年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

きょこたんvs佐々木さん(!?)…バレンタインのある月ですから

2008-02-28 06:57:34 | 涼宮ハルヒ
以前振った佐々木さんがきょこたんに口移しでチョコを食べさせようとするというネタの続き。バレンタインにかこつけて2月中に上げておきたかったのですが、ギリギリ上げられて良かったです。
面白いハルヒ同人紹介
ゆあさ連合「だらだらながながと」:消失長門ネタコピー本。ちゃんと消失長門が可愛らしく描けてますが、眼を引くのはヤンデレ朝倉さん。ドア越しのいっちゃってる眼が良すぎます!
水幻堂「アル晴レタ日ノ放課後」:綺麗にまとめさせないラストが笑いました。
妙に力の入ったダンスシーン、作者が一番やりたいところをやれてるのが好印象。「自己満足万歳」が漢ですね。
ショートマンガの「カーディガン再構成」も鋭い着眼点。これは有りそうで怖い。キョンに同情しつつも笑ってしまいました。
なお太&瞳子「ハピ☆ハル」:瞳子さんの「ハルヒがBLにハマった」ネタ、ギャグなのに一線は越えちゃうんですね。「昭和のかおり」に妙に納得してしまいました。
なお太さんの「全員眼鏡」ネタ、折角喜緑さんと鶴屋さんも描いたのですから、眼鏡にして欲しかったかも。表紙のSOS団3人娘まで眼鏡にしたら病気ですが…
フィギュアになりたい族(未塗装)「キョンはあたしの嫁。」:18禁ですが例外的に紹介するのは、Tailbellさんの様な「はずかし系」だからです。
本文16ページ中、脱衣~本番は7ページなのでエロのハードルはクリアしてるのですが、面白い部分は「脱ぐ前」のハルヒの詰問や条件闘争と「行為後」のキョンの条件闘争の部分だと思います。キョンがやさしくハルヒがいっぱいいっぱいなのがじんときますね。キョンが佐々木さんと複数回やっちゃってるのがいいですね。
osさんがやりたくてやってるエロですが、本番カットして前振りや後振りを恥ずかしく盛り上げた方が面白くなるような気もします。表情のつけ方が上手いという長所はラブコメ向きだと思うのですが。
私は消しが入らないのは健全だと思っているので、私の「グロ画像」や「お色気」は18禁ではないと思っております。
毛糸「長門*Cos」:『朝比奈みくるを真似してキョンをゲット計画』(by長門)という漫画。表情豊かで下心モロバレな長門が小悪魔的。この前振り有ってこそ、さらりと「下着の再構成を忘れた」を言うのが引き立ちます。笑いました。
ラストのレナ化ハルヒが当世風ですね。私もヤンデレネタやりたいですね。
まだまだ続きます。

朝倉涼子vsちび長門続き…『メルト』と太宰治のコジツケ。

2008-02-26 20:35:47 | 涼宮ハルヒ
根路銘さんから『メルト』は名曲、と教わって聴きましたが、40近くなると無邪気な恋愛で涙が出てきますね。曲も前奏聴くと鳥肌が立ってくるし。いつかネタで引用しようと思ってました。
好きな歌手の大槻ケンヂや、好きな漫画描きの久米田康治が太宰治の影響を受けているので、太宰とメルトをコジツケしたネタが出せて幸せです。感動ネタでは無いですけど。
さらに、『分裂』の和歌ネタに着想したマイブームの『歌合せ、返歌遊び』にもなっていて、『連結解除朝倉さんに出番』ネタ、『分艦隊長門』ネタも兼ねているという『満艦飾』(by太宰治)。太宰は『こんぐらがった』技法で遊ぶ人だから、こういうコジツケも良いかと。
朝倉ネタ自体は去年考えたのですが、後回しにしていて、『メルト』ネタとして活用できたので、怪我の功名。後回しにしといて正解でした。
普通は早い者勝ちなんでしょうけど、ハルヒジャンルやってからはハルヒ効果で偶然が味方。
面白いハルヒ同人紹介。
TAT「谷口!」:谷口ファンが谷口を布教するために作った谷口本。国木田、キョン、谷口の「友情」が笑えます。国木田がちょっと黒いのがいいですね。
とにかく谷口をコケにしとけばオワリ、という様式美に一石?故鳥海尽三先生が「これだけ世の中に色々問題が有るのだから、ネタ切れなんてありえない」と仰ってましたが、全く何事もドラマです。
暴走キャッシュバック「前は私!古泉君とキョンは後ろね!」:古キョン健全本、ですが、他の団員もお互いフラグ立てまくって、『SOS団では性倒錯が大流行』、という一冊。とにかくフラグ立つのが笑えます。
こうなってしまうと長門がなんだか凄いです。クールに熱く語ります。
和風ロマン「コイズミイツキノユウウツ」:オーソドックスな古キョン本。健全。キョンがツンデレというのはデフォでしょうか。作者自身にまでキモイと突っ込まれてしまう古泉が濃いです。
この本をゲットした理由は、製本の工夫です。コピー本ならではの手間で、四隅を裁断して8角形にした上に、表紙の一部を破って、縁を焦がしたように塗ってるんですね。冬コミ2日目ハルヒ島で唯一の加工方法でした。
こういうのがイベントの面白さです。
404Forbidden「涼宮ハルヒの錯綜」:二期決定に触発されて作られたコピー本。SOS団入れ替わりネタ。作者本人が途中で何をかいてるか判らなくなったと反省を述べておられますが、みくると入れ替わった長門がスク水で胸を揉むシーンは忘れないのは偉いです。
何であれ、最後まで描いて本にしたら勝ったも同然です。
若桜木虔が「起承転結の各段階に最低1箇所は盛り上がる見せ場を入れなければならない、要するに一本の作品に最低4箇所は盛り上がるシーンが無ければならない」と注意を促しておられますが、Shinoさんは折角お色気シーンが量産できそうなネタを思いつかれたのですから、SOS団員各人最低1箇所、計3箇所はサービスシーンを入れても良かったと思います。
オチがつかなくても、見せ場がある話は、先が楽しみで読み進めてしまいますから。1箇所でも、作品全体に占める比重が大きくなるようにページ配分を偏らせてれば効果的だと思います。
はにわ鍋「ゆきネギ」:長門の後輩(?)に初音ミクが配備、というはにわさんの漫画、有希に関係なく自律行動するミクが小動物的で可愛らしいです。竹熊健太郎のいう「行為萌え」ですか?やはり「調教」は凄いテクニカルタームですねえ。
可愛らしい造形の有希やきょこたんを描かれる瓦さんの有希ネギ連作4コマ、ニコ動ネタ中心ですが、本当にネギが高騰したという話が凄い。小ネタ連打には4コマ連作が向いてますが、瓦さんのキャラはサービスシーンにも映えると思うので、見せ場に大コマを導入する変則4コマも向いてると思います。
ゲストの高さんの『本を食べる文学少女長門』イラスト、『喰ってそうじゃないですか』でさらりと済ませるところが笑いました。
棘棗/HYBRIDRAINBOW「涼宮ハルヒの合同本」:綺麗な表紙のコピー本ですね。10人共同。イラスト中心なのですが、鷹沙陽さんのハルヒ×キョンの純愛ネタが載ってるので紹介。
「甘いものが食べたい」からはじめて、ついには「たまにはふたりでの活動も悪く無いでしょ」に振り回してゆく段取りが上手い。キョンとハルヒの素直でないところも、相手を憎からず思っているところも2ページで展開してしまいます。
こういう振り回しは盗みたいですねえ。オリジナルにも応用できそうですし。
まだまだ続きますよ。

