行し、工場へ侵入するも006は逆に射殺されてしまいます。それから7年後、ソ連は崩壊、NATOの最新ヘリコプターが犯罪組織ヤヌスに奪われる。彼らはそれを使って軍事衛星ゴールデンアイを収奪しNATOへの攻撃を企むのだった。
今回、映画の製作年は1995年、Windows95が発売された時代であり、それを反映してかインターネットを駆使する展開が煩雑に見られました。ボンド・ガールのナターリア(=イザベラ・スコププコ)もプログラマーという設定です。ところで、犯罪組織ヤヌスのボスは誰かというと、なんと射殺されたはずの006であったのです。冷戦が終結し、インターネットが発達し、いわゆるアナログで活躍するスパイの存在意義が薄れ始めこの映画では、そこかしこに遺物と化した007といったような台詞がみられました。つまり任務に忠実な007、国を裏切った006の同じ釜の飯を食った仲間の対決となるのです。このように、時代を反映していろいろな変化がみられる「ゴールデンアイ」ですが、ボンドの上司であるMは人事移動?(それまでMを演じてきたロバート・ブラウンの死去したため)で、データを重視するキャリアウーマンになっています。
強烈なのは敵対する相手として登場したファムケ・ヤンセンが演じるゼニア・オナトップという女性。彼女はセックスの時、騎乗位になり雄叫びをあげながら男を引っ掻き噛み付きという超野性的な女性に変身する。そして両脚で男を挟み窒息させてしまうということで快楽を得るというとんでもなく危険な女。そのキャラクターは「美しき獲物」に登場した黒豹メイ・デイ(=グレイシー・ジョーンズ)に匹敵するインパクトがあります。
それらの女性を相手するのは5代目ボンドであるピアース・ブロスナン、これがなかなかいいんですね。アクションも様になっているし、時々見せるジョークも面白い。敵対する相手の基地も以前書いたようにどこでいつ作ったの?とツッコミを入れたくなるような巨大さで。私は、今回の作品を見てロジャー・ムーア時代のボンドをグレードアップさせてティモシー・ダントンからエンターテイメントのボンドに戻っているなとの印象を受けました。贅沢なのはアクション・シーンがすごいこと。ボンドが戦車にのりロシアの市街地を走り回る映像はビックリです。その甲斐あってか、興行成績も相当よかったみたいです。
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