先日「MAKIKYUのページ」では、名古屋市営地下鉄東山線の特定日限定終電延長に関して取り上げましたが、MAKIKYUが5月に名古屋を訪問した際には、この東山線以外に鶴舞線にも乗車したものでした。
鶴舞線は実質的に名鉄線の一部と言っても過言ではない「上飯田線」を除くと、名古屋市営地下鉄では唯一の他鉄道との相互直通運転を行っている線区となっており、上小田井・赤池の両端駅を介して一部列車が名鉄線と直通運行を行っています。
現在鶴舞線では名古屋市交通局車両だけでも3形式、相互直通運転を行っている名鉄の車両も合わせると、大きく分けただけでも4形式の車両が活躍しています。
鶴舞線は伏見~八事間の開業から30年以上が経過し、開業当初から活躍している3000形電車の代替時期を迎えている事もあり、この代替で順次導入されている車両がN3000形で、2011年に第1編成が導入されています。
現段階ではこの1編成だけがアルミ車体、それ以外の各編成がステンレス車体となっており、同一形式ながらも2者は様々な差異が見受けられるのも、N3000系の大きな特徴です。
導入当初に比べて数を増やしたとは言えども、それでもまだ4編成しか導入されていない車両ですので、名古屋を訪問する機会は年に1度あるかどうか…というMAKIKYUの様な余所者が簡単に捕獲できる車両ではありません。
しかし5月にMAKIKYUが伏見駅で、東山線から鶴舞線に乗り換えた際には、運行本数が少ない=車両運用数が少ない休日ダイヤ運行にも関わらず、このN3000形があっさりと出没したものでした。
さすがに少数派のアルミ車体車ではなかったものの、それでもそう簡単には捕まらないと思っていただけに、N3000系遭遇はビックリでした。
車両の雰囲気は東山線や桜通線に近年導入された新型車両と類似しており、大型の座席脇仕切や、LCDモニターを用いた案内表示装置などは、最近の新型車ならではと言えます。
ちなみに名古屋市交通局の車両は、どちらかと言うと新技術や機構などを先駆けて導入するよりも、ある程度実績のあるものを導入する傾向がある様に感じられ、鶴舞線以外は全区間各駅停車の列車のみである事もあってか、車外の行先表示案内も字幕式かオレンジ色のLED表示のみという状況でした。
ただN3000系は直通運転先の名鉄犬山線内において、各駅停車以外の種別で運用される事も影響してか、行先表示は名古屋市交通局車両では初のフルカラーLEDが採用された事も特徴で、大半が各駅停車という事もあってか機能をフル活用しているとは言い難いものの、新車である事をより強調している様にも感じたものでした。
また5月にMAKIKYUが名古屋を訪問した際には、N3000形と共に東山線の最新型車両にも初めて乗車したものでした。
先日の東山線終電延長の記事でも使用した写真がこの新型車両ですが、第1編成の登場は2007年と結構前になるものの、導入から暫くは運行本数も少なく、非常に捕まえ難い車両でした。
しかし2012年以降に大量増備され、現在では非常に捕獲しやすい状況になっており、鶴舞線の新型車・N3000形もあと何年かしたら東山線の如く大量増備となるのか否か、また現在1編成のみとなっているアルミ車の増備が行われるのかも気になる所です。
ちなみに東山線の新型車両は、普通に考えればN5000系辺りになりそうな気もしますが、この車両は何故か「N1000形」を名乗っており、鶴舞線や名古屋に拠点を置くJR某社の目玉車両、先日電車の塗装変更を発表した新京成電車などの如く、新鋭車両の形式が「N+先代車両の形式」ではない付番となっている事に少々違和感を感じるのは、MAKIKYUだけでしょうか?