朝倉涼子vsちび長門(!?)…朝倉さん久々の登場。

2008-02-24 06:35:15 | 涼宮ハルヒ
まあ、これも一種のグロ画像でしょうか?以前のネタで振ったように「私設定」では長門さん、自分の「分艦隊」を感染させて、潜伏して、情報収集です。
「胸の奥から湧き出てる」云々は初音ミクのオリジナル(?)曲、「わたしは人間じゃないから」の歌詞です。
面白いハルヒ同人紹介。
niwashi「4-frame」:古泉の笑顔の大増殖という凄いフルカラー表紙のコピー誌。古キョンですが、ギャグテイストなので恥ずかしがらずに読めます。消失ネタ、照れつつリンゴ剥く古泉のボケがナイスです。あと合言葉、「デーブ」「スペクター」は有り得ないでしょう!吹きました。
クラブ式「HARUHI.ZIP」:クロバクラブさんの体張ってキョンに迫るウェイトレスハルヒネタ、ちゃんとストーリーを考えたのは今回が初めてだそうですが、10ページの作品で、「キョン→ハルヒの胸の谷間に熱視線」から3ページかけて「急接近」、「寸止め」、という構成は大した煩悩、否、サービス精神で将来有望です。
「見せ場=強調したい所」を作るだけでなく、そこにページ数を割こう、と努力する発想は、もっと描きなれてる人でもやれるとは限らない長所です。
この心が有れば、描き慣れた時に、手っ取り早く本題に突入できるようになると思います。どんどんやるのみです。
悠月式さんの長門キョンデートネタ、クラブさんと対照的にいい感じの場面を重ねる手法。重力操作能力を男心云々に繋げる発想が上手いです。不器用な長門は好きなので、又描いて頂きたい。健啖ぶりも可愛らしい。
こういうカメラ付携帯ネタ、意外と無いですね。不思議。いろいろなジャンルで活動しておられるようですが、小物の扱いに気配りできるのはどのジャンルでも長所になると思います。
+地区「涼宮ハルヒの足し算+=ヤンデレ篇」:カサブタさんの映画撮影ネタ、桜井慎さんの出刃包丁みくるネタ、U.Saさんのキョン生首ネタ、の順にページをめくる毎にヤンデレ度アップしてゆきます。ヤンデレは愛ゆえなので、切ない気分になってきます。「箱の中の生首キョン」の様に、暴力的なのに不愉快にならないのもそのためだと思うのです。不思議な面白さ。
面白いのは、3作品ともハルヒのハルヒらしい面が出てるのですね。キョンをかばって刺されるとか。でも笑顔。そんなところがいじらしい。
3作品すべてについて、「ヤンデレの元凶=キョン」の良い面も悪い面もキョンらしさが出てると思いますね。カサブタさんのキョンの啖呵がカッコいいです。
我儘姫弦楽団「超らくがき帳」:コピー本。初同人誌だそうです。開きが逆です。恥ずかしがっておられるようですが、これからも描かれるそうなので頑張ってほしいです。初同人誌は漫画本であれば基本的に紹介しております。
ハルヒのネット難民ネタ(!?)ハルヒとキョンのモノローグで心の触れ合いを組み立てているのですが、ハルヒの心の中で妄想の嵐になっているために、ドラマになっています。もっと画力があっても、心理描写に苦しむ人はいるのですから、初同人でこれは上手いと思います。
特に、眼からウロコが落ちたのは、過去の回想を、「回想シーン」ではなく「ハルヒの脳内回想」という「恥ずかしシチュエーション」でやっていることです。
橋本忍は、作品作りの正攻法は「回想」を使わず「現在形」でドラマを進める事だと言っておりますが、「妄想する女の子」というだけで「事件」ですし、ドラマになってる上に、回想を現在に繋ぎ止めてるんですよね。これは上手い。参考にします。
まだまだ続きます。

