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「合憲」の憲法学者判断を検証すると面白い。

2015-06-24 23:06:47 | 政治
時として思う。日米同盟の強化において安保法は本当に必要なのか?
安保法と戦争という言葉がどれほどの括りなのかを議論せずには真価は現れない。

戦争は専守防衛の範疇に無いものだと考えるのが左翼的で憲法9条に抵触すると考える。
憲法9条は戦争を放棄していると忠実に守る立場。専守防衛は認めるがそれ以外の戦争は認めない。

戦争は専守防衛も含めたあらゆる武力行使の手段で、国家主権が危ぶまれる場合には、
憲法9条の専守防衛ではなく、それ以上の武力行使が必要だと考えるのが右翼的な思想だと区別できる。
安保法を整備して中国の覇権の脅威に晒されないようにしようとする立場。

しかしこのような右の思想は今の国会審議は安保法が憲法9条に抵触しない
合憲の法案だとする自民党の議論からかなりのギャップがある。安倍政権は安保法が
憲法9条に対峙しないように慎重に議論を進めているが、ネトウヨの一人歩きは相手を意識し過ぎて
9条批判を唱え自ら墓穴を掘り負けるパターンに見事に陥った。

3憲法学者が安保法に「違憲」だとする判断に対して自民党の用意した2憲法学者の話も非常に
問題が大きい。安保法が合憲か違憲かを問われているのに対して集団的自衛権は合憲だと答え
安保法ではなく集団的自衛権が審議の対照として強く扱われた内容に終始した。これでは
安保法ではなく、内閣の閣議決定で行われる集団的自衛権の行使容認についての議論になってしまう。


安保法は「違憲」とする立場の憲法学者
長谷部恭男(早稲田大学教授) 小林節(慶応義塾大学名誉教授)、笹田栄司(早稲田大学院教授)

安保法は「合憲」とする立場の憲法学者
西修(駒沢大学名誉教授)と百地章(日本大教授)

憲法学者同士の新たな対立構造が生まれた。

しかしこれまで安倍総理や高村副総裁が憲法学者に異議を唱えたカウンターの意見として

「憲法の番人は最高裁で憲法学者ではない。」
「憲法学者の云う事を聞いていたら平和であったか疑わしい」
「私は憲法学者より考えている」

この3つの憲法学者を非難するセリフが全く空振りだったことを自ら証明してしまった。
憲法学者は無視しても良かったはずでは、政治家は憲法学者より考えているはずではなかったか?
自民党の立場では態々合憲と判断してくれる憲法学者を用意する必要は無いはずだが・・・

更には「合憲」判断の憲法学者の意見と防衛大臣の中谷元氏の意見が一致しない。中谷防衛大臣が
安保法と憲法を擦り合わせて行くと発言したが後々撤回した、憲法学者はそんなことは御構いなしに
「合憲」とした、更に中谷防衛大臣が集団的自衛権を限定的にしていくとする意見を訊かず、自分勝手に
集団的自衛権を安保法を「合憲」判断する為の材料にしてしまった。

おいおい、集団的自衛権の行使についても議論が儘ならないというのに憲法学者はどこから
集団的自衛権を持ってきたんだよ。
なんという自民党の調整力の無さ。そしてこの付け焼刃の憲法学者の切れ味が凄く悪い。

安倍総理も高村副総裁も中谷防衛大臣の自民党の用意した憲法学者も言いたい放題に発言した結果
収拾のつかない内容になり、納まり所を模索することが難しくなった。

つまりは安倍高村両氏は憲法学者の「違憲」判断にかなり動揺をしていたのだろう。
無策で虚勢を張った為に自民党の安保法案はこの憲法学者の対立から更に9条と溝を深める深刻な
状態になった。大失態をしてしまったな自民党。これでは9条批判をするネトウヨと類を同じにする
憲法との摺合せなんて到底無理だと思う。ここはやっぱり他人は見て見ぬふりが良いのだろう。


『貴方のこいた屁は風と共に去りぬ。臭からず臭からず』






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