先月MAKIKYUは九州へ足を運ぶ機会があり、その際には筑豊電気鉄道で営業開始したばかりの新型低床車・5000形に乗車、「MAKIKYUのページ」でも取り上げましたが、福岡県内では同車以外にも、JR筑肥線で今年活躍を始めたばかりの新型車両・305系にも乗車する機会がありました。
(筑肥線は厳密に言えば、佐賀県にも跨っての運行ですが…)
305系は筑肥線電化区間で国鉄時代から活躍する103系電車の代替目的で導入され、福岡市営地下鉄にも乗り入れて福岡空港~姪浜~筑前前原~西唐津間で活躍、直流区間専用の4扉車は、JR九州で自社導入した車両としては、同用途で用いられる303系電車に続いて2例目となります。
鹿児島本線や福北ゆたか線で活躍する新鋭一般車・817系電車と同様にアルミ車体となっており、通称「白缶」とも呼ばれる同系ロングシート車と同様に真っ白な装い、前面だけ真っ黒で、某デザイナー特有の英文字やロゴが随所に見受けられます。
客室設備面でも白缶と同様のオールロングシート車ですので、ドア数や車体形状などが異なり、白缶の筑肥線版と言っても過言ではない車両です。
ただ白缶を最小限筑肥線仕様に改めただけの車両ではなく、ブラックフェイスで目立ち難い前面デザインやライト形状なども、よく見ると異なるものになっています。
フルカラーLEDによる種別・行先表示や、半自動押しボタン式ドアの採用など、JR九州では初採用となる要素も多数見受けられるのも特徴です。
フルカラーLEDによる種別・行先表示は、常に日本語を表示すると共に、その下に英語・韓国語・中国語が交互表示されるのは独特で、韓国にも近い福岡を走る電車ならではとも感じます。
車内案内表示装置も、これまたJR九州の一般車両ではワンマン車両の運賃表示器を除くと初採用となったLCDモニターを用いており、福岡市営地下鉄線内では交通局キャラクターや、各駅のシンボルマークも表示されます。
車外のフルカラーLEDによる種別・行先表示でも、異例の4ヶ国語対応と言う車両ですので、LCDモニターも当然4ヶ国語対応です。
JR筑肥線に入ると、時折沿線の景勝地などを紹介する案内も見受けられます。
またJR九州初採用となった半自動押しボタン式ドアは、美咲が丘以西の各駅で機能を発揮し、半自動扱いの際には、LCDモニターでもこの案内が見受けられますが、「スマートドア」という名称で案内しているのは独特で、この呼称が今後他社でも拡がるのか気になったものでした。
某デザイナーが絡むJR九州の最新鋭車両だけに、内装なども非常に特徴的な車両ですが、こちらは近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
同じA-Trainでも九州の車両の方がお洒落なので羨ましいです。東武博物館名誉館長と305系のデザイナーは面識があるらしいので、それで東武60000系やスペーシアも水○岡デザインにならんかな?と思ったりもしました。
JR九州の305系は日立A-Train標準仕様の特徴が至る所に見受けられ、編成も6両固定で複線と単線区間が混在する線区で運用される点は、東武野田線(敢えてこの呼び名を使わせて頂きます)の60000系に通じる部分があると思います。
ただ切妻に後付けした様な雰囲気のシンプルな前面形状や側面の1枚固定窓、特徴的な形状の屋根上換気扇などを見ると、同じ東武のA-Trainでも50000系列初期車を連想する面も多いと感じたものでした。
また水戸岡デザインは好みが大きく分かれ、JR九州以外の都市圏線区における一般車両での導入実績は乏しい状況ですが、観光列車では首都圏近郊でも幾つか採用事例があり、優等車両の改装や観光列車運行などであれば、話題性もあって悪くなさそうな気もします。
50000系列初期車に、展望塔関連の書籍などを収蔵した本棚などを取り付け、混雑線区で有名な田園都市線直通に充当する様な愚行をしたら大不評確定、リンク先某管理人様からも相当な顰蹙を買う可能性が高いと思いますが…