偏在する乱歩・Ｓ→「その時歴史は動いた」日本ミステリー誕生～江戸川乱歩・大衆文化との格闘～

■放送日：２００７年５月１６日（水）
■放送局：ＮＨＫ総合
■番　組：「その時歴史は動いた」日本ミステリー誕生～江戸川乱歩・大衆文化との格闘～

ＮＨＫの知的娯楽番組「その時歴史は動いた」に江戸川乱歩が取り上げられた。タイトルにあるとおり乱歩はミステリー文学の父である。番組は大衆文化としてのミステリー興隆に貢献した乱歩のプロデューサーとしての側面に光をあてていました。

乱歩が尽力した探偵作家クラブの設立の日、１９４７年（昭和２２年）６月２１日。その時歴史が動いたわけです。興味深かったのは乱歩の肉声が流れたこと。写真で見るかぎり乱歩はおよそエロ・グロ・ナンセンスと呼ばれた探偵小説を書いた作家には思えないのですが、（頑固な下町のおじさんのイメージかな）その肉声はシャキシャキとはっきりしていたのです。それを聞くまではなんとなくモゴモゴして話すようなイメージを持っていたのですが、実際はできるビジネスマンを想起させるような、しっかりした話し方と声だったのです。

また、屋根裏の散歩者を執筆した大阪・守口市の住まいにカメラが入り、乱歩が実際に天井裏を覗いたであろう押入れの天井を映していた。その家をボクも出張先で偶然発見、いったことがことがあるだけにその中の様子を見れたのはなんとなくうれしくなったのでした。

しっくりこなかったのはコメンテーターの森村誠一氏、どうしても乱歩のイメージとは結びつかないんだよな、正直言って。



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