年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

『涼宮ハルヒの驚愕』強引コジツケ謎解き…『七夕』から『ポワロ』に繋ぎます

2009-02-27 16:53:04 | 涼宮ハルヒ
めちゃくちゃ長いネームですが、今までごちゃごちゃ振ってきたコジツケがバシバシ連鎖しつつあるので、マンガの普通の姿なんて無視します。
地味に『ハルヒちゃんの羊みくる』登場させてたり。
『七夕』→『鷲座』→『ヘラクレス』→『エルキュール・ポワロ』という連鎖は単純なもの。
『モンティ・パイソン』でも『ヘラクレス=ポワロ』はネタにされてましたしね。
何度も言及しますが、『涼宮ハルヒの陰謀』で『鶴屋山』から発見された『金属片』の成分は
『原子番号22=チタン』→『22→ZOZ』で『ミステリックサイン』にコジツケ
『原子番号55=セシウム』→『55→505』で『朝倉の部屋番号』にコジツケ
で、
『背番号22=大魔神佐々木』→『佐々木=ZOZ』?
『背番号55=ゴジラ松井、代打の切り札吉村』→『ミヨキチ=朝倉のバックアップ』?
とかコジツケしてきたわけですが、
エルキュール・ポワロの長編の『22作目』がポワロの最後の事件に相当すると言うので、
『22=佐々木=名探偵ポワロ』?とかコジツケ。谷川さんは推理モノがお好きなご様子ですので、良い返歌になってると思います。
『灰色の脳細胞』だなんて、いかにも『佐々木=キョンの脳内のイメージにすぎない』って感じですよね。
前の更新で『七夕→琴座→オルフェウス』の話を振っておきましたが、『オルフェウス』も『ヘラクレス』も『アルゴー船』の乗組員繋がり。
谷川さんが『陰謀』で『沈没船の引き上げ』の話を書いておられたので、『呉越同舟』『宝船』『宇宙戦艦ビスマルク』『タイタニック』等、『船』のモチーフを追跡してきましたが、ついに『七夕』繋がりで『アルゴー船』に連鎖。
『アルゴノーツ』は『55人』説があるので、『55』繋がりでもあるのが嬉しいところ。
『原子番号55:セシウム=ポルックス石の成分→カストルとポルックスはアルゴノーツ→カストル石の成分は原子番号3:リチウム→ダイエーの佐々木の背番号3』
と、コジツケ連鎖でまた『佐々木』。『佐々木=ミスターホークス→鷹は鷲と仲間のタカ科』と『鷲座』にコジツケ回帰。谷川さん、野球もお好きなように感じます。
カストル石・ポルックス石はナポレオンが流刑され脱出した『エルバ島』で発見されたエルバイトと言われる石。『流刑から脱出する英雄』のイメージ。
『朝倉さん再登場』しそうですね!
