飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

原田芳雄、永遠に!

2011-07-20 | Weblog

映画俳優の原田芳雄が7月19日に肺炎のため死去しました(享年71歳)。とても残念で、昨夜は彼が歌っているCDをかけ聴いていました。こんな歳で言うのも恥ずかしいけれど、一番好きな役者は?と聞かれれば、「原田芳雄」と答えたに違いないのです。原田芳雄の持っている圧倒的な雰囲気は誰も表現できない独特のかっこよさがありました。

 

原田芳雄という俳優に注目しはじめたのは、私が学生の時。昨日に続き昔の話が多いのですが、当時、憧れの先輩がいて、その先輩には、コーヒーは挽いて飲むのだということや、JAZZという音楽の魅力、美術作品を鑑賞するということなどをさりげなく教わったのですが、俳優に原田芳雄というカッコイイのがいて当時人気の松田優作は、その原田芳雄のミニチュア版にすぎないなどと言っていたのでした。圧倒的な存在感で目茶苦茶かっこよかった松田優作以上なの?原田芳雄とは一体どんな俳優?と注目し始めたのでした。確かに松田優作は原田芳雄に憧れて原田が好きなI.W.ハーパーを手土産に訪問したなどという伝説などもあったようで、映画で共演したり唄を歌ったりとどこか原田を追っかけているかのようでした。

 

私は原田芳雄が主演している映画を探しては見るようになったのですが、野性的にもかかわらずどこか心優しいアウトローの感じが誰にも真似できない独特な味わいを出していて、それが圧倒的なまでに、かっこよさを感じていました。彼が画面にでてくると一瞬で空気が変わってしまう魔法のような魅力を持った俳優。原田は「竜馬暗殺」という映画で坂本竜馬を演じているのですが、彼以上に竜馬が似合う俳優はいなかったんじゃないでしょうか。心底そう思います。ハードボイルドにしてブルースなハート持った心優しきアウトロー、そうしたモードは彼のためにあると。

 

原田芳雄に心酔するにつれ、彼が唄を歌っているのを知り、レコードを購入しました。原田が歌う「横浜ホンキー・トンク・ブルース」は絶品でした。何度聴いてもいい。そして原田芳雄の歌と宇崎竜童と阿木曜子の作詞作曲のコンビで創られたブルース作品の一群はどれも最高で名曲ばかりでした(お世辞抜きで素晴らしい)。日本一のブルースシンガーであったと思います。私にとってブルースとはB・B・キングではなく原田芳雄なのでした。彼のライヴも数回行きました。観客が興奮して彼に抱きついたことがあり、なんと絵になるんだろうと、痺れてしまいました。また、映画「どついたるねん」に合わせてだされたアルバム「OLD DOG」も忘れがたい名盤でした。

 

私は20代後半の頃、他目的ホールを担当しており、偶然にも原田芳雄のライヴをやる機会に恵まれました。これには興奮しました。仕事そっちのけで楽しんでしまいました。松田優作が原田芳雄を訪ねた時、持参していったというI.W.ハーパーをお渡ししたらコンサートが終わると空っぽになった瓶が残されていました。なんと原田芳雄はリハーサル、本番、その合間にメンバーも含めてなんでしょうがバーボンを一本飲んでしまっていたのです。これにはビックリしました。今から25年近く前のことなのですが、特別な一日としてそんなエピソードをよく覚えています。

 

私にとって原田芳雄は最高のブルースシンガーだった…。彼の歌が二度と聴けないなんて本当に残念です。最高の歌をありがとう!そして最高の演技もをありがとう!!今は天国で安らかに眠ってください。きっと天国でもブルースで神様を酔わせてしまうんだろうな…。

 

合掌。

■横浜ホンキー・トンク・ブルース 

 

 

■Lazy Lady Blues

 

■Don't Worry

 

 

■キリンライトビールCM(原田芳雄・松田優作・宇崎竜童)

 

■キリンライトビールCM(原田芳雄・松田優作・宇崎竜童)

 

■キリンライトビールCM(原田芳雄・松田優作・宇崎竜童)

ゴールデン☆ベスト 原田芳雄
EMIミュージック・ジャパン
EMIミュージック・ジャパン
天然色
株式会社EMIミュージック・ジャパン
株式会社EMIミュージック・ジャパン
原田芳雄“BLUE”/横浜ホンキー・トンク・ブルース
原田芳雄
東芝EMI
原田芳雄“YELLOW”/プカプカ
株式会社EMIミュージック・ジャパン
株式会社EMIミュージック・ジャパン
オールド・ドッグ
株式会社EMIミュージック・ジャパン
株式会社EMIミュージック・ジャパン
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ぴあ」休刊の記事を見て… | トップ | ワンダースポットへ Go!3... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鬼の大西に、蛇の西野! (クオックス)
2011-07-22 19:31:39
私が最も好きな「原田芳雄」は、「やさぐれ刑事」の元道警警部西野役です。
この映画を初めて見たのは高校時代でこのアウトローで型破りな主人公に強い衝撃と魅力を感じたものです。
この映画のまだDVDを買っていないので、もうそろそろアマゾンで購入を考えてます。
返信する
コメント (飾釦)
2011-07-22 22:26:58
ありがとうございます。
原田芳雄の「やさぐれ刑事」は私は見たことがないと思います。機会があればぜひ見てみたいです。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事