佐々木×国木田…『涼宮ハルヒの驚愕』2008年2月発売予定情報ネタ

2008-02-22 01:58:49 | 涼宮ハルヒ
これも一種のグロ画像でしょうか?実のところ、ハルヒがエロ中心のジャンルだったときにハルヒを始めたので、私自身はハルヒのエロ同人については消極的です。
tailbellさんのハルヒ×キョン漫画みたいなノリでも無い限り、ここでも紹介しませんし。申し訳ありません。
『分裂』ネタ以降の私のお色気ネタの理由は、その内、ネタとして描く予定です。私の小学校で読まされた本から始まって、高校の学園祭で聞かされた話を通り、大学構内の捨てられた本にたまたま書かれていた思考枠組を貫いて、『分裂』ネタまで達する長丁場の総括です。人生リセットする気分ですね。
『分裂』を読んだ時に、「ああ、国木田は佐々木さんのことを好きなんだろうな」と思いました。ハルヒが国木田をけしかけるネタ自体は冬コミ合わせで描こうかとも思いましたが、時間が無くて後回しにしてました。
ところが、1月の長門オンリーで、角川の発表の話を聞き、それを盛り込んだネタにすることが出来ました。ハルヒジャンル始めてから、こういう偶然に助けられることが多いんですよね。ハルヒ効果!
そういえば、もう大丈夫ですが、先週辺りは体調不良でした。日付が変わる頃に
熱が出て、眠れなくなってしまうんですね。
寝返りばかり打っていても仕方ないので、田山花袋の『田舎教師』、夏目漱石の『夢十夜』梶井基次郎の『桜の木の下には』『檸檬』、太宰治の『人間失格』、国木田独歩『忘れえぬ人々』『今の武蔵野』を意識がなくなるまで読むという睡眠薬を摂ってました。そういう1週間。
本を読まないで生きて来て正解でした。今の年になって、読むものが沢山有りますから。また体調崩したら古典読破ですよ。戦前の文学も結構面白かったので、次に体調を崩すのが楽しみになってきました。
面白いハルヒ同人紹介
ふらんそわぁるど「長門む題」:ふらんそわさんのシャミセン受難4コマと、みこう悠長さんの朝倉×長門漫画。合同コピー本。こういう違った個性が組んでこその合同誌です。
ふらんそわさんは反省しておられるようですが、コピーアンドペーストの多用がネタの面白さを損なってはいないと思うので、デジタルならではの作風だと開き直って良いと思います。折角、シンプルな造形なのに可愛らしいキャラ達でシュールな展開をさくさく描けるのですから、敢えてアナログの真似をしなくても良いと思います。
悠長さんは、細かいお色気シーンが嬉しいですが、TFEIの自我の確立の問題を扱っていて、骨太な漫画です。ラストが印象的。
歌合せ的に言えば、この漫画で朝倉が到達してる現状認識は、カオスティック乙女工房の長門観と同様なものです。面白い着眼点だと思うので、私もその内歌合せする予定です。
からぶれ☆「PreciousMemories」:ブログでも晒し禁止らしいので、詳細は語れませんが、元気なハルヒの本。
オフセットが容易になって以降、コピー本は「突発本」「オマケ本」「準備号」の役割に分業しておりますが、コピー本を新刊として完成させるサークルもまだまだ顕在なのが喜ばしいですね。少部数の強味で、手間をかけておられます。
魚鮮連合「コピー本」:キョンの部屋にお邪魔した長門が暴走…という私好みの展開。キョンラブで壊れる長門が可愛いです。開き直ったラストがちょっとびっくりでした。状況説明はハルヒのドラマCDやゲーム版の様にキョンのモノローグの形でやった方が良かったと思います。かなりの説明セリフもキョンなら許せます。
GREAT芥×面舵いっぱいいっぱい「朝倉デラックス」:tokyoさんの朝倉ブートキャンプネタ、けーひろさんの朝倉長門メイド喫茶ネタの合同本。朝倉を生き生きさせてる一冊。
普段は一般向け漫画を描かないtokyoさんだそうですが、勿体無い!喜緑さんのやわらかい笑顔で朝倉弄りとか、何故か素直にダイエットしてしまう朝倉さんが可愛いとか、いい味出してると思います。たまにこういうのも描いていただきたいですね。
私の好きなギャグ作品を描いておられる方は、エロも描こうと思ったら描けるという作家さんが多いです。エロ向けに研ぎ澄まされた女の子の感情表現が炸裂し、ドキドキしますし、エロ向けにカスタマイズされた女体が高付加価値を作品に添えます。これまたドキドキします。
人間が接近しないとエロが始まらない訳で、新井一が言うように、「出会い」はあらゆるドラマの発端ですから、経験を一般向けに応用して「ドラマ」になるような人間関係の起伏がつけられるので、ギャグの底に骨太のテーマが…という作品も描けてしまうのですね。
けーひろさんのメイド喫茶漫画、「新鮮な」おでん製造朝倉に対するキョンの絶叫シーンでお腹がよじれました。ページをめくったらこうなるとはわかってたのに…
「構成」って不思議ですね。
面舵いっぱいいっぱい「アサクラジオ」:これも、基本は会話だけで展開するわけですが、上で述べたような「仕掛け」が工夫されてます。
最近読んだ富野さんの文章で、映像作品は技術を理詰めで駆使して作れるもので、感性だけでは作れない、という主張がありましたが、ギャグも「ネタが命」と言いながら、実際には効果的にネタを展開させる技術で笑わせると思います。理詰めでなしに無意識でやれてるとしても。
ポニテで殴る朝倉さんも、ポニテで殴られるようなことをするキョンも凄いいいですね。
まだ続きます。

佐々木団の節分ネタ…取材のため、『恵方巻』、今年は食べました。

2008-02-21 01:07:54 | 涼宮ハルヒ
今回は変則的に。
面白いハルヒ同人紹介
夢想キャンパス「まめ長門」:以前紹介した「はるひるは5」の、ちびキャラ長門が大活躍する「はるひるは番外編」。妹ちゃんとの微妙な距離も相変わらずだ!
豆朝倉も参戦。本当に器用な作家さんだと思います。しっかりした綺麗な線だから無駄なく可愛いキャラも、キョンの凄い表情も描けてしまう。
これが他所からの引用そのままだと(ネタにおけるあずまんがネタのゆーのすさん以外によくある様に)ギクシャクしてしまうのですが、自分の技術で描いてるから両極端がコウジさんの作品世界に調和するんですね。いや、普通そっちが当たり前なんですか。で、歌合せとして、今回の私の佐々木団の恵方巻ネタは、原作の『涼宮ハルヒの陰謀』のネタが元ではありますが、コウジさんの、「はるひるは5」での「謎の朝倉像の口からぶっとい線香がにょきっ」から着想してもおります。
私の周防九曜さんは「宇宙から来た歌姫」であると同時に「口から色々出す」という設定なので、これは使える、と。
朝倉像のショッキングさには負けますから、普通食べるところを逆に出すという逆転に『分裂』で佐々木さんが言ってた『コペルニクス的転回』を絡めてみました。
「歴史的瞬間」云々は以前紹介したK2どらちゃんのハルヒ4コマで、コーラ一気飲みした長門がゲップしないのに対してキョンが述べた感想への歌合せであります。あのネタは思い出しても笑えてしまいます。
しかも「節分ネタ」=「豆」→「まめ長門」への歌合せにもなっております。こういうつながりが面白い。落ちゲーの連鎖の興奮みたいなものですか。
折角2月ですし、原作でも恵方巻ネタはあって、それに絡めて口から何か出る、を佐々木団でやるなら九曜さんだろう、という発想の転がり。
今回の変則は、この歌合せがやりたかったからやりました。
はいいろ空間「市外探索!」:はいいろ空間四字熟語シリーズvol.1だそうです。しかも連載モノ。原作でもやりそうな感じのうだうだした探索風景。実はみくるも長門もハルヒも古泉も胸にわだかまりが…という緊張感の中、続く。続きが気になりますね。
知人の足立さんが講談社に持ち込みに行った折に、次が気になるような引きをラストに入れろと注意されたそうです。商業も同人もオリジナルもパロもこういう基本は同じ。まあ、そういうカテゴリーが無効になってるのかもしれませんが。
アップも全身像も3段階ずつくらい使い分けていて、感情表現や場面転換を効果的に判りやすく表現する工夫をしてますが、本で研究してますか?
派手な表情だけでなく、微妙な表情を描き分けたり、トーンやタッチの効果で感情表現を強める試みをしたり、と意欲的なので、これを続ければ上達すると思います。
コマの端に人物や小物が圧迫されたり、フキダシと人物が押し合ってフキダシのサイズが狭くなったりしてますが、折角、作業の流れの中に「ネーム→下描き」段階を設定しておられるのですから、そこで調整すると良いと思います。
コマとコマとの間を広く取りすぎて、コマが狭くなって人物やフキダシの収まりが悪くなってるのかもしれないので、今の半分に幅を狭くしたら良いと思います。
変形ゴマを駆使しているのは意欲的です。私も変形ゴマは上手く扱えません。苦心します。どんどん工夫してください。
ネタは上手いところを衝いてると思います。面白くなるはずですから続きを描いてください。
長くなったので次の紹介は又の機会に。
そういえば、コメント機能はjoと被るので停止しております。テンプレに付属してたもんで気づかず放置していましたが、カスタマイズしようと思いまして。

