年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

『かんなぎ』は神道の近代史をなぞっている?…『修験道』が『神道』と一緒に復活する?

2012-06-02 02:30:49 | けいおん!!
武梨えり先生の『かんなぎ』7巻(一迅社)が発売されまして、

武梨先生、ご病気だったとは。

前の更新で、『宗教ネタ』でのトラブルが中断原因!?とか無責任なことを書いておりましたが、

勝手な妄想を書き散らしてすみませんでした。

大病、ご無事で復帰、何よりであります。


青木さんに、『かんなぎ』アニメ版を見せて頂いておるのですが、


『産土神の神社が統廃合で更地に』
『分霊した神社はキリスト教の教会に』

       ↓

『産土神は神木で作った依り代で復活(ナギ)』

『分霊はキリスト教を上書きされた状態で人に憑依(ザンゲ)』


       ↓


『産土神のパワーの源、信仰心を神がアイドルになることで調達』

『地域にはびこるケガレを集める』

       ↓

『ケガレを集めてたのは、大東という存在を蘇らせるため』
(大東の復活は、産土神を超克するためのキリスト教の計画も)

       ↓

『大東のケガレを受けて産土神、邪神に(キリスト教のシナリオ?)』

『キリスト教の皮をかぶった土着神の正体顕したザンゲちゃん、姉を祓う』


       ↓

『姉神を平気で消滅させるキリスト教を嫌悪する依り代の人間が、キリスト教と習合した神を追い出す』

『ナギを呼び戻せる修験道の少年が山からやってくる』



という感じですか??

ザンゲちゃんが、どこまで、『大東』と『ナギ』の顛末を計画していたのかは、勝手に妄想してるだけですので、

違うのかもしれませんが。


これ、

1868年の『神仏分離令』にもとづく『廃仏毀釈』
1871年の『神官、社家の世襲禁止』
1873年の『キリスト教禁教の撤回』
1906年の『神社整理、統廃合』

から始まって、

『赤沢文治』『中山みき』『出口なお』『出口王仁三郎』といった『カリスマ』が『神道』をリード

『神前結婚式』
『開運ご利益グッズ』販売、
『スピリチュアル』ブーム起こして『パワースポット』巡礼ブーム起こす
(深見東洲、江原啓之、美輪明弘、宋美英)

等々『信仰』を『商売』にする江戸時代以前に回帰する流れ台頭


といった『日本近代神道史』の戯画化ではないですかね?


