昨日JR旅客各社をはじめ、国内各地の鉄道事業者で来春の同日にダイヤ改正を行う各社でも、ダイヤ改正の概要が次々と公式発表され、これらの情報をご覧になられた方も少なくないと思います。
JR各社の中では北海道新幹線新函館北斗開業と、これに伴う関連線区のダイヤ変更が最大の話題として注目を集め、それ以外にも東海道本線で米原駅を跨いで運行する昼行定期電車の消滅や、肥薩線八代~人吉間における定期優等列車の消滅なども、個人的には結構大きな話題と感じています。
JR各社で大規模なダイヤ変更が行われる線区や、これらの路線と相互乗り入れを行う関連線区では、大規模な動きが生じるのは必然ですが、それ以外でも小田急電鉄の公式発表はかなり大規模なダイヤ改正、再来年の下北沢駅周辺複々線化完成を前に、来春にここまで大規模なダイヤ変更が行われるとは…と感じています。
以前から発表されていた海老名駅への特急ロマンスカー停車や、最近試運転の姿も頻繁に見られるようになっていた、地下鉄千代田線を介したJR常磐線との3社車両による相互直通運転開始などは概ね予想通りの内容だったものの、昼間時間帯の新宿発着快速急行10分間隔化や、江ノ島線内における快速急行20分間隔化などで、快速急行が大増発される事はかなり大胆と感じたものでした。
開成~足柄間の小田原線内末端での急行停車がなくなり、同区間各駅に停車する列車が各駅停車のみになるのも、停車本数が確保されるなら種別毎の停車駅明確化という点では良いと思いますし、本厚木以東での混雑が際立っている町田・相模大野~小田原間を6両編成で運行する急行(開成~足柄間各駅に停車)の10両編成置き換えも実現するなら、尚の事と感じます。
また新宿発着快速急行増発も影響してか、小田急の列車種別では比較的新しい部類に入ると共に、割合地味な存在だった「区間準急」が全廃となるのも大きな話題と感じています。
今まで撮影した小田急線各列車の画像などを見ると、区間準急関係は意外と少ないな…と感じており、特に種別幕がLED式ではなく字幕式が充当された区間準急ともなると、実車で見かける機会自体が余り…という状況です。
ありふれたLED式でも、写真の向ヶ丘遊園行などは見かける機会も滅多に…という状況ですが、現在8両編成の運用は基本的に各駅停車と区間準急のみですので、今後8両編成による準急や急行などの設定がなければ、8両固定編成しか存在しない2000形は、ほぼ各停専用車になってしまうとも感じたものでした。
ちなみに「区間準急」という種別は、小田急以外でも幾つかの大手私鉄で運行しており、写真は区間準急が多数設定され、MAKIKYUが区間準急に何度か乗車した事がある路線の一例ですが、こちらは区間準急の種別英訳が小田急とは異なるのも大きな特徴と感じます。
ただ現段階で最も区間準急の乗車回数が最も多いのは小田急線、それ以外は首都圏・他地域双方共にたまに乗車機会があるという程度ですので、小田急線で区間準急が廃止となると、区間準急という種別の自体が滅多に乗車機会のない列車になってしまうとも感じたものでした。
来年春の小田急線ダイヤ改正に関する感想や見解をはじめ、この記事の冒頭で触れたJRダイヤ改正内容や、それ以外の国内他社も含めた来年春のダイヤ改正における感想や見解などがありましたら、これらに関するコメントも歓迎いたしますので、是非どうぞ。
(お断り)記事内容は多数の地域に跨るものとなっていますが、メインで取り上げた内容が小田急線関連となっていますので、「小田急グループ」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
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一方で、近年はマイカーのEV化や自動運転の研究も華やかです。このままでは、鉄道はCDのような状況にまで追いやられるでしょう。北海道新幹線は、50年遅産であったと考えます。
あと区間準急の件ですが、所謂逐語訳に拘らないのであれば、JR西日本に見られるregional rapidが、まあまあ適格かと思われます。
北海道新幹線もJR東日本はともかく、現在のJR北海道を取り巻く諸問題を考慮すると、運行を開始してもマトモな形で維持できるのだろうか…と疑問に感じる事もあり、状況次第では今後JR東日本とJR北海道の経営統合なども考える必要があるかもしれませんね。
企画乗車券類なども大きく変化する事は必須ですが、新幹線開業で首都圏など本州各地~北の大地(北海道)の鉄道によるアクセスは随分楽になりますので、これを機に鉄道で足を運びたいと思わせるような企画乗車券や個人型旅行商品の設定にも期待したいものです。
また自動車に関しても、都市部はともかく地方ではとなっており、都市間輸送を担い優等列車による収入が見込める路線を除くと、地方ローカル線はかなり厳しいと言わざるを得ない路線も多いのが現状です。
過去の京福問題などを見ると、不採算でも地域に大きな役割を果たしていた事が実証された路線もあり、一度廃線となると復活もなかなか困難ですので、運営の仕組み自体を再検討しなければ…と感じる事も多いです。
(既に一部では動きもありますが…)
区間準急の英訳に関しても、他種別がどの程度存在し、どんな呼称を用いているのか、また英訳で実態と関係が逆転したり、他種別と混同する事がないのかといった問題もあり、快速急行などを運行している路線で「regional rapid」と案内するのは厳しい気もしますが、区間の英訳を「Section」や「Sub(urban)」ではなく、「Regional」にするのは悪くない気もします。
新幹線開業後はもはやJR北海道だけの問題では済まなくなります。間合い運用で"なすの"や"やまびこ"にも入るのですから、北海道に直接関係ない盛岡以南の新幹線利用客にとばっちりが行かないように願いたいものです。
あと、それから小田急へのJR通勤車の乗り入れが実現すると、世田谷区にJR通勤車初営業入線となり、23区でそれが1本も"かすり"もしないのは練馬区だけとなりますね(文京区は駒込ー巣鴨間で1両分ほどかすります)。
JR北海道を巡る諸問題を見ると、果たして新幹線運営が大丈夫なのだろうか…と感じる事もあり、同社の組織体質や不備に起因した輸送障害などで、北海道新幹線開業以降に本州方に影響が及ぶ事がない事を願うのは同感です。
世田谷区へのJR車両乗り入れに関しては、特急車両なら少し前までJR車両(371系)が小田急線内に乗り入れていましたので、これも含めると「JR車両乗り入れ復活」になりますが、通勤車だけに限定しての話であればご指摘通りですね。
また以前乗り入れていた371系は、世田谷区内は通過するだけでしたが、E233系で急行などとなれば、下北沢・経堂・成城学園前への停車はほぼ確実で、世田谷区内でのJR車両による定期列車停車も初という事になります。
来年春の段階では、準急以上の列車のみという可能性が高いと思いますが、複々線化計画完了後は各駅停車でもE233系充当が実現するのか気になる所です。