『セシウム』について調べたときに、『カストル石・ポルックス石』のことを知ったのですが、ようやく七夕繋がりでネタに出来ました。
厳密にはカストル石は、先に発見されていた『ぺタル石』と同一と判ったので、『ぺタル石』と呼ばれるのが普通だそうですが。
面白いハルヒ同人紹介
TOYJUMP!『SOS団の挑戦』:藤子Fや星新一ファンというふうかさんの、本人曰く「世代が解かってしまう」ネタ本。「ラム」も登場。
2006年の本ですが、藤子Fや星新一好きだけあって、ふうかさん、「思考実験」作品の楽しみ方に慣れてるご様子。『分裂』~『驚愕』の展開で谷川さんが本当に使いそうなアイディアが散りばめられています。
『現実改変能力』ネタなのに実際には能力が発動しない、という「学園モノ」「サークルモノ」に軸足がある展開は、SOS団の超常冒険以外の面にハルヒの面白さの重要な部分があるというふうかさんの立場が表れてると思います。
こういう「SOS団日常モノ」作品を描くサークルは少なくありませんが、こういう世界が生み出されるような団員達の関係を書いたのが谷川さんの成功かもしれません。活劇の刺激を求めるとか、SF世界のセンスオブワンダーを求める人には物足りないかもしれませんが。
ときに地味に、ときに豪快にパンツが見える演出が藤子Fファンならではだと思います。
『SOS団の放課後』:2冊目。08年6月再版を持っているのですがPN「風花」さんになっておられます。
ショート連作形式。たしかに、大事件勃発を目指さない展開には、小ネタ転がし連打は向いていると思います。一本のネタで引っ張るにはエピソードの物量戦になって、小ネタを味わいにくいところがありますし。
恋愛心理本の解釈の仕方が面白いですね。偽書の記述から資料を読み取るような。
『陰謀』ネタを真正面から採り上げるサークルは少ないので貴重な作品かと。朝比奈さんの腐の本性が笑いました。
鶴屋さんの絡ませ方が原作でもやりそうなノリです。ここで『憂鬱』『動揺』ネタ踏まえたセリフで来るのが捻りが効いてて良いですね。小説ネタパロは貴重です。
『SOS団の混沌』:朝倉さん活躍の3冊目。ヴォーカロイドネタも。『驚愕』が出たら佐々木さんネタをお描きになる予定のようで、期待大ですね。
『憂鬱』の裏話の形で朝倉さんを絡める連作が笑えます。後書を読む限り、1冊目のときのネタの印象通り、風花さん、原作の行間を読んで日常ネタを出すと言うスタイル。
キャラを分析した上で、キョンと朝倉さんとの雑談ネタの形を採ったのは、成功していると思います。
2冊目のバニーに続き、ヴォーカロイドでもキョンに白羽の矢が立つのが予想外の展開でした。風花さん、意外と無頼なのかもしれません。
『SOS団の作戦』:4冊目。性転換ネタ。キョンと古泉だけですが。表紙の色塗りを毎回微妙に変えておられます。ハルヒが縞なのは一貫しておられます。拘りは大事です。
性転換で大混乱と言う展開より、バケツの水を捨てに行く機会を捉えてキョンとハルヒが二人きりになると言う他サークルのやらない展開を選択したことが、性転換ネタの中でこの本が特異な存在になれている理由だと思います。
デレハルヒの見せ場作りには成功だと思います。風花さんは「デレハルヒ」好きだそうですので、「拘り」は作家の武器だということでしょう。
まだまだ紹介は続きます。

『涼宮ハルヒの驚愕』謎解きコジツケ…『七夕』『オルフェウス』『織田信長』

2009-02-13 01:46:18 | 涼宮ハルヒ
以前、『雪山症候群』の「恒等式の未知数xyzを確定することが脱出の鍵」という展開について、古泉とキョンの問答形式で、
①未知数の確定が脱出の鍵だと言う証拠はあるのか?
②計算間違いの可能性はありえないか?
③下手にSOS団についての具体的数値を代入したことで大切なな存在を失うことになっているのではないか?
④無事脱出できたように見えるが、それも誰かの罠ではないか?
