先月MAKIKYUが紀伊半島を訪れた際には、乗車する機会こそなかったものの、紀伊田辺で西日本JRバスの姿を目にする事もできました。
(何故かその後MAKIKYUは、今まで余り縁のなかった同社のバスに2回も乗車する事になっているのですが…)
同社で紀伊田辺駅を発着する路線は現在、紀伊田辺~栗栖川間の熊野線と呼ばれる一般路線1路線の他、明光バスと共同で大阪方面~紀伊田辺・白浜間の高速バスも運行しています。
その内一般路線(熊野線)は、かつては栗栖川以遠の熊野本宮方面にまで足を伸ばしていたものが、栗栖川以遠の撤退→龍神自動車への移管が行われているものの、紀伊田辺~栗栖川間は概ね毎時1本程度(紀伊田辺~栗栖川以遠を直通運行する龍神自動車の便を含めて)運行していますので、土地柄の割には比較的健闘している部類ともいえます。
しかしながら現在運行している熊野線も、今月末限りで西日本JRバスが撤退する事になっており、先月紀伊田辺を訪れた際にMAKIKYUは龍神自動車の方から話を伺っており、西日本JRバスHPでもその旨が告知されています。
ただ熊野線の現在残存している区間の10月以降の運行は、既に栗栖川以遠の運行が移管され、栗栖川以南の熊野線残存区間でも並行してバスを走らせている龍神自動車ではなく、明光バスへ移管される旨が発表されています。
そのため紀伊田辺~栗栖川間ではJRバス撤退後も、さほど大きな需要があるとは見込めない区間にも関わらず、紀伊田辺~芳養・南部方面などの如く、明光・龍神2社の競合状態となります。
現ダイヤでは紀伊田辺~栗栖川間でJRバスを利用し、栗栖川で以遠へ向かう龍神自動車便へ乗り継ぐダイヤもあるだけに、JRバスのダイヤをそのまま明光バスへ移管→栗栖川で別事業者の便へ乗り継ぎという形態が移管以降も残存するのか、それとも移管を気にダイヤを修正するのかも気になるものです。
また紀伊田辺ではJRバスの車庫が駅から至近の場所に立地する事もあり、MAKIKYUは車庫内で同社一般路線車の姿も記録(当然許可を得ての撮影です)しており、停車していた車両はいすゞLRが数台と三菱MK1台でしたので、専ら中型車での運行でいすゞ車主体というのが現行熊野線の現状(その内いすゞ車1台は、後に栗栖川行の運用に充当されていた事も確認しています)です。
これらの車両は地方ではさほど古参の部類には入らないとはいえ、決して新しい車両とも言えませんし、10月以降に熊野線の移管運行を引き受ける明光バスは専ら日野車を使用し、グループの近鉄バスから多数の中古車両を導入できる環境があるだけに、現行の熊野線使用車両が路線と共に移管される公算は低いと思われますが、現在熊野線で使用している車両の今後の行く末も気になるものです。
写真は熊野線用のいすゞLRと三菱MKです。