京成向けの車両に比べて、レーザー溶接採用の車体やアニメーション付きのワイドLCDなど、新設備が目立ちますね。
座席も最近の日立製車両のものに近く、京成3000形より固そうですが、形状はこちらのほうがフィットする感じがします。(京成3000形は座面が比較的柔らかい反面、背ズリが直線的なのが・・・)
そろそろ京成にも新設計の車両が導入されてもおかしくないのですが・・・名古屋市営地下鉄の新車(N1000形後期車・N3000形)がレーザー溶接のお陰で美しい側面なのを見ると、京成3000形の車体が溶接痕だらけでボコボコなのが気になります。京急の新車も同じく溶接痕だらけですが・・・
名古屋市営の車両は、斬新さよりは手堅さを感じる面が多い気がしますが、それでもN3000形などは時代の変化に応じた進化が反映されており、新装備は結構目に付くものと感じます。
また京成グループの新標準用車は、低コスト型車両にしてはそこそこの出来栄えと感じ、見た目はともかく中身はまずまずという気がします。
ただアクセス特急用車両や、これをベースにした案内装置・自動放送装置を装備した車両では、せっかくの装備を生かしきれていない面があると感じ、活用できるものはもっと活用して…と感じる所です。
それでも線路が繋がっている「赤い電車」の最新型に比べれば、デザインや座席などはずっと優れており、個人的には京成グループ標準仕様車に多少の改良を施して「赤い電車」の最新形式にしても悪くないと感じているのですが…
京急新1000形ステンレス車についてですが、2100形の基本設計を引き継いだことで関東の通勤列車にしては極めて凝った作りで高評価なアルミ車に比べ、内外装で見劣りする点が数多くあり、その他赤塗装が全面テープ化されたことなどから、鉄道ファンからは批判が多かったのですが、継承された座席が引き続き好評なことや、オールロング化によりラッシュ時に強いことから、意外にも利用者からの評判は良いらしいです。
管理人が極めて苦手とする座席ですが、クッション性があるだけでなく、深いバケット形状により店員着席が図られ、自然と深く腰掛けやすい点も個人的には高評価です。
どちらもマイナーチェンジを重ねて増備が続いていますが、車体設計が陳腐化しつつあり、レーザー溶接車体、化粧板+複層ガラス採用の客用ドア、京急2100形更新車同等の新型LCD、LED前照灯あたりを採用した新設計の車両が必要だと感じています。京成は日車中心なので、化粧板付きドアは望み薄ですが・・・
貴ブログでは度々京急の座席が批判に挙げられるので、座席についての話をしたいと思います。
座席の固さの好みは体格が影響しているという説があり、大きいほど固めの座席が合うらしいです。そのため、乗客の体格が大きめなドイツや中欧では固めの座席が多く、比較的小さめなフランスや日本では柔らかくクッション性のある座席が多いように感じます。(フランス・イタリア人(ラテン系)はアジア人よりやや大きめなものの、意外に近い体格です)
ちなみに私は170cm弱50kg代前半のやせ型体型ですが、E233系や京急の座席のように、クッションやスプリングが効いた座席を好み、初期A-trainのようにクッション性がない座席や座面が垂直に近い座席を嫌う傾向はあるかもしれません。周囲の評判を見る限りは、多くの日本人乗客の感覚に近いとは感じますが・・・
こちらも体格的にはさほど大柄ではないのですが、軟らかい座席=悪ではなく、軟らかい座席と硬い座席のどちらも物次第といった所です。
一部で「極悪岩座席」などと言われているA-train初期標準座席や、「板切れ」「ベンチ」などと言われているJR817系ロングシートの如く、不評の話ばかりで賞賛する声を殆ど聞かない座席は、決して好きではありません。
ただ硬めでもクッションの厚みがあり、形状に工夫が凝らされているものであれば、悪くないと感じています。
軟らかい座席で賞賛できる代表例は、阪急電車の座席などが良い例だと感じていますが、座面に安定性があるか否かが一つのポイントかと思います。
E233系などで用いられている座席は、安定感があるものの硬過ぎず、標準仕様として量産する事によるコストダウンも図れるとなれば、通勤電車用としてはそこそこなのでは…と感じ、京急もメーカー標準仕様を多数取り入れるなら、この座席も…と感じます。
ちなみにこちらがワースト座席と感じている京急の代物も、背もたれの方は許容範囲で、安定感を欠く座面に関しては、こちらの周囲でも嫌がる人物は複数人存在、逆に賞賛する人物も居ますので、物凄く好みが大きく分かれる座席だと感じます。
個人的には京急の座面+板切れの背もたれを組み合わせた座席を作れば、国内鉄道車両で最悪の座席が生まれるのでは…と感じており、逆に板切れの座面+京急の背もたれであれば、こちらは個人的には許容範囲の座席が仕上がるのでは…と推測しています。
京急の座面+板切れの背もたれだと、不安定な座面で体が揺さぶられ、揺さぶられる度に腰が板に打ち付けられて腰痛を発祥する事はほぼ確実かと思いますので…
最近の名古屋市交通局の形式名ですが、1977年に登場した鶴舞線の3000形以来、答申上の路線番号×1000という風にしていると思います(東山線=1号線、名城線=2号線(4号線)、鶴舞線=3000形、桜通線=6号線、上飯田線=7号線)。
ただ、5000形に関しては、1980年に登場した際に名城線に1000形があったためにやむを得ず5000形にしたものと思います(5号線=金山線は計画上の路線で、着工の見通しも立っていないので)。
名古屋市営東山線では、廃車が進むアルミ製の5000形に加え、中堅格的存在のステンレス製車両5050形も存在しますので、N1000形の1000番台付番は少々違和感を感じたのですが、5000系列の方が逆にイレギュラーな存在なのですね。
旧式車両の退役もあり、ようやく付番原則通りに…という事になると、今後も暫く活躍が見込まれる5050系の改番実施が行われるのか否かも気になる所です。