と疑問を列挙したネタで、
試練をクリアできなかった例であり『七夕』にも縁がある『オルフェウス』の神話について言及しましたが、夢の中での佐々木さんとキョンの会話の形式で再度『オルフェウス』に。
『雪山症候群』で「古泉が竪琴を持っている」イメージをキョンが思い出すというシーンがありましたが、2004年のネタだったということがザ・スニーカーの再録で判明しました。
編集部があまりに『雪山』と『分裂』の長門の不調の原因が九曜さんだと誘導したがっているので、コジツケ連鎖で九曜さん以外の黒幕の存在について示唆してきました。
九曜さんの性質についてコジツケで勝手な推測をして、
『分裂』で鶴屋さんが引用した和歌の作者『源俊頼』の友人にいる『周防内侍』が『周防』繋がり→桓武平氏→平将門と同族、
というネタを過去に更新しておりましたが、『七夕』繋がりのコジツケ連鎖で、また戻ってきました。
『分裂』の謎の電話の『わたぁし』、渡し守の巨人『クリストファー』→『コロンブス』→刑事『コロンボ』、『鳩』→九の鳥→九曜さん、九曜紋繋がりで熊本の細川や細川たかしの『矢切の渡し』まで繋げるコジツケしたときも九曜紋は出してましたが。
私の住む千葉県には平将門の伝説があって、『胡瓜の輪切り禁止』はどこかでネタに使えないかと思っておりました。ハルヒで使えるとは幸せですね。
『七夕』→『瓜』→『平将門の九曜星のタブー』→『木瓜紋』→『朝倉』『織田』
…九曜さんと織田信長が結びつくだけでなく、朝倉さんとも結びついてしまいました。
私の父方の実家の家紋が『四つ木瓜』のバリエーションだったので、幸せな偶然ですね。
ちなみに、作画した木瓜紋は基本形で、朝倉は木瓜紋を三角形に並べた『三つ盛り木瓜』、織田は五角形の『織田木瓜』という別の姿の紋に派生させているようです。
一見すると別物でも、高次の統一がされているという記号体系。九曜さんが歌ってるのは、ぶりっ子テクノの『わぎりのハニー』です。
『鶴屋山』のモデルと思われる『甲山神呪寺』が織田信長に焼かれたというネタを以前更新したネタで振っておきましたが、『七夕』連鎖からまた『信長』に戻って来ました。
信長は『平氏』を名乗った時期があるので、九曜さんと繋がってしまうのですね。
前の更新の時は、神呪寺を再建したのが犬公方徳川綱吉の母、ということで『犬のディオゲネス』繋がり、
再建した場所が西宮の『貝の介』→マヤ数字で貝殻は「ゼロ」→みくる伝説Epispde00=ゼロゼロは「貝貝」→『櫻』
と『分裂』冒頭の花見の話題にコジツケ連鎖。
綱吉時代に赤穂浪士討ち入りで、事件の年が鶴屋さんの先祖が鶴屋山に金属片を埋めた年と一致、という偶然に喜んだ上に、
忠臣蔵の裏話という設定の四谷怪談の作者『鶴屋南北』は『桜庭』姓も持っていたという「鶴屋+桜」繋がりでもあり。
ミステリックサインの『ZOZ団』が、それ以降の『消失』『陰謀』『分裂』の事件の重大な鍵ではないか?というコジツケから、
鶴屋山で発掘された金属片の成分のチタンとセシウムの原子番号22,55がZOZ、SOSに似てると言うところから、
喜緑江美里→エメラルドシティ=『OZ』
エメラルド=原子番号4ベリリウム=ベリル→『クインベリル』→『雪山』で長門が言った『よん』
SOS→『タイタニック』=船長『ジョン・スミス』
背番号55=『ゴジラ松井』『代打の切り札吉村』=朝倉とミヨキチは関係?