佐々木団の節分…今更ですが、節分ネタ

2008-02-20 02:48:02 | 涼宮ハルヒ
2月中にやればよいと思っていたので。
受容美学、作者は作品を作る時に想定する読者のために作るらしいですが、まあ、最近は「佐々木さん」を想定しております。登場もしてますけど。
「佐々木さん」が読者だと思うようになってから、気楽です。
面白いハルヒ同人紹介。
TTT「ハルヒかわいい」:フェチなエロもやっておられますが、こういうハートフルというか、乙女の純情虐めみたいなギャグの方が人気は出ると思ってます。
ここの本を面白いハルヒ同人誌として紹介することに同意してくださる方は多いと思います。
原作を活かした世界を作ってます。しかも表情の変化が丹念に描かれているので、セリフを読みながら絵を追ってゆくと作品にのめりこんで感情の起伏に胸が痛くなったり、あまりの出来事に笑ってしまったりします。
この尺でこれだけのドラマをやれるのはキャラ個人と人物相関への洞察力の賜物です。パロ同人のネタ出し、展開の手本だと思いますし、オリジナルでもこういう状況を設定できる人なら、やっていけると思います。もちろんエロにも応用可能だと思います。
エロも良いですが個人的にはハルヒでこういう作品をどんどん作ってくださることを願うばかりであります。
TTTのハルヒギャグを読んだことがある作家は、パロでもオリジナルでも、抽象的に「どういうテーマにするか」とか「感情表現をどうするか」とか「どう盛り上げるか」とか「何が面白さか」とか「読者をどう共感させるか」とか議論する前に、何度も「ハルヒかわいい」を繰り返し黙読することを勧めます。
酔うために必要なのは空の杯ではなく酒です。直接瓶からラッパ飲みした方が良いです。
spelseijin「涼宮ハルヒの能楽」:後編。島田君がサンクリで即買いでした。でかした!こういう芸風の多様性がジャンルを面白く盛り上げるのですよ。
歌合せ的に言うと、サブタイトルが「最終能楽 雪、無明、窓辺にて」で、サンクリ新刊に、総集編の「有希、キョン、風呂場にて」を合わせたのは、虫の知らせであったか、とハルヒ効果に喜んだ次第です。
こういう遊びを画力の有る人がやるとシャレにならないし、才能の無駄使いでなしに面白いと思います。人間、マジメに遊ぶと凄いことが出来るんですね。
画風がネタに合ってると思いますし、事件は綺麗に終わらせていますし、ラストも綺麗にまとめてます。思考回路が上手く稼動してます。但し、遊び心が足りなくてなにかを評価する場合に、「わからん」が出る順番が早い人は嫌いな作品かもしれません。知識は要りません。たわぶれ遊びの心で。
妙な映像ばかりでなく、朝倉が渋い活躍をするのも、多丸圭一が実は…という驚きの展開も、原作で有りそうな展開です。
楽々園「涼宮ハルヒの秘密の部屋」:古泉、みくる、キョン妹、ハルヒの自室はどんなだろう?という上手い着眼点の漫画。長門の部屋がちょっと泣かせます。
連作4コマという形式がこういうネタに合ってると思います。
立花/暫く「不完全緊急対策マニュアル」:キョン古泉入れ替わりネタ。悪人のいない世界。原作でもありそうな話。会話が自然で重い、だから日常ドラマで面白い。
事件についての古泉と長門の発想が、同じ結論なのが面白い。というより、ここの長門は良い味だ。
キョンになった古泉がキョン妹と「やっぱりボードゲーム」というのが笑いました。
古泉とキョンの友情が深まるプロセスが上手く展開されていて良い読後感。多くが「ガチホモ」に逃げてるから、こんな基本的な部分が意外とフロンティアなんですよね。ちゃんと漫画にすればちゃんとドラマになります。
Mythcast「長門とオレと、時々、その他。」:TFEI三人娘猫化ネタ。時間が無かったそうで、あっという間に終わってしまうのが勿体無い。
映像化できるような具体的な妄想を出せるのが得。長門好きのパワーですね。原作も上手いところチェックできてますし、長門の好きな理由も箇条書きできる具体性。これは創作活動する上での長所だと思います。
黒田洋介が言ってた、一枚絵から発想を転がしてゆく、ということが無意識にもやれているようですし、キャラの表情を描き分ける努力をしていて、まだまだ伸びる方だと思います。
まだまだ続きます。

