◻️270『岡山の今昔』続・西日本集中豪雨(その原因とは)

2020-01-12 20:58:01 | Weblog

270『岡山の今昔』続・西日本集中豪雨(その原因とは)

 ここに気候変動とは、長い時間で平均として見た気候の変動や変化のこと。その要因には、外部強制力と内部の要因の二つに分けられ、特に外部強制力については自然的要因と人為的要因がある。
 前者では、太陽活動の変動がまずあろう。他に、火山の噴火による日射量の変動や、地中からのメタンガスの発生などによる温室効果ガスの排出もあるだろう。また後者では、人間の諸活動に伴う化石燃料の燃焼や土地利用の変化による温室効果ガスの増加が第一に挙げられよう。
 そして、こちらの総体としての温室効果ガスの排出が地球の温暖化をもたらし、その温暖化が気候変動を引き起こし、そうしてできた気候変動がその時々の各国や諸地域での気象に影響を与える、という三つのステップになっているという。とはいっても、それらの相互の関連性については諸説があって、なかなかにまとまらない。例えば、こんな風に語られる。

 「私たちは、世界中で豪雨や熱波、ハリケーンなど、異常気象の頻発を目撃しています。ただ、西日本豪雨が人間活動による温暖化の影響かと問われれば、答えは科学的にとても複雑で、『イエス』とも『ノー』とも言えます。世界の平均気温は産業革命前より1.1度上昇しました。
 これは異常気象に影響を与えるでしょうが、とてもおおくの複雑なプロセスが絡み合っています。」(ストックホルム・レジリエンス・センター所長、ヨハン・ロックストローム「生態系が吸収せず、CO2濃度急上昇、回復力喪失の構図」、朝日新聞、2018年8月2日付け「地球環境限界なのか、インタビュー」に所収)
 「そのうちの一つが、気温上昇による大気中の水蒸気の増加です。大気中により多くの水分がたまれば、どこかで放出しなければならないので豪雨が増える。温暖化と豪雨災害を切り離すことはできません。」(同)
 「一方で、個々の異常気象と気候変動を単純に結びつけることはできません。一つの豪雨が直接、温室効果ガスの排出に関連していると証明する方法を、私たちは持っていないのです。」(同)

(続く)

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