『神官、社家の世襲禁止』が、仁が神を呼べた理由、『新興宗教』が容易になった理由でしょうし、

『廃仏毀釈』によって破壊された『神像』を、

素人が彫ることで既存の神社以外の場所に神が降りてくれる、

というのは痛烈な『神社神道』批判ですし、

仁が美術部だというのは、出口王仁三郎聖師が『芸術は宗教の母なり』(1924年)で、


『芸術と宗教とは、兄弟姉妹の如く、親子の如く、夫婦の如きもので、

(略)人をして神の温懐に立ち遷らしむる、人生の大導師である』


と書いたのを彷彿とさせます。

ただ、王仁三郎は、


『(芸術は)よく人をして神の御姿を打ち眺めしむる事を得るも、

未だ以ってその心を知り、その霊と交はり、(略)神と共に生きる妙境に

達せしむることはできない』


とも書いていて、これ、7巻までの仁のナギへの片想いを彷彿とさせますよね。

ナンシー・ストーカーによれば、インドのクマラスワミという宗教家は、


芸術と宗教は対等


と述べておられるそうですから、

仁がナギと相思相愛になる展開になれば、

出口王仁三郎を離れて、


ヒンズー的境地へと神道が踏み出すと言う『日本神道現代史』



を目の当たりに出来るわけですね。


蛇足1。

深見東洲先生が、中国の道教系宗教団体『紅卍会』に影響を受けた話は有名ですが、

道教の教義が確立するのは、仏教の体系が伝来したショックらしいですし、

道教のパンテオンには、仏も結構入っております。

鎌田東二先生が、『隠された神サルタヒコ』(大和書房1999年)で寄稿を依頼した、

『中沢新一』先生は、チベット密教の修行なさってます。

結構、『スピリチュアル』の理論的指導者は、インドの影響を受けてる感じがしますね。


蛇足2。

中沢新一先生、オウムを褒めていた事が1995年のオウム事件後問題になったらしく、

浅田彰先生との対談で、


自分の書いたことを本気にされては困る

信じた方が悪い


と要約できることをぶっちゃけておられました。

浅田先生は、京都大学の学園紛争の学生のリーダーで、

日本を


『土人の国』


と悲観しておられる論客ですから、

まあ、そういう人脈の先生なら、日本人に責任追及されたらいやですよね。


蛇足3。

大塚英志先生、宮台真司先生の対談『愚民社会』(太田出版2011年)で、

お二方とも浅田彰先生の『土人発言』に共感しているようでしたが、

大塚先生は、筑波大学だかで、


学生運動やって校舎のガラス割って騒いだ


と書いておられましたから、浅田先生とは左翼学生的連帯があるのでしょうし、

宮台先生は、三島由紀夫先生を熱く語っておられたことがありますが、

三島先生は、


『東大全共闘の心情は理解できる』


と語っておられたわけですから、まあ、共感はするだろうと思います。


蛇足4。

ノイタミナの『坂道のアポロン』(小玉ユキ先生原作、アニメ版制作、MAPPA、手塚プロダクション)

『氷菓』(米澤穂信先生原作、アニメ版制作京都アニメーション)

が両方とも、『学園紛争ネタ』出してきて面白いですね。

『けいおん』2期アニメ版の、『ロック』『いちご』と『最後の放課後の和ちゃんの微笑み』から、


『全学連の樺美智子さんの命日6・15(ろくいちご)』
『樺美智子さんの詩「さいごに」に、「人知れずほほえまん」という言葉』

            ↓

        『60年安保ネタ』?


というトンデモコジツケ振っておりましたが、トンデモじゃなかったのかもしれません。

『天使にふれたよ』の作曲過程を追う『けいおん』劇場版は、

Rollingstonesの『Sympathy for the Devil』の作曲過程を追ったゴダールの『ONE PlUS ONE』(1968年)

を参考にしてるんじゃないのか?とか勝手に妄想してるんですけど、

『ONE PLUS ONE』には、『ブラックパワー』を提唱して白人を殺す黒人活動家の姿が描写されております。


『氷菓』、2001年の小説で、


古典部が会誌を作る



という展開は、


『涼宮ハルヒの憤慨』(角川スニーカー文庫2006年)所収『編集長☆一直線』


ですよね。


千反田さんが、


奉太郎の頭の中を見てみたい、


という発言がありますが、これ、『涼宮ハルヒの分裂』(2007年)の、

キョンへの古泉発言にもありましたね…


谷川流先生、高校時代に文芸部で、会誌作りした経験あるそうですから、

ご自身の青春と重ねて、ツボに嵌ったんじゃないですかね?

谷川先生のお好きな『推理』ネタでもありますし。


個人的には、奉太郎が有能そうな姉に振り回されてるところが良過ぎですね!

義姉でないことを祈っております。



蛇足6。

幾原邦彦監督の『輪るピングドラム』(アニメ制作ブレインズベース2011年)が、


『1995年に地下鉄でテロやった組織のメンバーの子供が罪の意識を背負って苦しむ』


というネタでびっくりしました。

高倉冠葉の妹らしい『夏芽真砂子』に『マリオ』という弟がいて、

映像化はされてませんが


『生存戦略』


してたらしいので、実は高ポイントの作品です。

荻野目桃果が、超能力を使わなかったら、東京タワーは、ミケランジェロのダビデ像だったのだという展開が、

近年では、『ひぐらし』の『嘘だ!』に匹敵するショックでしたね。


『面白い』


方では、


『魔女は魔法少女の成れの果てでした』(まどかマギカ)

『過去の自分を騙せば、未来は変えられる』(Steins;Gate)


に匹敵する面白さですね。

『ひぐらし』は、『ショック』なだけで、面白いに繋がってゆかなかったですね…

佐都子への児童虐待描写がリアル過ぎて、

まあ、竜騎士07先生の、

『児童虐待』告発の啓蒙が超過して、他の全てが色褪せているので、


『面白い』


と言えない気がするんですよね。面白がっちゃいけない気がすると言う。


蛇足7。

面白いんですけど、面白がっちゃいけない気がしてしまって困る作品は、

たとえば、

『電波女と青春男』(入間人間先生原作、アニメ制作シャフト2011年)