サンクリに来ていただいた方々、有難うございます。…新刊裏表紙。

2008-02-12 00:52:47 | 涼宮ハルヒ
当日、コミティアで売り子に入らねばならず、サンクリは島田君に頼んでやりくりしてもらいました。お会いできなかった方には又の機会にご挨拶出来ると良いと思っております。
本の出方を聞いただけですが、さすがに新年も2ヶ月目になると、イベントにも活気があるようです。有り難い事です。
とりあえず、新刊が私の代理でありまして、私の代わりにご挨拶する存在は作っておいて良かったです。
面白かったハルヒ同人紹介。
さーくるF「ぱにっく!?」:長門のバックアップのちび長門ネタが可愛らしいですね。えりゅのセーブデータちび長門ネタもそうですが、こういうのは同時代性なんでしょうね。 
同時収録の実写取り込み漫画のPiTaPaネタが良い感じです。意外と有りそうで無い技法ですね。
Kusukusu7「VOCALOID初音ユキ」:ハルヒの差し金、鏡音涼子の横槍、著作権の壁、諸々の小ネタが光ります。「長門な日々」の番外編だそうですが、こういうネタ連打の得意な芸風なら、連作メインで気が向いたら番外編、というツリー型の展開が正攻法だと思います。
展開方法に、自分の得意分野で無いフロンティアにいきなり投企するパラシュート型と、長所を応用して派生分野を拡張するツリー型が有るそうですが、何をやっても器用な芸風なら前者をやっても安心でしょうが、特定のキャラ設定や世界設定でのネタ出しが得意な人は後者を選択するのが安全かと思います。
大友喫茶「Apicalis1」:初めての漫画だそうで、コマの組み合わせで何が起こっているかを説明するとか、事件の経過に起伏をつけるとかはまだこれからの鍛錬という感じです。
私は絵の上手より可能性を読むので紹介します。TFEI3人娘のある日のいちゃいちゃネタ。実はノイズで可能になった自由を統合思念体に剥奪されるまでの僅かの間に許された「お遊び」というハードな設定が。もっと描ける人でもこれを思いついて上手く料理できるかはわからんと思います。原作付漫画が増えるわけです。
構成や画面内の演出が習熟すれば、この事件を発想する力は実力を発揮できると思います。頑張っていただきたいですね。
こみパの澤田編集長が、「面白い漫画を描けるなら、絵はその後で練習して上達してもよい」と言ってた記憶があるのですが、それに従ってここでの紹介は行われているわけです。
ジュブナイル「SOS Report」:夕焼けと木枯らしの印象的な表紙。古泉の「超能力」ネタ、本当に折るとは…長門の超人的力の前に小細工は通用しないということで。
カラオケボックスネタ、谷口を忘れないところが好印象です。アイデアは良いので、もう少し展開させられたら良かったと思います。
instantsoba「もしかしてオラオラですか?」:カラーページがドラゴンボールネタ、本文がJOJOネタ。これがやれるのは画力の賜物、器用です。
これだけ描けるのに、ネタの引用でオワリ、というゆーのすさん以外のあずまんがパロのノリが勿体無いと思います。
銀河四丁目「涼宮ハルヒの何か」:3本漫画が載ってるうちの、2本が、舞乙himeネタとケロロ軍曹ネタの活用です。舞乙ネタの月宮水瀬さん、着替えシーンに熱気が…この調子で頑張ってください。ひーでるさんのTFEIネタ、直球ですが、3人のベタベタが描きたいという願望に素直で良いですね。西園寺敬さんは、ケロロvsハルヒという着眼点は良いです。勿体無いのは、冬樹役の朝比奈さんが冬樹の台詞回しになってしまっていることで、折角当て嵌めたのなら、朝比奈さんの口調に直してしまってよいと思います。
ゆーのすさんは、あずまんがの元のネタを死守せず、自分の面白いと思うキャラの動きに忠実でした。ゆーのすさんのキャラになっていました。
あずまんがの元ネタに殉教して、自分のアイデアを曲げた作品は、こっちでちよちゃん役だったキャラが次にはともちゃん役、とコロコロ変わってしまってました。
キャラがあずまきよひこのキャラのままだったわけですね。
引用する場合、まるきりのコピーで勉強になるのは、マンガの描き方、技法(キャラ造形、尺やコマ割、トーンワーク、効果線など)が第一と思います。ネタの展開については、破格になっても、ネタの展開に沿ってセリフやコマ運びを選択して行くべきだと思います。
最初は、我流ですから稚拙になりますが、自分の考えたネタを作画出来ないようなテクニックに長じても、そのテクを活かすネタ出しに変われないなら、スランプになりやすいだけのような気がします。
まだまだ紹介続きます。

サンクリ新刊…2冊目。

2008-02-09 05:46:26 | 涼宮ハルヒ
1冊目は風呂ネタの再録総集編ですが、2冊目はいわゆる新刊です。表紙は柄谷行人の著作のパロディ、みたいなもの。
面白いハルヒ同人紹介。
はわわ団「the false stars」:「叶わなくても願いを持つことには意味がある」という考察を通じた、長門のキョンへの婉曲的「告白」ネタ。こういう抑制された感情表現(!?)が長門の魅力だと思います。
こういう長門をどんどん描いて頂けると有り難いです。
まごころ&北里ちゃんねる「わたしとなかまがここにいる理由」:合同誌で初同人、らしいです。巻頭に長門の「恋愛感情について」の内省ネタで漫画を描いてらっしゃるきんくまさんは絵が描けない段階から、長門好きの一心でオフセ本出すまでこぎつけた克己心の人。
この内省ネタはもっと掘り進めても良いとおもうので、頑張って新作を描いていっていただきたいです。
印刷研究会「to MeMento Mori」:敢えてキョンたちと距離を置こうとする長門。
こういう涙も枯れ果てたような心理状態が嫌な感じでなくて不思議な印象に作品化できるのは得だと思います。
3人サークルの2人が辞めて、残った一人で活動を続けているという劇的なサークルでもあります。負けずに活動を続けていただきたいです。
刀槍屋「cogito,ergo sum」:「願いは叶える為に有る」と冒頭で宣言する、はわわ団と対照的な作品。考える長門。朝倉もフォロー。
キョンを好きになることで無意味だった長門の世界に意味が生まれた、しかし、キョンと結ばれたいという願望はかなえられてはならない、だから自分を殺し続ける、というキツイ葛藤の物語。
印刷研究会の長門の積極的離隔の物語に通じます。同時代性でしょうか?
ヒルベルト空間「量子デンスコーディング」:願いを叶えるるために世界を改変した「普通の女の子になりたい=自分に敗北した」自分と対決する長門。
朝倉のバックアップを受けながら世界でなく自分を変えることで理想の自分に近づいてゆくことを選択する。
…また「願いを叶える」ネタ。難解な部分があるので、誤読もあるかもしれませんが、面白いテーマに突っ込んでると思ったので買いました。
みらくる☆MILK「SNOW」:今回紹介した中ではオーソドックスな日常短編。キョンと長門の本屋で買い物ネタ。
初作品だそうで、それにしては達者だと思いますね。女の子が可愛いのが利点です。向上心の有るサークルなのでこれからが楽しみです。
深海星図「Snowdrop」:消失後のキョン長門。作者がキョン総受の理想なので積極的長門。自分の中の感情を恋愛と自覚してます。きんくまさんと対照的。
今回紹介した中では一番心が通じ合ってます。ヒルベルト空間の結論を突き進めるとこうなるのだと思います。
どうやら「消失長門」という共通のモチーフを土台にしたために、「願いを叶える」ネタが沢山あるようです。
長門の無味乾燥な「無意味な」人生がキョンへの「恋」で輝き出す。しかしそれは許されざる願望であり、長門は葛藤する。自分の感情を殺そうとしたり、今までの自分を殺したり。骨格は共通。
カオスティック乙女工房「涼宮ハルヒの恐竜」:達者な漫画力でギャグもシリアスも描ける才能溢れるサークル。
今回の「恐竜」ネタは先が気になりすぎる連載。消失長門で「ナガト100式」というバカ漫画を出しておられて、お腹がよじれましたが、今回はシリアス。大人みくるも長門もやられちゃって大ピンチですよ。
長門の心の支えがSOS団、という考え。キョンとの恋愛を中心に据えると女の戦いの「戦場」になりますが、友情に注目すれば「居場所」にほかならない、という。
まだまだ紹介続きます。





