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JR九州・新たな観光列車の運行開始を発表~その一方で運転終了となる列車も…

2010-10-25 | 鉄道[九州・JR]

  

来る12月には東北新幹線新青森延伸、そして来年3月には九州新幹線全通と新幹線の新規開業が相次ぐ事は、様々な所で報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

これに伴い接続する在来線でも大幅なダイヤ改正が行われ、新たに運転開始となる列車の概要などが次々と発表されていますが、JR九州ではHP上で数日前に来年から新たに運行開始となる列車の概要を発表しており、内容を見るとほぼ予想通りといった列車もあるのですが、内容を見て仰天という列車も存在します。

MAKIKYUが一番仰天したのは、豊肥本線に新たに設定される観光特急「あそぼーい!」で、かつてのSL列車を連想させる様なネーミングでありながらも、後ろの方がBOYではないのが特徴で、列車名を聞いただけでも随分な遊び心を感じさせられます。

この列車に充当される車両は、新型車導入ではなく既存車両の改造となりますが、その種車は現在特急「ゆふDX」で用いているキハ183形気動車で、次々と運用線区や装いを変えて様々な列車に充当暦がある異端車です。

この異端車もMAKIKYUは「ゆふDX」でようやく安泰、暫くはこのままの活躍と思っていましたが、またも充当線区や装いを変えるとは驚きで、どこまで流転を繰り返せば…というのが本音ですが、これに伴って現在運行中の特急「ゆふDX」も新幹線開業前の来年初頭に廃止となりますので、以前久大本線を利用する際、一度だけこの列車の運転時刻に当たった時には、乗り難い列車に乗車できる絶好の機会とばかりに乗っておいて良かったと感じたものです。

ちなみに今までJR九州でキハ183形を用いた列車はどれも長続きせず、列車設定の廃止や充当車両変更に追い込まれていますので、今度こそは末永い活躍を期待したいものですが、JR九州お得意の装い変更(ゆふDXでは用途変更なしの塗装変更歴があります)も含めると、「あそぼーい!」の白黒の装いもどれだけ持つか気になりますので、運行開始後は早めに姿を記録したいものです。

また豊肥本線では新たな観光列車「あそぼーい!」設定に伴い、これまた大改装を施した車両だけに、暫くは走り続けるかと思っていた観光列車「あそ1962」が年内に運転終了する事も発表されており、MAKIKYUはこの列車にはまだ乗車していないだけに、機会があれば運転終了前に一度…という所ですが、運転場所は首都圏からはかなり遠い熊本だけに、乗車機会に恵まれる機会がなく運転終了を迎えてしまいそうなのは残念な限りです。

この「あそ1962」充当車両は、種車がJR九州の気動車では最古参、全国的にも希少なキハ58系列で、「あそ1962」充当車両以外は引退へのカウントダウン状態ですので、「あそ1962」運転終了後はそのまま退役を迎えても不思議ではない車両だけに、車両の去就も気になりますが、大改装を施した車両であるだけに、奇跡の再転用でもあれば…と感じます。

そして九州新幹線全通で、今後大きな注目を浴びる事が確実な鹿児島地区では、指宿枕崎線で観光特急「指宿のたまて箱」が登場し、以前から指宿枕崎線に特急が走るという情報は流れていましたので、列車設定自体は予想通りですが、この列車名にはビックリです。

こちらには既存の一般型気動車・キハ47形の改造車を充当するのは、「はやとの風」の前例を考えると予想通りの展開で、「指宿のたまて箱」充当車両は「あそぼーい!」と同様に濃淡2色の装いとなります。

ただ「あそぼーい!」は車体の窓付近で対極となる両色を塗り分けるのに対し、こちらは登場当時は随分騒がれた伊豆急行「リゾート21」の如く海側と山側で白っぽい色(構想図を見るとアイボリーかベージュの様な雰囲気ですが…)と黒を分けており、側面を見ると片側は「はやとの風」を連想させる雰囲気ながらも、もう一方は全く対極の雰囲気というのは異色で、「リゾート21」ですら平凡に見えてしまう程強烈過ぎる姿の構想図を見ると、遂にJR九州はここまで来たか…と感じさせる驚きの装いです。

また指宿枕崎線では観光特急「指宿のたまて箱」登場に伴い、快速の一部列車に指定席を連結し、全車自由席の「なのはな」と区分するために「なのはなDX」として運転していた列車が設定終了となるのは予想できた展開ですが、この指定席車は比較的新しいキハ220形を用いています。

キハ220形は比較的最近になって仕様変更した車両が登場する程ですので、「なのはなDX」指定席充当車も退役はまずないと思います(JR他社の中には、この車両よりもっと新しい車両を何十両も平然と潰している会社も存在しますが…)が、指定席用に改装された設備を生かして新たな観光列車などに用いられるのか、それともその設備のまま、或いは通勤・近郊輸送用に再改装して使われるのかも気になる所です。

