MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

九州新幹線の主力車両・N700系7000/8000番台(車内編)

2011-06-05 | 鉄道[新幹線]

先月MAKIKYUが九州へ足を運んだ際に乗車し、先日取り上げた九州新幹線の「さくら」などに用いられるN700系7000/8000番台は、東海道・山陽新幹線用のN700系と比べると、編成両数が短い事や、装いが異なる事に加え、車内設備に大きな特徴があります。

 
普通車でも専ら自由席車として用いられる1~3号車では、東海道・山陽新幹線用のN700系普通車の色違いで、温かみのある内装は東海道・山陽新幹線用のN700系普通車より少し見栄えが良いと感じるものです。
(比較対象用に、東海道・山陽新幹線用N700の普通車内画像(右側)も掲載します)

とはいえ色彩以外はすっかり乗り慣れた「のぞみ」のN700系と大差なしという印象を受け、照明部分や木材の使用などの差異が見られるとは言え、全車普通車ながらも全席2+2列シートの既存九州新幹線車両・800系に比べると、大幅なグレードダウンは否めません。

通路を挟んで3人掛けの方が青系、2人掛けの方が赤系統の市松模様となった座席モケットを採用しており、敢えて運行2社のイメージカラーを採用したのか否かも気になるものです。

この座席モケットは号車毎や運行事業者毎に色彩を分けるのではなく、同一号車の左右で色分けしている点が特徴的ですが、青系のモケットを用いている座席の方が数は多くなり、運行2社の力関係を感じてしまう様にも見えてしまうのは気になる所です。


また普通車普通車でも主に指定席として運用される4~8号車では、2+2列のゆったりとした座席配列になっており、車内の色彩も九州新幹線の最優等列車「みずほ」を連想させられる雰囲気と感じたものですが、座席自体も東海道・山陽新幹線用のN700系普通車用とは大きく異なるものを用いています。


こちらは座席のリクライニング角度がさほど大きくない点などは、グリーン車との差別化を図っている気がしたものの、普通車としてはかなりのグレードを誇ります。

MAKIKYUが博多~鹿児島中央の九州新幹線全区間で、「さくら」号に乗車した際には、「宮崎・鹿児島のんびりきっぷ」を利用しており、この乗車券では基本的に自由席利用ではあるものの、差額を支払って「指定席料金券」を購入するとこちらを利用する事ができます。

そのため乗車前に指定席料金券を購入し、指定席を利用したものでしたが、この座席は自由席+510円の追加料金をはるかに越える価値があり、普通運賃で山陽新幹線の普通車指定席を利用する際には、是非選んで乗車したい車両と感じたものでした。
(ただMAKIKYUが山陽新幹線を利用するのは、大抵東海道~山陽新幹線直通「のぞみ」利用限定で割安に設定されたパッケージ商品利用で、JRが設定する企画乗車券類でも直通「のぞみ」限定商品が幾つも存在しますので、その場合は残念ながら不可能な話ですが…)

この様な車内構成は、JR西日本が以前から走らせている700系7000番台「ひかりRail Star」に近いものですが、これに加えてN700系7000/8000番台では1両の半室だけながらも、グリーン車が設けられているのも大きな特徴となっています。


MAKIKYUがその様子を覗いた時は、「つばめ」での充当時だった事もあってか利用客の姿も見られず、全区間を乗り通しても1時間台の九州新幹線内のみを走る列車では、グレードの高い普通車指定席で充分と言う気もします。

とはいえ関西方面~南九州ともなると、そこそこの乗車時間だけあって、比較的グレードの高い普通車指定席を越える選択肢があるのも、他交通機関にはない快適性やゆとりを提供する観点で、大いに意義があるかと思いますが、MAKIKYUがこの座席を利用する機会は果たしてあるのか…とも感じてしまったものです。

このN700系7000/8000番台に乗車した感想としては、普通車指定席のグレードの高さは評価でき、自由席車も東海道・山陽新幹線用の車両よりはやや見栄えがすると感じたものの、全車普通車ながらも全席2+2配列座席を採用した800系に比べると、設備的にはやや見劣りすると感じたものです。
(山陽新幹線区間での座席数確保と、九州新幹線内における設備的制約を考えると、致し方ない所かと思いますが…)

また比較的グレードの高い普通車指定席は、その気になれば物理的には乗り入れる事も可能な東海道新幹線内で乗車できれば…とも感じる反面、設備面だけでなくデザインにおいても特徴的な九州新幹線内用車両・800系に比べると、やや見劣りしてしまうと感じたのも事実(800系が突出している事が大きく、N700系も決して設備的に劣るものではないのですが…)です。

JR西日本/JR九州の2社間で仕様統一を図った事もあり、どちらかと言うとJR西日本の車両思想が強く、MAKIKYUが乗車したのはJR九州所属の8000番台車でしたが、自動放送冒頭の車内チャイムで、辛うじてJR九州車と感じる程度でした。
(個人的には山陽新幹線を走る3社車両の車内チャイムは、JR西日本のチャイムが一番気に入っているのですが…)

某デザイナーが関わる事で、特徴的な車両を次々と走らせているJR九州の車両にしては、随分大人しい車両と感じてしまったのも事実で、九州新幹線内のみの利用、それも特に自由席利用ともなれば、極力800系使用列車を選んで乗車したいと感じたものでした。

N700系7000番台は今後も増備計画があり、これによって今後山陽~九州新幹線直通列車の増発も見込まれますので、関西~南九州間をはじめ、各地から九州方面への新幹線利用の利便性向上・利用拡大にも期待したいと感じたものです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。