
昨日に続き、〝積ン読″のままになっていた漫画についての記事です。本日は以前「サロメ」をテーマにしてブログを書いていたときに登場した漫画家・坂東いるかによる江戸川乱歩「人でなしの恋」の漫画化作品についてです。(サロメの時の記事はこちら⇒永遠の妖女#13・・・「まんがグリム童話 サロメ」坂東いるか)そのサロメの時もそうでしたが、内容はエッチに過激でありました。いきなりの男女の交接の絵から(後ろから・・・ムフフ
はハードです)始まりますので、こちらも前説なしでヒートアップ状態?元は女性向けの漫画であるのですが、これじゃ男性向成人誌とかわらないですねぇ。
さて江戸川乱歩の小説「人でなしの恋」はいわゆる人形愛(ピグマリオン)に関する短編秀作で、過去には映画作品(主演は羽田美智子、阿部寛)になっていたり、今回の作品以外にも漫画化(JET)になっていたりとクリエイターを惹きつけるテーマなのかもしれません。ただ、ボクとしては人間を超えて人形までその愛情の矛先が向かってしまう志向性はわからないのですが。
坂東いるかの漫画は、その乱歩の原作に一捻り加えていました。人形を愛していたと思わしき旦那は、実は妻と別れるための演技であって、別に野卑な女が愛人としていてその女と獣のような愛欲を交わしている。人形とは妻の淑やかな夜の時間の態度を暗喩的に指していることをほめのかします。この旦那の裏切りを知った妻が、旦那が自殺したのではなく、人形と引っ掛けて自殺したように見せて殺しに至らしめたと物語に捻りを加えて展開しているのです。ボクとしては乱歩の原作よりもこの坂東の解釈のほうが、まだシックリくるような気がしました。

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さて江戸川乱歩の小説「人でなしの恋」はいわゆる人形愛(ピグマリオン)に関する短編秀作で、過去には映画作品(主演は羽田美智子、阿部寛)になっていたり、今回の作品以外にも漫画化(JET)になっていたりとクリエイターを惹きつけるテーマなのかもしれません。ただ、ボクとしては人間を超えて人形までその愛情の矛先が向かってしまう志向性はわからないのですが。
坂東いるかの漫画は、その乱歩の原作に一捻り加えていました。人形を愛していたと思わしき旦那は、実は妻と別れるための演技であって、別に野卑な女が愛人としていてその女と獣のような愛欲を交わしている。人形とは妻の淑やかな夜の時間の態度を暗喩的に指していることをほめのかします。この旦那の裏切りを知った妻が、旦那が自殺したのではなく、人形と引っ掛けて自殺したように見せて殺しに至らしめたと物語に捻りを加えて展開しているのです。ボクとしては乱歩の原作よりもこの坂東の解釈のほうが、まだシックリくるような気がしました。

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板東いるか先生の大ファンです。検索をかけたらこちらの記事がありましたので訪問いたしました。
レディースコミックでは、大胆な性描写がデフォルトになっている女性作家が増えております。男性誌での描写だと女性の乳房や下半身が異様に大きく描かれることもあると思いますが、レディコミではまだナチュラルな描かれ方をしていますね。(それでもかなり過激だとは認めますw)
ぶんか社のレディコミでは、同じ実在人物や童話でも、作家によって違った解釈で作品が多く描かれています。その違いを楽しんだり、飛び抜けて素晴らしい作品を見つけたりします。
板東先生は現在「吉原版・源氏物語」とも言える作品を連載中で、時代考証や描写力の確かさで圧倒されます。
今後も先生の作品で琴線に触れるものが有りましたら、ぜひ書評をおきかせください。
(ちなみに、板東が正しい表記です)
名前が間違っていたのですね。御指摘ありがとうございます。思い込みとは怖ろしいもの。
表記は自戒をこめ、またLicaさんのコメントもありますのでそのままにしておきます。
板東さんの記事はサロメについてもありますので上の記事をクリックしてみてください。
よろしくお願いします。