だのと連鎖刺せても来ましたが…
結局マヤ神話繋がりでアステカ神話の『ケツァルコアトル』=金星・『テスカトリポカ』=煙の鏡、から『キングギドラ』・『かぐや姫』・『白雪姫』までコジツケ連鎖してしまいました。
デタラメに出したコジツケが偶然の一致だけで再度コジツケ連鎖する、というのを実際にやってみると、「邪馬台国の位置確定」や「縄文語の復元」なんて偶然の一致以上にはならないような気がします。
面白いハルヒ同人紹介
あるたな『涼宮ハルヒコの憂鬱だなんて安直なタイトルはいかがなものかと』:佐々木団ネタ漫画の草分け、薙派さんの性転換ネタ本。原作のシーンを性転換すると言う本文に4コマでツッコミを入れる形。
京アニの武本さんがハルヒちゃんやちゅるやさんの作り方として、漫才のボケ・突っ込みを参考にしていると仰ってましたが、同時代性ですね。
デジタルは高速作業が出来ると聞いてはおりましたが、2週間で28Pの本が出来てしまうとは。
やっつけ仕事だと薙派さんは反省しきりですが、デジタルでアナログより手間が掛かると言う人間から見たら十二分に羨ましい出来です。
歌合せで行くと、モトイタスクさんが『憂鬱』から『消失』まで絨毯爆撃で秀逸な原作シーン脱線形式の性転換ネタを執筆中ですが、素材がかぶってるのに、ネタは別物、という良い例ですね。
薙派さん、捻りが足りない、と反省なさってますが、「後が無いモヒカンハルヒ」とか、十分面白いと思います。
朝倉の襲撃シーン、薙派さんの大コマ「力ずくだ」、4コマ「ダメ兄」、笑いました。影とか効果の1コマの表現力で勝負、というのは一枚絵も得意な薙派さんの得意技ですね。
ショートギャグと突っ込み4コマとの対話も上手く行ってると思います。
男朝倉の「ダメ兄」は新しいと思いますので、また朝倉兄妹(?)は出していただきたいです。
モトイさんの同じシーンは連作4コマの長所を活かして、寝ているキョンコに男長門がおイタをしてるらしい、という「描かれてない所」を妄想させる連係プレイの面白さ。「裏」を楽しませるのはモトイさんの得意技ですね。
最近3冊の同人は自己抑制しておられたそうですが、元気の増加したあるたなも楽しみであります。
モトイさんのように、原作の枠組みとかの「縛り」が有る方が工夫が活きるという芸風の方ならともかく、自分を抑えたのは失敗と感じる芸風の方は同じ戦法を採る事も無いと思います。
薙派さんは元々女性造形の可愛らしい方ですので、キョンコも女古泉も可愛らしい。(机に頭をぶつけるネタとか!)
原作の脱線にしても、この長所を活かして、もっと女体化を活かすネタを振っても良かったかと思います。まあ、サービスシーンを増やしていただけるとオヤジは長生きできますので。
楽々苑『SOS団の仲間たち~あとその他~』:楽々苑、初の本だそうで、こういう本を紹介するために、同人紹介をしてるのです。
描き慣れの中に洗練の技を見出すのも勉強ですが、発展途上の試行錯誤の中に表現の未来の姿を読むのも、自分の成長には必要です。
漫画の約束を教えないと、漫画を読めない世代が育ってしまう、と懸念を表明する編集さんとかがおられるそうですが、若い世代が面白く受容できる形の娯楽が、その世代の暇潰しになるのが自然だと思います。
かっきーさん、小ネタ連打の4コマコピー本。小ネタが光ります。
「ちょんまげハルヒ」、「古泉微妙な表情」、「鶴屋さん未処理?」はコマで画像が切り替わる特性を活かしたネタだと思います。オチで笑う。
「オレの本名何処で使われてるの?」「朝倉メモリ-カード入り」は純粋にネタ勝ち。笑いました。これは思いついた時点で勝ち。
背景や服の細部の描き込みとか、北高のロゴとか、細部を押さえようという姿勢は伸びると思いますので、「本」や「スカート」「ネクタイ」といった「描かねばならない物」の構造を調べて、自分が描いた絵を修正する作業段階を作ると作業が楽になると思います。
