去年敗退した斜里岳に再チャレンジしました。
目的は果たしましたが、自分にとっては大変厳しかったです。
11時間ぶりにやっと戻ったテン場から見た夕日が当たる斜里岳北面。歩いたのは、頂上直下の北壁をはさんで左側の北陵を登り、頂上を経由し右側の北西尾根を下りこのテン場に戻ってくるコース。
早朝テントから外に出ると雪が降っていて風もある。予報では今日は晴れる見込み。出発を少しだけ遅らせる。
去年は雪が深く苦労したため、今回はカンジキを持参したが、今回はカチカチでツボ足で行ける。しかも滑るくらいなので、テン場からアイゼン着用。6時半頃出発。
北稜上に上がっても視界は100メーターくらいで西風が強い。天気の回復を信じ先に進む。前回稜線上を行った「小槍」は風を避け東側を巻く。
稜線上に戻ると急速に視界が開け始め、風も気にならなくなる。
前回折り返した「大槍」に達する。ペースはいい!ここから先はロープで繋ぎ合う。問題の「大槍」からの下りもよく見れば弱点があるみたいで先に進む。
「大槍」から先は痩せ尾根を伴った岩峰群が続くが、事前の情報では問題なく巻けるはずだった。
ところが先週全国的に被害をもたらした爆弾低気圧の影響か!氷塊に出口が見いだせない。しかも身を確保するための木は固い氷の下に皆埋まってしまっている。
痩せた稜線上を行くことにする。30メーターのロープに繋がったまま尺取虫のように進む。
両側は谷底まで切れ落ちていてすごい高度感だ。谷底からは不法侵入してきたスノーモービルの爆音が緊張の糸を断ち切ろうとする。やっと痩せ尾根を通過。上を見ると
広くなったが、氷化した雪面はカチカチだ!ブッシュは全くない。尺取虫を続ける。
両手のピッケルとアイゼンの前爪だけが頼りで緊張感は増すばかりだ。ロープを付けているとは言え絶対に落ちられない状況が続く。
一向に簡単にならない!何回尺取虫を続けたのか?やっと傾斜がなくなり頂上に着いた。14時。7時間以上かかった。先月の連休うちに泊まってここを訪れた学生らは、3.4時間で抜けているはずだ。
幸い頂上は風もなく、少しばかりピーナッツをほおばり、たばこを吸う。水は凍ってしまい口も開かない。
西方に屈斜路湖も見えるが、雲に覆われだしている。天気は早下り気味のようだ。
下りの北西尾根もお互いロープをつないだまま降りることにする。
「ガマ岩」と呼ばれる鎖場のワイヤーには氷が張りついて岩と一体になっていた。
やっと広くて靴が雪で埋まるような場所に出てロープを外す。後はテントのある谷底まで降りてテントに着いたのが17時。足はもうガクガクだ。帰りのスキーが思いやられる。
数回転び、いよいよマツの下枝で止めを刺され、登高用のシールを付けて歩くことにする。時間はかかるが安全第一!途中で暗くなりヘッドライトを点けて歩く。車に着いたのは19時半。長い一日だった。
目的は果たしましたが、自分にとっては大変厳しかったです。
11時間ぶりにやっと戻ったテン場から見た夕日が当たる斜里岳北面。歩いたのは、頂上直下の北壁をはさんで左側の北陵を登り、頂上を経由し右側の北西尾根を下りこのテン場に戻ってくるコース。
早朝テントから外に出ると雪が降っていて風もある。予報では今日は晴れる見込み。出発を少しだけ遅らせる。
去年は雪が深く苦労したため、今回はカンジキを持参したが、今回はカチカチでツボ足で行ける。しかも滑るくらいなので、テン場からアイゼン着用。6時半頃出発。
北稜上に上がっても視界は100メーターくらいで西風が強い。天気の回復を信じ先に進む。前回稜線上を行った「小槍」は風を避け東側を巻く。
稜線上に戻ると急速に視界が開け始め、風も気にならなくなる。
前回折り返した「大槍」に達する。ペースはいい!ここから先はロープで繋ぎ合う。問題の「大槍」からの下りもよく見れば弱点があるみたいで先に進む。
「大槍」から先は痩せ尾根を伴った岩峰群が続くが、事前の情報では問題なく巻けるはずだった。
ところが先週全国的に被害をもたらした爆弾低気圧の影響か!氷塊に出口が見いだせない。しかも身を確保するための木は固い氷の下に皆埋まってしまっている。
痩せた稜線上を行くことにする。30メーターのロープに繋がったまま尺取虫のように進む。
両側は谷底まで切れ落ちていてすごい高度感だ。谷底からは不法侵入してきたスノーモービルの爆音が緊張の糸を断ち切ろうとする。やっと痩せ尾根を通過。上を見ると
広くなったが、氷化した雪面はカチカチだ!ブッシュは全くない。尺取虫を続ける。
両手のピッケルとアイゼンの前爪だけが頼りで緊張感は増すばかりだ。ロープを付けているとは言え絶対に落ちられない状況が続く。
一向に簡単にならない!何回尺取虫を続けたのか?やっと傾斜がなくなり頂上に着いた。14時。7時間以上かかった。先月の連休うちに泊まってここを訪れた学生らは、3.4時間で抜けているはずだ。
幸い頂上は風もなく、少しばかりピーナッツをほおばり、たばこを吸う。水は凍ってしまい口も開かない。
西方に屈斜路湖も見えるが、雲に覆われだしている。天気は早下り気味のようだ。
下りの北西尾根もお互いロープをつないだまま降りることにする。
「ガマ岩」と呼ばれる鎖場のワイヤーには氷が張りついて岩と一体になっていた。
やっと広くて靴が雪で埋まるような場所に出てロープを外す。後はテントのある谷底まで降りてテントに着いたのが17時。足はもうガクガクだ。帰りのスキーが思いやられる。
数回転び、いよいよマツの下枝で止めを刺され、登高用のシールを付けて歩くことにする。時間はかかるが安全第一!途中で暗くなりヘッドライトを点けて歩く。車に着いたのは19時半。長い一日だった。
いつか道東の春山スキーに来てください!
お疲れ様でした。