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長良川鉄道・観光列車「ながら」~JR東海企画乗車券での利用不可ですので要注意

2016-10-29 | 鉄道[東海]

今夏MAKIKYUが関西方面へ足を運んだ際には、道中で岐阜県内を走る第3セクター鉄道・長良川鉄道にも立ち寄ったものでした。

長良川鉄道は社名にもなっている長良川沿いの景観などは絶景であるものの、車両面ではラッシュ時輸送を想定したトイレなしロングシート車が主力となっており、観光利用で乗車するのはやや難ありという印象もありました。

しかしながら今春に観光列車「ながら」が登場、今月鉄道模型の発売も公式発表されていますが、この観光列車は既存軽快気動車の改装ながらも、JR九州や両備グループの車両デザインなどに幾つも関与している某有名デザイナーが関与しています。

 
外形は既存車両と大差ないものの、塗装は赤茶色に改められ、車体の至る所にロゴや英文字が配された某デザイナーが関与した車両らしい雰囲気に様変わりしています。

ちなみに観光列車「ながら」に改装された車両は、既存車両の主力・ナガラ300形の301号車と302号車の2両が存在し、前者は「ながら」もり号、後者は「ながら」あゆ号と称されています。

観光列車「ながら」として運行する際は2両併結で運行し、「ながら」もり号は乗車券+乗車整理券で乗車可能な「ビュープラン」、「ながら」あゆ号は「ランチプラン」などの食事付プラン申込者向けとして運行する事が多くなっています。

ただ元々単行運転を前提とした両運転台車両である上に、観光列車への改装時にも運転台撤去などは行っていませんので、時折1両単独で運行される事もあり、MAKIKYUが観光列車「ながら」に乗車した日は「ながら」もり号1両単独運行、そのため「ながら」あゆ号の様子などを見る事は叶わない状況でした。


車内に足を踏み入れると、「ビュープラン」は乗車券+乗車整理券で乗車可能、乗車整理券はJR普通車指定席料金と大差ない500円ですので、ボックス席のシートピッチなどがやや広げられているとは言えども、設備的には普通列車として運行しても…と感じるレベルです。

観光列車では無用の長物としか言い様がない運賃表示器や整理券発行機、自動両替装置付運賃箱などのワンマン装備も存置されており、一般車両の予備も兼ねているのか…という雰囲気も感じられたものでした。

ただ某有名デザイナーが関与した観光列車ですので、木材をふんだんに用いた内装をはじめ、様々な柄が入り乱れる座席モケットなども特徴的で、特に長良川鉄道の一般車両は内装が簡素な雰囲気の車両が多いだけに、非常に際立つ存在と感じます。

天井も合板でコーティングされ、ロゴや英文字が入るなど華やかな雰囲気になっているのも、某デザイナーが改装に関与した車両の中でも最近手掛けた車両でよく見られる傾向で、某デザイナーならではの特色が至る所に現れつつも、内装の木材に岐阜県産材を用いるなど、地産地消を図っているのも大きな特徴です。

「ながら」は大規模な改装を行ったものの、元々トイレなし車両である上に、観光列車への改装に当たってもトイレ設置工事を行っていないため、要特別料金の観光列車にしては珍しい「トイレなし車両」となっており、この事もあってか途中駅でトイレ休憩時間を確保しているのも大きな特徴です。

トイレ休憩は停車駅としては案内されていない大矢駅で設けられており、同駅では停車時間中に駅者内に展示された馬毛を用いたウェディングドレスの展示公開を行うなど、目を惹く車両面以外でも観光列車ならではの取り組みが見受けられたのも大きな特徴です。


また長良川沿いの絶景が大きな売りとなっている路線だけあり、長良川を渡る鉄橋や川沿いの景勝区間などで徐行(30㎞/h)や一時停止などを実施しています。

これは観光列車「ながら」だけでなく、昼間時間帯に一般車両を用いて運行している「ゆら~り眺めて清流列車」(特別料金不要)でも行っている事で、高速道路と並行し速達性という面では厳しい長良川鉄道が、路線の特性を踏まえた上でニーズに応える点でも良い取り組みと感じますが、景勝区間で徐行運転を行う列車の為にわざわざ「30 指定列車」という速度標識を設置していたのも印象的でした。


ちなみに観光列車「ながら」に乗車する際の乗車券は、「ビュープラン」なら普通乗車券だけでなく1日フリー乗車券(写真)でもOKですが、今夏にJR東海が発売開始、JR東海各線に加え接続する私鉄各線(一部を除く)でも利用可能な企画乗車券は通用不可ですので要注意です。(長良川鉄道アテンダントに確認済)

乗車整理券は事前申込制、原則として自宅宛送付となりますが、MAKIKYUは乗車日の3日前に僅かに空席があるのをHPで確認してコールセンターに申込したため、当日乗務のアテンダントに連絡という取扱をして頂きました。

乗車整理券は座席定員以上に発売する事はないものの、座席自体は自由席となっている上に、座席定員はロングシートも含めた全座席となっていますので、好みの座席を確保したければ早めに乗車した方が…というのが現状で、コールセンターに電話した際にもその旨が案内されたものでした。
(長良川鉄道の観光利用は、郡上八幡訪問目的での乗車が結構な割合を占めていますので、往路であれば郡上八幡以北は比較的空いており、復路も郡上八幡以北の駅から乗車すれば、任意の座席にありつける可能性は高いのでは…とも感じたものでした)

またMAKIKYUが「ながら」に乗車した際には、長良川鉄道で活躍する他車両や沿線を走る路線バスなどにも乗車機会があり、こちらに関しても機会があれば後日取り上げたいと思っています。



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