数日前MAKIKYUは東京メトロ千代田線と、同線と相互直通運転を行っている小田急線を利用する機会がありましたが、その際には最近登場し、今月発売の某鉄道趣味雑誌(通称RJなどと呼ばれている雑誌です)の表紙にも登場している東京メトロ16000系の最新増備車に初めて遭遇したものでした。
16000系自体はMAKIKYUも千代田線内をはじめ、直通運転を行っているJR常磐線、小田急線両線内でも乗車した事があり、内外のデザインなどは今日の首都圏各線区を走る通勤型電車の中では、トップクラスの部類にする車両と感じています。
最近遭遇しても嬉しくない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」や、その派生形とも言える新車が増殖している中で、この車両に当たると少々嬉しく感じてしまうものです。
乗り入れ線区の新型車両は余り感心できないだけに、16000系に刺激されてもう少し見栄えのする電車を…と思ってしまうものですが、電動車比率が低い事もあってか、雨天時の地上線で空転が目立っていた様に感じたのは、数少ない難点かもしれません。
(さすがに「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の総本家には期待しても無駄かと思いますが、千代田線と直通運転を開始してから今日に至るまで、どの世代の車両も同世代の地下鉄車両より見劣りしてしまうのは勘弁願いたいものです)
この16000系はアルミ合金製車体、ボルスタ付き台車の採用などは、10000系などの東京メトロ発足後に登場した他の新型車と同様の特徴が見られ、最初に登場した編成では10000系と同じく前面は中央に非常用貫通扉を配した左右対称のデザインとなっています。
しかし最近登場した編成では、貫通扉は非常用で車両間通り抜けには使用しない事もあってか、旧営団の多数の車両などをはじめ、様々な路線の地下鉄直通用車両などで見られる左右非対称の前面形状に変化し、運転席側が拡大されて貫通路が右側に寄った配置に変化しています。
このタイプの車両が走り始めたことは、既にネット上などで情報を入手していましたが、実際に遭遇するとこちらも貫通扉配置こそ変化しているものの、その他は大きな変化が見られず、シンプルながらも機能美を感じる客室内デザインなどは変化していませんので、さほど違和感を感じないものでした。
登場からさほどの時間が経たずに早くも仕様変更されるのは、最近の新形式では時折見られる事で、千代田線の乗り入れ線区でもある小田急線の地上線用主力車両・3000形などが代表例と言えますが、今回の仕様が今後増備予定の16000系にも踏襲されるのか、それとも今後更に仕様変更が出てくるのかも気になる所です。
ただ同一形式を名乗りながらも、首都圏では途中でデザインはおろか、車体材質や下回りまでもが別物に変化し、増備が進む毎にコストダウンばかりを追い求め、接客面などで劣化している印象が否めない形式(現在も増備中)が標準軌某大手私鉄に存在しています。
この困り者電車は座席の座り心地に癖があり、大きく好みが分かれる代物は個人的には非常に頂けないと感じていますが、この車両は都内地下鉄の別路線にも頻繁に出没し、直通運転線区の一つで、余りに高額な運賃で悪評名高い首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)で高額運賃を支払って利用する際に当たると目も当てられない程ですので、この車両の様な劣化路線にだけは向かわない事を願いたいばかりです。