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上海市内公交71路~昨年運行開始したトロリーバスを用いたBRT

2018-01-30 | バス[中華人民共和国]

「MAKIKYUのページ」では時折中国の路線バスに関して取り上げており、その中には近年急速な勢いで整備拡充が進行している快速公交(BRT)も含まれていますが、中国大陸本土ではBRT運行都市が多数存在しています。

そのためBRTの要素として注目される専用路や専用レーンの確保、乗降場への改札やホームドアの設置・輸送力の大きい連接車運行などは、実施している路線とそうでない路線があり、同一都市内で複数形態のBRTが存在する都市もあります。

中国大陸本土内の幾つかの都市でBRTに乗車していると、実情に応じてこれらの一部が取り入れられていると感じますが、日本でBRTに関しての提議立案を行っている人物は、中国のBRTにおける現状をどこまで知っているのか…と感じる事もしばしばです。

また中国の都市交通に関しては、BRTだけでなく軌道系交通機関も猛烈な勢いで新線開業が相次いでおり、乗車済の路線でも記事作成が追い付かない状況ですが、先日のgooブログお題で取り上げた上海のBRT路線に関しては近日中に記事作成も…と記した事もあり、今日取り上げたいと思います。


今日取り上げる上海のBRT路線は「71路」と呼ばれ、昨年の運行開始からまだ1年経過していない路線で、市内中心部の外灘(延安東路外灘)~西郊の申昆路枢纽站(バスターミナル)間を運行しています。


所要時間は全区間乗り通すと1時間強、バッテリーを搭載した無軌条電車(トロリーバス)で運行しており、運行区間の大半は架線下ですが、バッテリー搭載車で運行する事もあり、架線のない区間も一部存在しています。

 
運行区間の大半は道路中央の71路専用レーンを通行、起終点を除く各バス停は道路中央に設置され、一般車両と同じ車線を走る路線バスに比べ速達性に優れています。


乗場も71路専用で分かり易くLRTに近い感覚で利用でき、各停留所にはホームドアも装備されています。


一般の路線バスとは逆側の扉から乗降する事もあり、右側通行の左ハンドル車ながらも、扉配置を見ると左側通行の地域で用いている車両の様な状況になっているのも大きな特徴です。


全程(全区間)運行の便は基本的に2両連接車を使用、また中心部方の運行区間が若干短い区間車(一部区間運行)は同等デザインの単車で運行しており、車両形状だけでなく塗装も一般の路線バスとは大きく異なりますので、違いは一目瞭然です。

 
71路では各停留所に改札はなく車内収受方式ながらも、基本的に車掌が乗務している事もあり、区間車用の単車も含め車両最前部に乗降扉が設けられていないのも大きな特徴です。


運転席右側には1人掛けの展望席とも言える特等席も存在、この特等席は実車運行中大抵着席している乗客の姿を見かける程の人気席ですが、始発から乗車するのであれば、この特等席で専用レーン快走を堪能するのもおススメです。

ちなみにMAKIKYUがこの路線に初めて乗車したのは昨年夏、上海虹桥站構内の旅行会社で近隣のホテル紹介を依頼した際、案内されたホテルのすぐ近くに71路の停留所があり、便利そうな路線だと思い利用してみた次第です。

上海虹桥站からは173路などの市内公交汽車で吴宝路バス停まで10分程度で移動可能、また起点の申昆路(バスターミナル)と吴宝路の間は、71路は大回りして運行しており走行距離はそこそこあるものの、最短ルートなら徒歩5分程度で移動可能な距離です。
(ただ上海虹桥站~吴宝路はバス停1~2個ですが、虹橋机場の脇を通る事もあり停留所間隔がかなり開いていますので、この間を徒歩移動するのはかなり厳しいと思います)

また上海虹桥站周辺で(外国人宿泊可能な)比較的割安な宿を探したいなら、71路沿線の終端近くに幾つもホテルがありますので、このホテルを利用し市内中心部との間を71路で移動するのもおススメです。

運賃も他の一般路線と同様に2元均一の格安運賃、上海交通カードでの乗車も出来ますので、上海虹桥站発着の高鉄を何度も利用しており、地鉄以外の交通手段で上海虹桥站と市内中心部の間を移動してみたいという方も、一度試乗される価値はあると思います。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も上海へ足を運ぶ機会がありましたら、是非71路BRTに乗車してみては如何でしょうか?



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