気になるテレビ番組はとりあえず録画しておき、いずれゆっくり見ようと保存しているなんてことを以前に書きました。今日は今週アップした歌川国芳について、過去のテレビ番組で紹介されたものを見たまとめの記事です。
■「新日曜美術館」(NHK教育/2008年放送)
司会は檀ふみ氏、ゲストは小説家の高橋克彦氏。
・国芳は西洋絵画の手法を実験的に取り入れていた。南国の情景を描いた西洋絵画と全く同じ構図の絵が、国芳が忠臣蔵を描いた作品にあることを、神戸市立博物館の学芸員・勝盛典子氏が発見した。(⇒全く同じでびっくりします。浮世絵が今のカメラに変わるものであるとさんざん講演で話をしていた高橋克彦氏も、実は違っていたと知って超びっくりしたそうだ。)
・1840年代、水野忠邦による贅沢を取り締まった天保の改革。国芳は幕府の禁制を逆手に取り様々な風刺の効いた絵を描いた。江戸庶民は、着物の文様がどうしたからこの意味があるとか、絵の読み解きに熱中し、そうした国芳の絵の謎解きをした本まで残されている。(⇒高橋氏は、国芳は禁制のあったときほど水を得た魚のように様々な絵を描いているので、しばりがあるほどその才能を発揮するタイプであろう。江戸っ子の反骨精神という国芳の生き方そのものがそこに見て取れると解説していた。)
国芳がアルチンボルトなみに人の集合で書いた顔の絵を、実際にチャレンジしたらどうなるか?12人の若者を集めてその実験をした。なんと人の顔に見えなくもない人の集合ができあがった。(⇒高橋氏は当日、こうした絵を買う人がいたことが驚きである、国芳が活躍した時代は庶民が絵を楽しむ時代であったのだろう。国芳は人心が何を考えていたのかに敏感であったし、時代の波のてっぺんにいた人であったとコメントしていた。)
■「美の巨人」(テレビ東京/2006年10月放送)
・動物による戯画を描いた国芳は、無類の猫好き。猫が着物を着たり、役者に化けたり、文字になったり、猫の絵を一杯描いた。
・水野忠邦による天保の改革、ぜいたくを禁じ何かと締め付けが多かったことに対して国芳の反骨精神は猫たちによって笑いとばした。
・猫に小判、ネコババ、猫なで声、日本の猫の引用はひどいもんだ。十二支に猫は入っていない。でも国芳にかかるとそれはネズミに騙されたとなる。
・猫のようにしなやかに、猫のようにしたたかに、お上の監督から変幻自在に自由に生きた奇想の絵師、それが国芳。
とまあ、歌川国芳は魅力的な絵師。その思い切りのよさに、感動!好きになりました。
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見たような記憶もありますが、見ていないかも?記憶があいまいです。