は、


町中に『宇宙人が見守る街』との看板が出ている。

自分は宇宙人だという少女が、差別されていて、バイトもできない

彼女が祖母の駄菓子屋の店番すると、皆が行かないようにしよう、と申し合わせる

エリオの母に言い寄ってくる男は、家畜の耳につけるタグつけてるが、それを見た

前川さんは、『この町の人間だ』と思う。

川向こうの新市街の商店街と、旧市街の商店街は、祭りの主導権を『野球』(球団闘争=きゅうだんとうそう)で決めている



…私の勝手なコジツケですが、

佐藤順一監督の『たまゆらhitotose』(TYOアニメーションズ2011年)の第一話にも登場してましたが、


『人権宣言の町』


という看板を聖地巡礼の折に見かけるのですが、これが、


『宇宙人の見守る街』


の元ネタじゃないかと勝手に思っております。

『宇宙人』が、この町でどういう扱いうけてるかを見れば、


『差別』


でありまして、差別されてる存在についての看板こそ『人権宣言の街』の看板なわけですから。


入間人間先生の『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(電撃文庫2007年)で、『みーくん』の姓は、


『枝瀬(エセ)』


で、『電波女と青春男』(電撃文庫2009年)の『エリオ』の姓は、


『藤和(トウワ)』


『エセ』『トウワ』…って。

『入間人間』というPNも、『人間』の『人』でなく『間』の方に『入』るという感じで、

差別意識への批判を婉曲的に表現してるのかもしれません。


『ひぐらし』の中でも、


『』として差別されていた、


という魅音のセリフがありますが、

竜騎士07先生は人権意識が強いらしく、

『おおかみかくし』(アニメ制作AIC2010年)も、


川を挟んで旧市街があり、そこの住人は、オオカミの子孫として差別されている


という設定でした。

『住井すゑ』先生の『橋のない川』が有名なように、『川向こう』が差別された歴史は、

ようやくオタ向け作品化できるようになって来たのでしょうが、

親の世代まで人倫にもとる出来事があったのですから、娯楽として楽しみ難いですね…

だから、『かんなぎ』で、ザンゲちゃんの教会の成り立ちについて、


川を渡るのが困難なので、分霊を勧請した

キリスト教の教会になっている


という設定なのは、息を呑む展開ですね。

『』の旗が


『荊冠旗』


であるように、仏教、神道に差別された人々は、キリスト教に救いを求めたわけで、



橋のない川向こうがキリスト教に改宗した



という展開は、どういう苦痛が、何年も住民の尊厳に加えられたかを感じさせずにはおれません。


そういえば、桜庭一樹先生原作『GOSICK』(アニメ制作ボンズ、2011年)も、『灰色狼』が被差別民でしたね。

『おおかみ隠し』と同時代性ですよね…。


妖怪との混血児が差別される(藤原ここあ先生原作『妖狐×僕SS』アニメ制作davidproductuon2012年)

人間を処刑する役割を担っていた道具が苦しむ(水瀬葉月先生原作『C-Cube』アニメ制作SILVERLINK2011年)


髪の色で混血児が差別されると言う設定は、


平坂読先生『僕は友達が少ない』(アニメ制作AICbuild2011年)

『エウレカセブンAO』(アニメ制作ボンズ2012年)

に共通するモチーフですし、ボンズは人権意識が高いのか、『GOSICK』と2年連続で被差別民ネタ。


『妖狐×僕』は『狐』繋がりで、西日本に強い『狐憑き』の『憑き物』筋差別の匂いがします。

心が痛みます。

(さがら総先生『変態王子と笑わない猫』(MF文庫J)も、『猫神憑き』という憑き物筋ネタでしたね…)



『』の職には、処刑も含まれておりましたから、


『心のある「処刑する道具」が苦しむ』


という設定は、非常に重いですね。

笑えるシーンとかあるんですけど、楽しんじゃいけないような、厳粛な気分になります。


蛇足8。

『屠畜』については、

小林よしのり先生『ゴーマニズム宣言』(扶桑社)や、荒川弘先生の『百姓貴族』(新書館)『銀の匙』(小学館)

寺門ジモンさんの『ネイチャージモン』7巻(刃森尊先生作画、講談社2012年)

白鳥士郎先生『のうりん』(GA文庫)等々で触れられる様になってきましたが、

孫正義会長の伝記、『あんぽん』(佐野眞一著、週刊ポスト2012年)にもあるように、必要な職業なのに嫌われておりました。

ですから、

『電波女』の、『家畜のタグを耳につけた男』は強烈過ぎて、なんというか、厳粛な気分になってしまいました。


蛇足9。

『ひぐらし』の元ネタのひとつは、


溝口敦『食肉の帝王』(講談社プラスアルファ文庫2004年)


ではないかと勝手に思っております。『ハンナン』の浅田満社長の立身出世物語としても面白いのですが、


浅田社長の模範、の『前原誠一』、『前原御殿』建てる →主人公『前川圭一』の自宅『前川御殿』と呼ばれる

浅田社長『ファミレス』と提携              →園崎魅音、ファミレス『エンジェルモート』でバイト

浅田社長『焼肉チェーン』経営              →園崎家『焼肉チェーン』経営

浅田社長『岐阜』『愛知』に進出『中部ハンナン』設立   →ひぐらしの舞台は『岐阜』


くらいですか?