来年3月の九州新幹線全通と、それに伴う九州内他交通機関の大変貌は大いに注目で、特にJR九州の観光列車はMAKIKYUが乗車した限り、乗った列車のどれもが一見の価値は…と感じる列車ですので、運行開始後は是非一度乗車してみたいものですが、その一方で九州新幹線全通を前に運行終了となる列車の姿や活躍ぶりも、記憶の片隅に留めておきたいものです。

写真は九州新幹線全通を前に運行終了となる特急「ゆふDX」とそのロゴ、快速「なのはなDX」(最後尾が設定廃止となる指定席車)です。



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4 コメント

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JR九州キハ183系 (開運skyliner)
2010-10-26 08:04:58
国鉄が分割民営化され、JRグループに生まれ変わって20年以上になり、各社の車両形式も国鉄時代とは違う形式命名も目立つ昨今ですが、それにしてもデビュー当時から驚かせたのはJR北海道だけの独占形式になるかと思いきや、まさか九州でもキハ183系が登場してしまうとは当時は???でした。「オランダ村特急」として登場した当時は佐世保まで全て架線下であるにも関わらず気動車にするのはなぜ…?と思ったものでした。当時は非電化であった大村線に少しでも入れば、それなりに納得がゆくのですが、そんな大村線もハウステンボス駅を設けると共に電化され、「オランダ村特急」は廃止となり、「ゆふいんの森」→「シーボルト」→「ゆふDX」と姿を変えましたが、もうどんな姿になっても余り驚かなくなったものです。恐らく「あそぼ~い」もそれ程長くはないでしょうから再び別の路線に転属されて塗装も変わる可能性があるでしょうが、何処でどんなスタイルになってもJR唯一のキハ183系の末永い活躍を願いたいものです。
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今度は如何に? (MAKIKYU)
2010-10-28 15:05:34
開運Skyliner様こんにちは。

登場当時は北海道とはかけ離れた地で、キハ183形という形式を名乗る事に違和感のあった「オランダ村特急」用車両ですが、今日では「E」さえ付ければ全く異質の車両で同形式を名乗っても…という会社が存在する程ですので、メカ的に同種と言う事で、今日では北の大地を駆け抜ける特急車と同系式でも全く違和感がありませんね。

また登場当時気動車としたのも、将来的な転用を考慮した公算が高いかと思いますが、ここまで様々な転用劇と塗装変更が存在し、しかも人編成だけの異端車というのは非常に興味深いもので、今度の「あそぼーい!」での活躍が如何なものかも気になりますが、新天地となる阿蘇山の麓での活躍にも期待したいものです。
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便利な快速の廃止 (6994)
2010-10-29 20:06:51
 今年7月、廃止が決まった「なのはなDX}と「あそ1962」に連日で乗りました。18きっぷで九州を周遊するのに便利な列車であっただけに、JR九州の18きっぷを見る目が硬化していないことを願いたいです。
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豊肥本線の方は… (MAKIKYU)
2010-10-30 00:37:50
6994様こんばんは。

来年春のダイヤ改正で観光列車の運行形態が大きく変わる指宿枕崎線と豊肥本線ですが、前者は「指宿のたまて箱」の定員が極めて少なく、グリーン車並という状況ですし、JR九州の観光列車は設備やサービスの面で目を見張るものがあり、全車普通車指定席の特急扱いでもまだ良心的かと思います。

また指宿枕崎線は快速などもそこそこ走っており、キハ200形の転換式クロスシート車などはかなり快適に過ごせる車両かと思いますので、快速でもロングシート車が混入するという難点を除けばこちらも観光向けには決して悪いものではないと思います。

現状の中途半端な設備で指定席料金を取る車両を走らせるよりは、高級志向の特急と格安志向の快速で2分化した方が、それぞれの志向に的確に応える事ができますので、快速・普通列車の大幅減便でも行わない限りは、妥当な施策かと思います。

ただ豊肥本線の方は、かつてのあそBOYや現在のあそ1962が快速で、これと普通列車を乗り継いで青春18きっぷや旅名人の九州満喫きっぷで大分方面へ…という旅行者もそれなりに居るはずで、これらに代わる観光列車「あそぼーい!」が特急となると、普通列車用乗車券で観光列車と普通列車を乗り継ぎ、豊肥間を移動するには都合が良くない話ですね。

とはいえ阿蘇方面は阿蘇山など見所も多く、最近では熊本県内の路線バスなどが格安に利用できるフリー乗車券なども発売されていますので、列車への乗車だけでなく、沿線周辺の観光を楽しみながら、本数の少ない豊肥本線普通列車の時刻に合わせて行動するといったプランを考えれば、今までとはまた異なった楽しみ方が出来るかと思いますが如何でしょうか?
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