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南海バス・堺シャトルに登場した新型車両~立席空間の少なさは賛否両論があると思いますが…

2016-03-15 | バス[近畿]

先日「MAKIKYUのページ」では、大阪南郊を走る泉北高速鉄道に関する記事を公開しましたが、今月MAKIKYUが泉北ニュータウンへ足を運んだ際には、その序で大阪市内と泉北ニュータウンの中間に位置する堺市内中心部にも立ち寄ったものでした。

堺市内中心部は大阪市内から南へ向かう南海電車の幹線が2路線(南海線・高野線)存在し、前者の基幹駅が堺駅・後者の基幹駅が堺東駅となっており、両駅間は南海バスが運行する路線バスも頻発しています。

その中でも「堺シャトル」と呼ばれるシャトル便は、堺駅~堺東駅間を結ぶ各系統の中でも最短最速となっており、便数も頻発しているなど、両駅間を結ぶ路線バスの中で最も至便な存在ですが、運賃面でも均一運賃制という事もあり、関西では比較的少数派の「前乗り前払い」方式となっているのも大きな特徴です。
(関西では京都・大阪・神戸の市バスや、これらの市バスと並行する民営バス各社は均一区間でも大半が「後乗り後払い」ですが、奈良交通の一部路線や伊丹市営バス各路線など一部で「前乗り前払い」も存在しています)

この「堺シャトル」は以前から充当車両も特別塗装の専用車が充当されており、南海バスの一般車両とは大きく異なる車両ですので、素人目にも容易に識別できる様になっていますが、今月新型車が導入されたばかりで、大きな注目を集めています。


それもJ-BUS最新モデルの低公害車、日野ブルーリボン・ハイブリッドが一挙に7台導入されるなど、まだ数の少ない同車に容易に乗車できる路線と言う面でも注目の存在ですが、先代車両に続き堺シャトルならではの特別塗装も踏襲されていますので、一際目立つ存在と言っても過言ではない状況です。

 
数の少ない最新モデル車で特別塗装というだけでなく、まだ日本国内の路線バスでは余り普及していないフルカラーLED行先表示器を装備、イラストも交えて4か国語表示を行っているのも目を惹きます。

 
日頃堺シャトルを利用する外国人観光客はさほど多くないと思いますが、南海線で輸送障害が発生した際の振替輸送などでは、この表示案内も多少は威力を発揮するのでは…という気がします。
(以前南海線が人身事故で運転見合わせ、堺駅で運転打ち切りとなったなんば方面行電車から堺シャトル→堺東駅で高野線乗継による振替輸送が実施された際、初訪日し関西空港から大阪市内へ向かっていた韓国人旅行者が堺東駅前でバス乗務員に応対を求め、南海バス側も対応できずに苦慮している間に入り、片言の韓国語と英語で高野線電車への乗換を案内した事もありますので…)

またブルーリボン・ハイブリッドは大型車両で、中型ノンステップ車だった先代シャトル車両(日野HR)よりも輸送力が向上しているのも評価できる点で、路線状況などを考慮すると、先代シャトル車両が中型車だったのが不思議な程でした。


車内の座席配列は2人掛け主体の配列となっており、南海バスはシャトルと称する特定系統に対し、他路線と差別化を図る意味も兼ねて豪華な車両を導入する前例が今までに幾つも存在しており、比較的長時間の乗車となる路線なら最適の設備と言う気もします。

ただ堺シャトルは全線乗り通しても15分に満たない状況で、通路が狭く立席空間が狭いと乗降性は劣りますので、路線状況を考慮すると個人的には多少座席数を減らしてでも前中扉間の座席は片側1列の方が良かったのでは…とも感じたものでした。

現状では堺シャトル専属となっているこの車両も、他路線での充当や貸切などでの使用を考慮し、敢えて座席数を多く確保する方策であれば話は別ですが…



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2 コメント

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Unknown (まっさん)
2016-03-16 09:51:51
この「南海バス」や「阪急バス」・「京阪バス」・「阪神バス」などの民鉄バス会社は路線バスの車両や設備に金をかけてますが、残りの1社は・・・。
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排ガス規制区域のバスはまだしも… (MAKIKYU)
2016-03-17 13:18:35
まっさん様こんにちは。

関西の5大私鉄系バス会社は、どれも大阪府の排ガス規制区域内を運行する事もあり、区域内の路線車両に関してはさほど古い車両は見受けられず、残る1私鉄の分離バス事業者に関しても同様かと思います。

ただこの1私鉄は本業の運輸部門における利用減少に加え、関連事業不振などもあり、鉄道では近年一般車両の車両代替が滞り、列車の運行本数や走行キロ削減など、芳しくない話題が非常に多いと感じるのは残念な所です。

また系列バス事業者も、大阪市内から料金不要の最速列車で20分足らずの地域において、排ガス規制区域外では結構な古参車両がまだ多数活躍し、中古車流入も見受けられるなど、大都市圏らしからぬ状況に陥っていると言っても過言ではありません。

この事業者なども含めて1私鉄系と見做すのであれば、確かに芳しくないという印象は否めない気もします。

残りの4私鉄系も排ガス規制区域外では、1私鉄系程ではないにしても、営業区域の狭い阪神を除くと、古参車の系列内転用などは見受けられますが…
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