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JR九州・長崎本線における重大インシデント発生~事故に至らなかったのは不幸中の幸いですが…

2015-05-23 | Weblog

昨日佐賀県にあるJR九州・長崎本線の肥前竜王駅において、単線区間の行き違い駅において特急「かもめ」号の2列車が同一線路に進入、もう少しで両列車が正面衝突と言う、一歩間違えれば重大事故にもなりかねない重大インシデントが発生しています。

この重大インシデントに関しては、ネット上のニュース記事などでも大々的に取り上げられており、ご存知の方も多いと思いますが、報道内容などを聞く限りでは、車両の異音感知で点検のため停車→列車行き違いを所定ダイヤとは異なる駅に変更した事も一因になっている様で、事故やインシデントが通常とは異なる状況下で多発する事を示す、典型事例と言っても過言ではないと思います。

今回の重大インシデントは行き違い駅の変更に加え、乗務員と指令側の意思疎通や信号・ポイントなどの設定ミスなども重なり、今回の重大インシデント発生に至った様です。

現場側のミスも当然褒められない事ですが、乗務員や指令などに従事する従業員も時にはヒューマンエラーを怠起する事もあり、そんな時でも他車両が在線する番線に入線する前に機械的に非常停止するなど、事故や重大インシデントに至らないシステム構築ができなかったのか…と感じます。

今回の重大インシデントでは、交換待ち列車の在線する番線への入線に気付いた乗務員が非常ブレーキで列車を停止させ、正面衝突という最悪の事態を回避できた事は不幸中の幸いと感じます。


ネット上のニュース記事では、鉄道模型の運転会を連想させる現場の写真(この画像もネット上のニュース記事から転載しています)が掲載され、国内在来線特急の中では個人的に最高峰の部類に入ると感じている車両同士も、こんな姿では…と感じる有様です。
(NゲージであればMAKIKYUは両形式の模型セットも保有しており、写真の様な状況も皆無ではありませんが、リアルでは絶対に実現して欲しくないです)

またJR九州では以前、鹿児島本線における無閉塞運転に起因した衝突事故が発生、その際には衝突速度が低速だった事もあって、死者発生を免れた事は不幸中の幸いだったものの、今回の重大インシデントを見ると、鹿児島本線で以前発生した衝突事故を思い出したものでした。

ちなみに今回正面衝突寸前の重大インシデントに至った、博多~長崎間を運行する特急「かもめ」号は、高速バスなどとのサービス合戦もあって、ハイグレードな車両設備に加えて、JR九州ならではのデザインや、2枚・4枚きっぷなどの高割引企画乗車券類設定などで高評価を得ています。

MAKIKYUも既に幾度も利用、好印象を抱いている列車だけあり、今回の重大インシデント発生は非常に残念な話ですが、物理的な再発防止策などが講じられ、再び同種事案の報を聞かずに済む事を願いたいものです。