浅田社長の妹が、差別が原因で結婚断られたとき、


おにいちゃん、私、一生結婚しない


と言われて浅田社長が非常に悲しむシーンを思い出してしまうのも、

『ひぐらし』を最後までプレイできなかった理由の一つですね。

そんなですから、『ひぐらし』の聖地巡礼にも行けてません。

『ひぐらし』やった後に、長野県の屋代にある博物館に行ったときに関連の展示室と常設展示の間に


『道祖神』


置いてあったのもショックでしたね。

『道祖神』って、村にケガレや病気や災いが入らないように見張る存在じゃないですか?

小学生の集団に学芸員の方が笑顔で解説してらっしゃいましたが、モットーは


『不言実行』


ですか。昔話じゃないんだと思いました。


蛇足10。

『ひぐらし』だけじゃなく、

平坂読先生『僕は友達が少ない』が愛知県が舞台、

入間人間先生『電波女と青春男』も愛知県が舞台、(主人公は第一話で岐阜から出てきている?)

白鳥士郎先生『のうりん』は岐阜が舞台、

米澤穂信先生『氷菓』は岐阜が舞台、

『星空に架ける橋』(feng、アニメ制作動画工房2011年)は岐阜が舞台、

西尾維新先生『刀語』(講談社、アニメ制作WHITE FOX2010年)は最終回、愛知が舞台、

他にも、

木村心一先生『これはゾンビですかオブザデッド』(アニメ制作スタジオディーン2012年)のOPの『コアラ』

久保保久先生『よんでますよアザゼルさん』(アニメ制作Production.I.G)の『ルシファーさん』が『ドアラ』っぽい、

まで『ドラゴンズ』ネタだと拡大解釈しちゃえば、

偶然ですが最近楽しんでるコンテンツに岐阜、愛知が多いですね…



本題、

『かんなぎ』7巻で、主人公含め、今まで登場したキャラたちにやれない事を、


『修験道の少年』


ならやれるという展開は、『神仏分離』前は、神仏習合の担い手だった


『山伏』
『修験者』


の復活の動きがある事を意味してるのかもしれませんね。

設定考証の『三輪清宗』先生は神主でもあられるようですから、

最近の動向を示唆するところもあるのかもしれません。

そういえば、

鎌田東二先生も、シンポジウム開始時に、『ほら貝』吹いてらっしゃいましたが…


2005年、出雲神仏霊場の霊場開きのとき、

伯耆大山から、『大先達』という山伏のトップが儀式に参加なさいまして、

2008年の、伊勢神宮とか、高野山、比叡山が連合して神仏霊場作ったときは、

山伏でなく、寺の僧侶のトップが儀式に参加した記憶がありますから、

前回の更新で、単に『神仏習合vs神仏分離』と書いていたのは不正確で、


寺の僧による神仏習合vs山伏による神仏習合


という、昔の


『学侶』vs『行人』


の争いの今日版なのかもしれませんね。



蛇足11。

『ACE』の演出なさったのは、『アニプレックス』の『高橋祐馬』さんだったそうで、


『ACE』の混雑は、『エヴァ』劇場版での、人為的行列作成演出の応用?


とか勝手なことを書いておりましたが、

『空の境界』劇場版を


『単館上映』+『一杯で入場できません』状態


にすることで、



『単館上映の記録樹立』

『大人気じゃね?と話題づくり』


を演出した、『高橋』さんの手腕が『ACE』の混雑製造にも活用されたことが判明。

角川にはとんだ濡れ衣でして、申し訳ありません。

任命者責任しかありませんよね…



『行列のできる店は、単に、レジでの清算が鈍いだけの店かもしれない』



という教訓話の実例ですよね。立派なマーケティングの一つになってるんですね。



(今回も、漫画と本文内容はあまり関係ございません…)


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