埼玉 寄居町・深谷市・熊谷市 ピアノ教室Andante/アンダンテ

~「音楽は楽しい!」から「本物の音楽」へつながるレッスン~

顔晴れ

2009年08月16日 | こころ
「がんばる」という言葉は、言いやすいし、意味や雰囲気も通じやすいので、使われることが多いと思う。

私は、あまり好きな言葉ではないのだが、代わるいい言葉が見当たらないと、使うことはよくある。


教育実習の最後の日、中学生に言われた。

「がんばりすぎないで」

そのとき、「この子、なんで私にこんなこと言うのだろう?」と思った。

その数年後、がんばりすぎている自分に気づいた。


ボディマッピングの川井弘子先生に、譜読み中の曲を見ていただいたときに言われた。

「譜読みをがんばろう、と思っているでしょ?
 あなたの場合、がんばろうと思ったらダメ。
 テキトーでいいの。
 脱力して、気持ちの向くままに弾いていれば、いつか弾けるようになるんだから。」

そう言われて練習した曲は、そのときでは想像もできなかったくらい楽に弾くことができた。

今、練習中の曲の難しい部分も「こうしているうちに、いつか弾けるようになる」と言い聞かせて、
無理をしない練習を心がけている。


「がんばる」「がんばれ」って、モチベーションアップの言葉でもあるけれど、
人や状況によっては、プレッシャーを与えるだけの言葉になってしまう。


先日、ラジオで、内容はよく覚えていないけれど、
「頑張れ」ではなく「顔晴れ」という言葉をもらってうれしかったという話が紹介されていた。

「頑張れ」は、眉間にシワを寄せて耐えているイメージだけど、
「顔晴れ」は、ニコニコ楽しそうな雰囲気。

「顔晴れ」でがんばったら、いろいろなことがうまくいきそう!


でも、「顔晴れ」なんて甘いのでは?とか、
「がんばりすぎないで」「ほどほどに」と教育してしまっていいのか?という不安もある。


そしたら、今、読んでいる本に、次のようなことが書いてあった。

“かつて日本全体が右肩上がりで、がんばればなんとかなると思えた時代はそれでもよかったでしょう。
 家庭でも学校でも「がんばれ」は魔法の言葉でした。
 でも時は流れたのです。
 時代がただなんとなくがんばったらどうなるのかを見せてくれるということはもうありません。”

右肩上がりの時代は、がんばったご褒美もちゃんとあったはず。
でも、今は、がんばっても変わらないことも多い。

そんなときは、自分で自分自身を診断し、がんばりすぎないことも大事じゃないかと思う。


夫を見ていて思う。

休日返上で仕事をしても、ご褒美があるわけじゃない。
自分の体と時間と心をすり減らしているだけ?とも思える。

でも、その中に「顔晴れ」があったなら、乗り越えていけるのかも。


世界中に「顔晴れ」が満ち溢れますように

最新の画像もっと見る

コメントを投稿