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中国鉄路 YZ22形客車(2)

2007-01-19 | 鉄道[中華人民共和国]
写真はYZ22形の車内(外観は(1)をご覧下さい)ですが、中国鉄路の硬座車は3人掛けと2人掛けのボックス席が並び、背もたれはほぼ直角で肘掛がないのが特徴です。

25形の最近の車両などは座席もモケットが張られ、座席自体も多少改善されたものがありますが、旧型の22形では座席表面は写真の様な薄緑色(中には違うものもあります)のビニール張りとなっており、せいぜいその上にカバーが掛かっていれば上等といった所です。

座席自体も硬座というだけあって詰め物は殆ど入っておらず(最近首都圏で増えている某メーカー標準品の方がまだ良い気が…)板の上にビニールを張っただけと言っても過言ではない硬いモノで、また客車の定員も車両が大柄とはいえ1両当たり120人前後という有様ですので、座席の間隔も決して広くはありません。

内装は化粧板などに複数のバリエーションがあり、木目調の化粧板を使用したモノなども見かけますが、写真の車両の様な薄緑色の格子模様入りのモノが最も一般的で、この化粧板を見ると小田急線の8000形通勤車(未更新車)を思い出す気がします。(こんな事を考えるのはMAKIKYUだけでしょうか?)

また最近ではこの22形客車も一部は更新工事が施行され、中には空調改造を施されて塗装も変更(オレンジ色)された車両もありますが、更新されていない車両は窓枠などがボロボロで窓の開閉にも難儀し、見るからにオンボロといった感じの車両も多数見受けられます。

MAKIKYUもこのYZ22形には短区間のローカル列車(所要1~2時間程度の慢車など)で何度か乗車した事がありますが、短距離乗車で車内の混雑もさほどでなければ、日本や韓国の列車に比べると大幅に劣るものの、何とか許容範囲といった所です。
(ただ大半の車両は非空調車ですので、夏の華中や華南では大変です)

またこの車両は短距離列車に限らず夜行列車でも多数運用され、中には車中2泊となる長距離の普快(広州~重慶や成都~上海など)で運用されるモノもあり、こういった列車は寝台車と併結して硬座車が数両が連結されます。

この手の列車は運行中、常に多数の無座(立席)客が通路を占拠し、ここで夜を越すのはかなり厳しい感じがしますが、運賃が安い事もあってこれで乗り通す乗客も結構居り、日本人旅行者の中にも玄人を自負されている方などは、これで夜を越す事こそ中国旅行の醍醐味…と言う方も居られる様ですが、貧弱で中国旅行経験の浅いMAKIKYUの様な素人にはとても真似できない気がします。

ただ「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方で中国鉄道旅行の玄人を自認されている方や、ハードな旅が好きな方は夜行列車でこの硬座に乗車されるのも良いかと思いますし、そうでない方も短距離で乗車する分には人民の庶民生活が垣間見えて面白いかと思いますので、皆様も中国へ行かれた際は是非乗車されてみては如何でしょうか?


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