リアル鬼ごっこ!?…久々の佐々木団登場

2008-02-08 03:28:04 | 涼宮ハルヒ
一ヶ月ぶりくらいに佐々木団全員集合。長門さんが敵に回る可能性が出てきました。
柄谷行人『日本近代文学の起源』の『Ⅳ病という意味』をネタにしたものです。
九曜さんが長門さんを病気にしたとしても、長門さんの方の要因が大な場合や、九曜さんに悪意が無い場合が有り得る訳です。
先日の私の更新で島崎藤村『破戒』の、「悪くないのに謝らねばならない理不尽」について私が問題にしたのは、柄谷の議論とはまた別に、
「謝罪しろ」「罪を償え」と主張する側が勘違いで追及してる場合に、「とにかく謝れば円く収まる」「謝れば赦す」という秩序回復原理では、永久に冤罪が正されない危険があるということを危惧するからでもあります。
そんな冤罪の上に成り立つ秩序なんて、平和が回復したとは言えません。本当には悪くないのですから謝った側も不満です。新たな火種。
しかも勘違いで追及する行動パターンは温存されてますから、次の魔女狩りが起こりかねません。しまいにはルールが信頼されなくなってしまいます。
前に、長門や朝倉と九曜さんが接近するネタや、佐々木団がSOS団との大団円を模索するネタを振ったのは、この魔女狩りの構造を改変する可能性を模索する思考実験でもあります。
コンピ研部長氏の逃避は、制度改善以前に採り得る選択肢の一つ、それこそ「緊急避難」(!?)であります。
舌足らずだったので補足しました。

風呂ネタ描き足し…一難去ってまた一難?

2008-02-07 01:18:45 | 涼宮ハルヒ
既刊が出てから思いついたので、お蔵入りになりかけておりましたが、そういう人生は嫌なので、この機会を逃さず入れました。
長門オンリーの時は、これを入れる時間がなかったので見送りに。心残りを新たに作るために生きてるわけじゃないのですから。…こんなのが「心残り」?とは言わない約束。
面白いハルヒ同人紹介
攻守こころ屋「長門有希の無敵」:消失長門本です。消失世界を選んだキョンネタ。しっかりした描画で可愛い解釈のキャラが動き回る作画と、それを支える内面描写、心情のこぼれる場面設定…消失長門の愛らしさが炸裂します。
ウケてるのを私が気づかないだけなら良いのですが、もし評価されていないなら、もっと評価されるべきサークルですね。
いろいろな尊敬するサークルさんたちが挑戦しているハルヒジャンルの登竜門、「消失」ネタにまた新たな一ページが。私も消失ネタで何かやりたいですね。
きょこ「ポンデ古泉の」:作者がポンデ信者なのだそうで、ミスドのポンデライオンになった古泉とキョンの相克ネタ。コピー本。古キョンが土台にあるのに、これくらい病気だとやおいよりギャグとして面白いです。
フレンチクルーラー生徒会長との三角関係で次回に引っ張るとは…恐るべし。いや、失礼ながらフレンチ会長、登場シーン見ただけで爆笑しました。
skirthike「約束の長門本」:ゲーム「涼宮ハルヒの約束」本、ネタバレ注意ですが、ゲームやってなくても楽しめます。何か有っても長門の力が有れば治療しますよね。オマケマンガの「嫌そうな顔」は爆笑。
前回の消失ハルヒネタは「こう来るか!」と驚かされましたが、今度は消失長門ネタらしいので今から驚かされるのが楽しみであります。
今年はハルヒとマリみての二本槍で活動だそうで、ハルヒジャンルとしては心強い援護射撃であります。
ゲームスタッフはかなり力を入れて作ってるようなので、原作を損なっていない様子。声優はアニメ版のままだし、ゲーム版やってみたくなりますね。
千山屋「「いいえ、これは長門本です。」:巨大なコピー本を会場製本していて、ふと覗くとすごい表情の古泉が…このサークルとの出会いでした。即買いですよ。今回のコピー本も巨大です。
古泉に容赦しない長門が笑えます。喜緑さんも怖いのがこのサークルの公式見解らしいです。森さんが良い味出してますね。窓から逃げる古泉に笑い転げてしまいました。
森川工房「ハルヒとポニテとガーターベルト」:初発行同人誌でカラー表紙のオフセ本とは、しかも本文漫画も達者ではないですか。これだけ描ければ、後は場数をこなすだけで上達してゆけると思います。ここまで来るのが大変ですから。
後書でも向上心が出ているので、またハルヒ漫画で本を出して欲しいですね。
表紙はハルヒですが、お色気担当が長門のような気がします。女教師長門、いいですね。後書のハァハァハルヒが可愛いですね。
徒然チルドレン「わ」:ちょっと大胆長門さん。田山花袋の「蒲団」に通じます。冒頭と末尾のアップの表情変化で語らせてるのが上手い。こういう綺麗な構成は効果的だと思います。オリジナル畑の匂いがしますね。
ざんぱち「ゆきしちり」:7人がかりの長門合同誌。力作です。失敗続きのドジっ娘長門4コマが笑いました。特にエアコンネタ。執筆者が消失長門好きらしいのが妙に納得。
宇宙人考察ネタが笑いました。発想が上手いです。キャラのやりとりも杉田と小野の声を思い出しつつ読んでました。
妄想料理長門さんも良い感じ。妄想するキャラが好きなんですね。妙にサービスも有ります。ハルヒへの嫉妬も可愛いです。
個人的好みですが、マコちゃん、ミク、百合輪物語ネタが読めたのもお得感。
まだまだ続きます。