萌黄と紅葉『Re;デレ長門本』:眼鏡長門本とはこだわってますね。鉛筆描きコピー本ですが、まずストーリー漫画なり4コマ漫画なりの形式から入って「漫画っぽいモノ」を描こうとするのでなく、妄想でキャラを掘り下げる所から出発しているのが長所だと思います。ズリ眼鏡を直す仕草が良いとか、ハルヒ抹殺計画とか。
作家の欲望は描かれたモノに生命力を与え、キャラからオーラを発生させます。六さんの表紙の眼鏡を押さえた長門とか、表情が可愛らしい。これが決戦兵器です。
せっかく可愛らしい造形で「デレ」とか描ける力が有るのですから、欲望に正直にネタ転がしして、もっと漫画連打して下さると良いと思います。
次回は根路銘さんがイベントで見出したTOYJUMP!さん等を紹介する予定です。

『涼宮ハルヒの驚愕』勝手展開予想…偶然が幾つも重なり合ってますか

2009-02-09 00:37:35 | 涼宮ハルヒ
サンクリではいらして下さった方、有難うございます。コピー本製本のゴタゴタで、スペースを留守にしがちでしたので、お会いできなかった方は失礼しました。
『分裂』で国木田が「偶然の一致はありふれてる」みたいな話をしていたので、まあ、「偶然の一致でした」展開になるのではないかと。
佐々木さんが「可能性はゼロでなくても、滅多に起きない」というニュアンスの発言をしていて、じゃあ、「滅多に起きないことが起きると言う展開」なのだろうと思いました。
とりあえず、ザ・スニーカー編集部の煽りでも、一貫して「長門が倒れたのは九曜さんのせい?」みたいな書きかたをし続けてるのが気になるので、逆に「単独犯」ではなさそうだし、「複数犯」なのだろうと思っております。
全く、捻りも無く。
何をしたら未来人のメリットになるだろうか?と考えて、「時間断層が無くなって4年前以前の過去への時間旅行が再開できる事」ではないのか?と短絡。
未来人の中でもみくる(大)は『朝比奈みくるの憂鬱』や『消失』『陰謀』で過去改変の実験をした上で、「上書きによる時間断層解消」を試みているのではないか?と勝手に考えております。
「ハルヒによる過去上書き」=「観察対象の変化」ですから朝倉さんも大喜びだろうと思いました。
OZネタ振った時から「ゴタゴタに乗じて、自分の利益になる結果を実現しようと暗躍してる第三者がいるのではないか?」というネタを振っておりましたが、
今までの更新で「かぐや姫」「OZ」という「帰還しようとする存在」を出してきたのに「羽衣伝説」の「天女」をまだ出してなかったので、ネタに。
「羽衣」に相当しそうなのは、今までの更新でコジツケしてきた「古代宇宙船」だろうと考え、「鶴屋山から発掘された金属片」がコジツケできそうだと。
以前の更新で「鶴屋山」のモデルと言われる「甲山」が「ビスマルク山」と呼ばれていたと言う噂からでっち上げた「宇宙戦艦ビスマルク」再登場。
「七夕」ともコジツケ連鎖できたので、喜んでおります。
聖地巡礼で気付いた、夙川駅近辺の「羽衣町」も「羽衣ネタ」着想の理由です。
ComicTreasureのときの聖地巡礼では、北口駅→南昭和町→平木町→青木町→室川町→越水町→西田町(西田山)→若松町→大井手町→寿町→羽衣町(夙川駅)→甲陽園駅→苦楽園二番町(北高)→甲陽園西山町→甲陽園本庄町→甲陽園日之出町→甲陽園山王町→甲陽園目神山町→甲陽園西山町(長門公園)→甲陽園本庄町→神原→奥畑(震災記念碑公園)前日が震災14周年だったので凄い量の花束でした。
→北名次町→石刎町→苦楽園口駅。ここで夜になったので今回は此処まででした。
面白いハルヒ同人紹介
旅人『こはるびより』:サークル名は「旅人」で良いのでしょうか…ばうさんとぶちマルさんの2人誌。ばうさんの綺麗な表紙。
