■放送年:1994年
■演出:落合正幸、佐藤裕市
■出演:内田有紀、袴田吉彦、河相我聞、安室奈美恵、他
内田有紀が主演したテレビドラマの「時をかける少女」です。そして内田有紀演じる芳山和子の妹役でなんと安室奈美恵も出ているのです。ボクは安室奈美恵はてっきり歌手からスタートしたと思っていましたから、彼女が画面に出てきたときはびっくりしました。中学3年生の設定なので若いこと、すっぴんに近いんじゃないのかな?ブレイクする前?その他にも今活躍している見たことがある俳優が出ていて、たとえば菅野美穂など、みんな若いねって感じです。ユニークなところでは原作者の筒井康隆が和尚さんの役で毎回登場します。
基本的に美少女系の胸キュン(表現が古い!)ドラマとしての「時をかける少女」ですが、今まで見てきた作品の中では内田有紀は断トツ一番の美少女でしょう。完璧です。非の打ち所がない美形です。残念ながら安室奈美恵にしろ菅野美穂にしろ内田有紀と並んでしまうと見劣りがしてしまいます。だから生で見たとしたら絶世の美少女であることは間違いないのだと思います。
内田はこのドラマが初主演ということらしいのですが、演技は堂々としたものでした。深町を演じる袴田吉彦とのキスシーンもありました。ただ作品として全体をみるとやはり元祖「時をかける少女」である大林宣彦監督で原田知世が主演した映画には及ばない気がしました。あちらの映画は原田の演技がお世辞にも上手くない、正直下手なのですが、最後の原田が松任谷由実が作曲した歌を唄うエンドロールのところで、すべてを洗い流してしまうほどのエンタテイメントとしての楽しさ、パワーを持っており、その印象がいつまでも持続し、「時をかける少女=原田友世」のイメージがどうしても離れません。結果、他の作品を食ってしまっているような気がするのです。
原田が主演した70年代ではなく、1994年のドラマといえ当時の世相を映しているところがありました。内田演じる芳山和子のところに電話がかかってくるのですが、携帯電話ではなく固定電話なのです。母親の台詞が懐かしい「長電話はダメよ」。そう昔は特に女の子は家の電話を占領し延々と長電話をして親を怒らせた。そんなことが日常的にあったのです。携帯やインターネットの登場によってコミュニケーションの手段が大きく変化していったことがよくわかります。「長電話はダメよ」なんて今は死語でしょう。
毎回、芳山和子を好きでいながら未来人の深町に気持ちを持っていかれ貧乏くじを引いている人のいい幼なじみの吾郎ちゃんですが、このドラマでは最後に花を持たせておりました。
時をかける少女 | |
内田有紀,袴田吉彦,河相我聞,安室奈美恵,鈴木蘭々 | |
フジテレビ |
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