サンクリ新刊表紙。…長門。キョンお風呂ネタ再録総集編。

2008-02-06 01:12:10 | 涼宮ハルヒ
既刊の入手が困難になっているのですが、ネタの中には、一冊にまとめたかったものもあって、ただ再版するとまたばらばらになって意味が無いので、思い切って
既刊の『ビッグバン』と『アンサンブル』にばらばらに掲載されていた「お風呂ネタ」を集大成しようと思いました。
既刊を持っていない方に向けた本です。長門オンリーの時に出しても良かったのですが、やりたいことがあってサンクリ合わせです。
今回はサンクリと同じ日にあるコミティアに売り子で参加せねばならないので、サンクリは島田君に店番をお願いしております。
noreplyさんの「お風呂症候群」と同様の素材を扱うという歌合せ的面白さがあるので、まとめる機会が有って良かったです。
面白いハルヒ同人紹介
えりゅ「SpecialWeek」:ちび長門本。「パパ」となついてくるちび長門にめろめろです。ただ、感情移入が上手く行き過ぎる展開なので、別れのシーンでひどく悲しくなるのが注意です。
あと、ここの統合思念体のおっさんぶりはちょっと凄いです。
夢想キャンバス「はるひるは5」:分裂ちび長門大騒動です。褐色の肌もいいですね。ちび長門ネタ大流行ですか?大活躍のキョン妹への作者のこだわりも感じさせます。危ないくらい。この画力ならどんなネタでも描けそうですね。うらやましい。
朝倉像が意味不明の存在感です。
狗古堂「FOOLEDITION2」:長門朝倉入れ替わりネタ。キョンデレも恥ず面白いですが、はしばしにこぼれるTFEIの友情も胸を打ちますね。
朝倉、本編でも復帰してこういう立ち位置で存在感を示して欲しいですね。この絵でやられるとこういうネタは吐血モノの可愛さです。
Deeppineappleやさーふみーろもやってましたが、長門が腐女子という設定は公式になりつつありますね。
ぱんだ小屋「涼宮ハルヒno混合」:SOS団キャラ入れ替わりネタ。キョンになったハルヒがハルヒになったみくるを脱がしてるんですが、「自分を襲うのもオツなもの」と喜ぶのがハルヒらしくて笑いました。本当にこう言いかねない。
4コマのツンデレハルヒネタも渋く光ります。やはりキャラ同士の些細な駆け引きにもキャラの可愛さを込める事が大事ですね。そも、こういうシチュエーションを思いつく妄想力が命です。
SENYEN「A」:表紙のアメコミ風の漫画がいつも良い感じです。キョンを苦しめるSOS団の「女社会」が笑えます。ハルヒが引っ張るにしても、こういう人間関係の土台が有れば、単なる我侭ではなくなるので、大事な構造だと思います。ネタも出ますし。
このサークル、ギャグでさらりと女の子を脱がしてしまうのが凄いです。こういうサービスは参考にしないと。
しかし、「大きさコンプレックス」ネタが凄いですね。これもフェミニズム?
東ガル会「いまはこれがせいいっぱい」:朝倉長門といったらここを挙げねばなりません!今回は九曜さんも良い感じで登場。
歌合せ的には九曜さんが長門に獣耳をつけさせようとして朝倉が怒るというネタはskirthikeさんもやってましたが、絶望先生ネタも絡めてきてるのが一味違いますね。
孤独に震える朝倉さんネタのシリアスから、今回のような勢いの良いギャグ、レズ、エアメールフロムナガサキに見られる古典オタクネタと手数が多いのが魅力です。こういう器用さが目標ですね。
まだまだ続きます。