ぶちマルさんのSOS団の夏休みネタ、こういうタイプのoffのSOS団ネタは実は少数派なので貴重です。やってるのはスカイフィッシュ取りとかなのに「さわやか」。
「エンドレスエイト」で「実年齢より幼く感じられるハルヒ」にキョンがよろめくシーンがありますが、この作品はそういう原作の世界を消化して自己流で再現してると思います。「一生忘れない夏」の無邪気な笑顔とか。
原作に設定が無いことはパロネタにしないという禁欲がある作家さんも、原作無視で個性バリバリの芸風も、こういう踏まえ方も有るのが読者としては幸せかと。
ぶちマルさんに作画されたモノが与える印象が、作品の要求する雰囲気に合っていて、リアリティは演出なのだという柄谷行人の文章を思い出しました。
終盤のアイスを食べる一同、ちょっとしたシーンですが、不思議と、現実に目の当たりにしたらキョンや古泉ですら実年齢より幼く見えただろうという確信が沸いてきて、ああ良いな、と。
「絵日記」という小道具も極端な設定のハズですが、こういう空気の中で違和感がありません。「なんか夏休みっぽい」が良すぎ。
水着選びで冒頭盛り上げておいて、本編の見せ場は水着ではなく、浴衣越しの凸部とショルダーバッグのランニング食い込み(+ノーブラ!?)だなんて何てマニアックな!やられたと思いました。
ばうさんの「SOS団vsテレタビーズ」ネタ、見た目で判断して良いなら「あれ」は敵ですよね?
表紙のシャープな描線も綺麗で良いすが、これとかなり印象の違う本文の味のある線も、このネタで笑わせる武器になってると思います。テレタビーズの顔が良すぎ(女の子は可愛らしく描画出来てます)。
テレタビーズが、お腹で「喰う」という設定の「場面切り替え時のショック」への貢献が大成功。笑いました。線の効果による演出も上手いので相乗効果。
ばうさんもぶちマルさんも「この線有ってのこの表情、この印象」という感じでネタの作画に合ってます。流れをコマの連続で再現したときのテンポもネタに合ってますし。構図も奥行きが有って勉強になります。
大阪のイベントで偶然隣になったサークルさんですが、またハルヒで出していただきたいですね。
DeepPineApple『がんばるハルヒさん』:「ツンデレ長門」(やや暴走気味)という独自設定で走っておられる朧拍車さんの、「頑張るデレハルヒ」漫画。なんと『みくる伝説』が壮大な前振りに過ぎんと言う大技。思考実験としても、こういうドンデン返しは好きですね。やってくれます。
表紙、もろ見えです。ハルヒさん、「勝負下着」ですか。
朧さんも大阪イベントでよくお会いするサークルさんです。サンクリでもご挨拶できて良かったです。
この設定考え付いたら勝ち、というネタを思いつくアイディアマンなので話の転がし方についていろいろ意見を伺いたい方ではあります。
初のオールデジタル本だそうですが、元々バリバリシャーペン線で押してく芸風でしたから線に関しては画材転換でも問題ないと見受けられます(苦労なさったようですが)。
背景の抑え方とか、光線や小物の質感の表現が良い感じですね。私もSAIを使う予定ですが、今の環境でもやれることはやってみようと思います。
ハルヒビーム2の効果への拘りとか気合入れた弁当とか自分のシナリオに赤面してしまうとか、いちいちハルヒが可愛らしいのが良い読後感。結局、自分で作った作品を観れないというオチが良かったです。
かなりえげつないネタやっても、「暴走も好きが原因」というデレ内面+デレが滲み出る表情豊かさ、をキャラ達に持たせているので嫌味に感じません。こういう芸風は強味ですね。
長門や妹ちゃんの絡め方が良いですね。物語の転換点で、キョンに締めるところを締めさせるという役の割り振り方も上手いです。話が引き締まります。
きちんと原作の構造を自分のものにした上での独自設定なのが良さと思います。
Saske『奥様は宇宙人』:準急鷲羽さんのストーリー4コマ(前編?)、サスケ27さんの小説、プーマさんのショートストーリー(前編?)という合同誌。一読して奇怪な雰囲気に即買い。
文字ネタは専門の批評空間に任せるので、ここでは鷲羽さんとプーマさんの作品について語ります。
『分裂』の映画2作目ネタでも、朧さんのようにデレハルヒ中心でやるか、鷲羽さんのようにキョンの受難中心でやるかでこれだけ違う作品になると言う実例。物語は「骨格」が大事と言う大塚英志への反証かも。
鷲羽さん、「奥様は18歳」辺りを引っ張って来る辺り山寛と同じセンス。自主制作映画ネタを攻めてますし、京アニが失ったかもしれないハルヒアニメ1期と同じ血が流れてるということですか。
洗練された絵柄で淡々とやらしいことを進める(グロもさらりと処理する)芸風を全面支持します。こういう空気のギャグは好きです。
続くらしいですが、続編も楽しみです。無表情で積極的な長門に期待。
この本の奇怪なオーラ力の源、プーマさん、前半のハルヒのストレートな暴力にびっくりさせられましたが、ドンデン返しで2度びっくり。続編が気になるところで引き。
介抱で全裸、って鷲羽さんと世界観共通ですか。
気になるのは、ハルヒに負けず劣らず酷いことをしていた長門が偽者じゃないらしいと言うことで、よく考えると怖いです。なんというか不謹慎な面白さですね。
まだまだ紹介続きます。




『涼宮ハルヒの驚愕』展開予想(?)新春コジツケ…『消失ハルヒ』も『黒幕』!?

2009-02-06 08:48:00 | 涼宮ハルヒ
前回の更新で『消失ハルヒ』の介入説をコジツケしましたが、改めて佐々木さんの視点からネタにしてみました。
『消失ハルヒ』は、今までネタにしてなかった『黒幕』候補の中では最強キャラだと思います。
去年の更新で『ハルヒ=古代宇宙人の子孫』説をコジツケしておいたので尚更。
他の『黒幕』の暗躍もありますから、どのくらいの貢献度なのかはわかりませんが。
聖地巡礼2日目の行程は、阪中の家があるという噂の芦屋へ苦楽園から下ると言うものです。途中、阿保親王の墓があったりして、中々興味深い土地です。
甲陽園駅→苦楽園二番町(北高)→苦楽園四番町→芦屋市六麓荘町(八十塚古墳群)→岩園町(岩園天神)→朝日ヶ丘町(朝日ヶ丘縄文遺跡)→東山町→親王塚町→翠ヶ丘町(阿保親王墓)→西宮市大谷町→松園町→霞町(夙川教会)→羽衣町(夙川駅)→西宮北口駅→甲風園→北口町→高木西町→高木東町(熊野神社)→荒木町→上之町(厳島神社)→大森町→日野町(日野神社)→松山町→熊野町(熊野神社)→瓦林町→大森町→長田町→高木東町→高木西町→北口町(北口駅)
今回は超古代のピラミッドと噂される雷岳(ごろごろ岳)は登山道の確認で、剣岩や八咫鏡岩は次回の楽しみとしました。
白川伯王家が注目していたと称する神社があったりして、地味にトンデモに結び付けられそうなモノが生活の隣に有るのが面白いと思います。
面白いハルヒ同人紹介
バラナベ『BACKYARDKEEPER』:まみ公さんのハルキョン本。時間切れで小ネタになったと書いておられますが、SOS団全員登場させて色々やって「小ネタ」な辺り、かなりなドラマ好きな方だと見受けられますね。
イラストへのコメントを見ても、生活の一場面を描くに当たってのキャラや世界設定の掘り下げが適切で、ネタ出し向きの脳だと思います。
機本伸司がドラマの二大要素としてエロス・バイオレンスを挙げてますが、綺麗なキャラ造形ならではの「ハルヒの赤面」、しっかりした輪郭で身体が描けるから出来る「キョンを投げ飛ばす」というシーンでこれを押さえています。