SOS団到着…風前の灯

2008-02-05 02:19:15 | 涼宮ハルヒ
…まあ、こうなるだろうと。
柄谷行人の説では、島崎藤村が「破戒」で進む方向を示した近代日本文学の方向を、田山花袋が「蒲団」で私小説の方向に誤らせたというような解釈が日本文学史の通俗的な見方らしいです。まあ、細かいところはネタで使うつもりですが。
とりあえず、柄谷に触発されて「破戒」を読んでみたのですが、これが私小説を批判する立場の人が理想とする小説、「西洋的な意味での小説」なんですかね。
「破戒」は主人公の成長を描いているので、万が一「主人公の成長を描いていないからダメ」しか言わない批評家がいたらバイブルでしょう。
父親の言いつけを守って、差別される出自を隠していた教師が、自分の運命を切り開くために父の言いつけを「破戒」して、自分の正体を「告白」するのがクライマックス、という展開なのですが、主人公、言葉の上では「差別されてる私が、いままで先生なんかやっててすみません」と謝るんですよね。絶望先生の加賀愛の加害妄想ネタみたいですが。
「残したい江戸仕草でも」、何かトラブルが有ったら当事者の両方が謝れば丸く収まる、というのがあって、江戸時代の日本の美俗なのかもしれません。地方にはそれがまだ残っていた、明治39年の、長野県はそうだったのかもしれません。
ただ、柄谷は「勝者は告白しない、敗者は告白する、何故か」と問うていて、そこには「倒錯した権力欲」があると考えているようです。
これを適用すると、主人公の謝罪は、「謝罪に見せかけた攻撃」であり、その裏には、「謝罪させてしまったという罪悪感を相手に与えることで、苦労せずに口先だけで相手より心理的優位に立とう」という「肥大した自我=支配欲」が有るということになります。楽しようってのがこわいですね。
今までいじめられてたいじめられっこの恨みが屈折させてしまったんですね。逆差別の温床かも。加賀愛さんのことを想起してしまったのはもちろん、ハルヒの古泉やみくるの事を考えてしまいました。
「破戒」の読後感は悪くて、最初は、悪くも無いのに謝ろうだなんて嫌な男だと当時の事情を忘れてただただ主人公を嫌悪してしまいました。それで丸く収まると思う田舎者社会も嫌な感じです。余計なことに柄谷の邪推を想起して、主人公はなんて嘘つきの男だと改めて嫌悪してしまいました。フィクションで熱くなる自分も嫌ですが。
ただ、一晩寝て、あれは敗戦と高度成長で消えてしまった感覚だと仮定したら優しい気持ちになりました。私の実家の方にはまだ残ってるなんてのは百も承知の上ですよ。加賀愛さんの心の闇。
面白かったハルヒ同人紹介
えんぴつ・コ居間ケイ「ねこそうしつ」:コピー本ですが、充実した読み応えです。佐々木団も登場するSOS団大混乱のえんぴつさんの記憶喪失キョンネタ、キョンのために大慌てのSOS団の面々が可愛らしいです。珍しく暴力的なみくる、きょこたんの怯えっぷり、も可愛いですが、他の同人ではこういう森さんの存在感は意外と無いですね。笑いました。チョイ役の九曜さんの食事シーンが衝撃的に可愛いです。
コ居間ケイさんの世界中猫耳ネタ、笑いから恥ずかしまで。ガチ古泉がなんとも。統合思念体も良い性格してます。変な話ですが、終盤のハルヒとキョンのデレシーンを見て「人生勉強」になりました。ラブコメの本当に上手い作家さんはセリフが重い作家さんなのかも。こういうさくさく少ない線で抑制的に描かれたキャラ造形は好きです。ちゃんとキョンは凛々しくハルヒは可愛らしいですし。
漫画的約束に則って表情豊かにどたばたを演出するえんぴつさんと対照的に、コ居間ケイさんは映画的で、キャラ自体は地味な筆致でもカットの切り替えで笑えるシーンもハートフルなシーンも演出していて上手いですね。絵コンテから漫画へ、という応用をするアニメ畑出身漫画家もいますから、そういう系譜なのかも。
SENTIMENTALCREATION「キタコウバカップル」:あいかわらず恥ずかしネタが悶え面白いですが、展開の底にある「5組の女社会」がこれまた良い感じです。こういう作品世界を使いこなしてるという作品は好きですね。
ここのキョンハルヒは一線を越えてる設定なので、そう思いながら読むとまた改めて恥ずかしいです。どんどんやってください!
設定の中に事件の糸口を発見する着眼点の鋭さは、キャラへの愛の深さかと思います。やる夫の学んだ物語創作法は、こういう妄想からのドラマ作りとは対照的ですね。雪ダルマ式にネタを膨らましてゆく機構は内在していないように思います。まあ、あくまであれは入門なんですが。
swallowtailcode「parfectst@&wondesl@nd」:4コマからショートストーリーまで詰まった本。鉛筆描きですが、漫画に必要な技法はやれてます。キャラのデザインは好みの可愛さですし、表情も豊かで、描き続けてれば漫画版を軽く超えちゃうと思います。
サービスカットも間抜けな展開もマジメなテーマも器用に描いていて好きなタイプですね。
ハレハレダンスラストの決めポーズ扉から起こし、映画予告編を下敷きにしたop漫画から本文、「激奏」の舞台袖ネタにつないで、ラキスタop群舞ネタカットで締めるという構造、単に1冊の本だから一体性があるというのではなく、こういう手の込んだ統一コンセプトの本を作ろうと思い、実行できるという力は将来有望です。
さーふみーろ「涼宮ハルヒのお茶請」:ここも統一コンセプトの凄い本ですが、swallowtailcodeが扉やop.ed漫画の統一感なのに対し、ここはページのフォーマットの編集デザイン力ですね。
1ページ漫画を駆使してます。連作も有り。アナログ漫画のフツーを破格してるのが面白いので頑張って欲しいです。妙なノリのキャラのやりとりやたまに読者置いてけぼりの展開もいい感じですが、盛り込まれてる情報が勉強になるのもお得。
なっとうねぎ「あやまれ!!長門さんにあやまれ!!」:長門さんの独占欲、いいですね。キョンのフォローが優しい。こういうネタ、私も描きたいです。キョン妹好きな作者らしく、妙に色気があります。私もこういうの描きたいですね。
オタクを卒業するとか書いておられますが、勿体無い。ご自身の絵も嫌いな様子ですが、これだけ描けるなら、ハルヒのアニメ2期終了まで描き続けてみれば良いのにと思います。妹ちゃんのサービスシーンもあるかもしれないし。
妹ちゃんネタで1冊出すまで続けてみたらいかがでしょうか。
最近の一連のコンピ研部長氏ネタでも描きましたが、「人はパンのみにて生くるに非ず」というのが本当なら、筆を折ってしまったら、描く以外で解決する術の無い心理状態に陥った時の対抗手段が無いので、万が一に備えてゆるゆるでも続けておられるのが良かろうと思います。
まだまだ続きます。

コンピ研部長の動揺…蒲団の中で

2008-02-02 18:37:54 | 涼宮ハルヒ
繰り返し書いてますけど、柄谷行人と大塚英志の論文で田山花袋の「蒲団」の意義について色々採り上げられていて、これを作品に使えないかと思っていたのですが、使えてよかったです。…今回ベタな展開ですが。
面白かったハルヒ同人紹介
長門叢書編纂委員会「長門有希の叢書」:「最後の○○」のモアさんの初同人誌。ゲストのSSもある本格的オフセ本。TFEI3人娘のサイドストーリー。長門の独占欲が起こす事件。原作でもありそうな思考実験ですね。モアさんは事件の起こし方が上手い作家さんの一人です。キャラ好きの妄想が、原作に書かれる以上にキャラの活躍の場面を増やそうという活動に繋がるのですが、キャラの輝く面を中心に追求するブルマ勝負ネタから、原作から出発した思考実験ネタまでやれるのが、よく原作を咀嚼してると思いました。
優先席「金属バットとおまじない」:ヤンデレハルヒvs長門。ちょっとした仕草からヤンデレ妄想暴走!上手いですね。これは私もやってみたい。あくまで純愛の反転ですから読んでいて切ない気分になりました。どんどんやってください!
tp!「きょうもハレ晴レ」:独自のかわいいデザインのキャラが、これまた独特の演出で活躍する世界。vol.3ですが、2を読んで好きになりました。猫長門、ガチ古泉、かわいいですね。2の長門ネタ、3のみくるネタの様なハートフルネタもやれるのが凄い。胸に迫りますね。
まだまだ続きます。