こういうエピソードをどんどん思いついて描けるという能力の土台の上にストーリーを構想するから、息切れ・間延びしないのであって、これならストーリーも好きになると思います。うらやましい。
一つの「モノ」、「出来事」への各人各様の反応を描くことで物語を展開させるのは群像劇の技の一つですが、「ドアが壊れる」で一作品と言うのは模範解答の様な作品です。
今回描けなかったというストーリーモノが描かれるのが楽しみです。
ゲストの水薙君の知人と言うことは、学漫の関係者だと思われますが…表裏に跨る構図の綺麗なカラー表紙で、誰に見せても「上手い人ですね」というコメントが帰ってきますが、この20年くらいは、美大・芸大・専門学校が技術習得のメリットを活かして業界をリードしてきましたが、総合大学からも学生の趣味でこういう人材が出る時代になったのだなあ、と時代の変化を感じます(水薙君の所は緋鍵さんとか比村乳業さんとか最近輩出してますね)。
榊原英資の主張する、「ハイテク製品のコモディティ化」の一種かもしれません。
ゲストのばんくらさんの4コマも小ネタのツボを衝いて面白い。入れ替わりネタは他のキャラも巻き込んでも良かったかと思います。
「破城槌」「木村」は笑いました。(そういえば元会長の木村君は生きてるのか?)
ふらっとぞーん『鬼ごっこするぞ!』:キョンコネタ(他の団員も性別反転してるから性転換ネタですね)ストーリー4コマのコピー本。
山本コウさんの処女作だそうで、こういう本を紹介できるのは喜ばしい。
「プールサイドで鬼ごっこ」という状況に全キャラを絡めると言う、連想によってネタ連鎖が可能になる理想的設定。これを思いついた時点で勝ちですね。
しかし処女作から「水着」ネタで読者サービスとは将来が期待できますね。「乳揺れ」とかやってるし。古泉ですが。
裏表紙後書カットのキョンコの「プールに来たのに一度も入ってない」というセリフで全体のオチになってるのが上手いですね。笑いました。ここ読むまで気付きませんでした。
肩の旋回とか、腰とか、プロでも間違えるところを押さえておられるので、どんどん上達できると思います。頑張ってください。
HP.『ダルデレ+セーラー+カーデ+ポニテ+ニーソ+つるぺた+しまぱん=キョン子Summer!』:今までで一番長いタイトルだと思われます。モトイタスクさんの性転換ネタ連作4コマ。
カラー表紙のキョンコのコスプレ集、表紙に男しか居ないのに華やかです。西原理恵子の描いてた「タイの男子校の登校シーン」ですか。
前書きを読む限り、かなり忠実にネット上で普及した「公式設定」(?)のキャラ造形を引用しているらしいです。ルールの縛りが有る方がゲームは楽しくなるそうですが、カスタマイズした点について説明するのも含めてネタ(「新川さん=フネさん」には笑いました)。
漫画の上手い人にはコメントも面白い方が多いのが面白いですね。
ネタ出しも原作のシーンを逸脱させるというパロネタ出しの模範的形式。モトイさんは縛りを使いこなすのが上手いです。
森vsみくるがホストを争点に、というのは斬新。みくるがホスト担当、というのはもっと追求して欲しいですね。別のハルヒになってしまいますか。
「ビーチボールとまちがえない」「脱衣麻雀での長門暗躍」「古泉口封じ違い」「みくる寝違い」「古泉に褒められたら夏服」といったネタは読んで笑えますし、
「みくる(大)のほくろの件」「長門のBL小説」「女コンピ研」といったネタは読んで笑った後に、作品単体を超えて描かれてない部分が気になりますね。(コンピ研部長が動揺してるのは可愛らしかったです)
思考実験の面白さとしては、朝倉が男だと襲撃シーンの空気がこんなに違ってしまうのかと、「刃物女」の持つ「オーラ」力を再確認してしまいました。人は見かけが9割ですか。
まだまだ続きます。