MAKIKYUは一昨日、比較的近隣を走っている相鉄線を利用する機会があり、その際には今月運行開始したばかりの最新型車・11000系電車が稼動している姿を見かける事も出来ました。
目撃した11000系は横浜方向へ向かう列車だったのですが、一昨日MAKIKYUは小田急線方面へ向かう為に相鉄線を利用していましたので、その折り返しとなる列車を推測して他の列車で瀬谷駅へ先回りし、瀬谷→大和間で乗車したのですが、今日はこの11000系に関して少々取り上げたいと思います。
11000系は中央線や京浜東北線で運行しているJR東日本の最新型通勤車両をベースとした車両で、塗装と前面形状を除くと、ほぼ同系と同じ車両と言っても過言ではありません。
そのためJR東日本の先代標準仕様車(某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車です)に酷似している相鉄の先代車両(10000系)に比べると、ベースとなった車両が多少グレードアップしている分だけ、先代車両よりは多少グレードアップしている印象を受けたものです。
最新型車両だけあって行先表示にフルカラーLED(相鉄では既存車両で字幕→フルカラーLEDへの取替えが着々と進んでいますが、新車では初めて)を用いていますが、これはJR東日本で活躍中のベース車両と同じく、行先と共に次停車駅が表示されるタイプとなっており、こんな所まで真似しなくても…と感じてしまいます。
車内も車内案内表示装置に相鉄では初となるLCDモニターを用いている点などは評価できる点で、LCDモニターは首都圏私鉄で一般的なタイプより幅広のモノがドア上に2基設置されています。
これは敢えて幅広のモノを用いたのか、ベース車両の仕様(JRで活躍しているベース車両も、中央線で活躍している車両は標準サイズですが、最近次々と落成している京浜東北線用は幅広タイプです)を踏襲したため、たまたま幅広タイプになったのかも気になる所です。
車内は相鉄の先代車両がほぼJR東日本の仕様をそのまま踏襲しただけあり、今回導入された11000系もほぼJR仕様を踏襲しており、ドアが化粧板張りになるなど、先代車両よりは多少見栄えは良くなってはいますが、形式番号4桁のアルミ製車両に比べると貧相で見劣りする事は否めません。
そのため座席モケットが先代車両と同じタイプになっている事を除くと、相鉄ではなくJR東日本の車両に乗っている様な錯覚を覚えてしまう有様ですが、ただつり革は最近JR東日本で流行している真っ黒なモノ(個人的には余り好めないのですが…)ではなく、相鉄の先代車両で用いられているモノと同等品が用いられている点は、JRよりは多少印象は良いと感じたものです。
ただベース車両の仕様をほぼそのまま踏襲した事が災いしてか、先頭車は乗務員室がやたらと広く取られ、客室にその分しわ寄せが廻っている事は、先代車両に比べて頂けないと感じたもので、この点は11000系が先代車両と比較した際の数少ない難点と言えます。
こんな車両ですので、MAKIKYUは全然有り難味を感じない先代車両と同じく、個性的な形式番号4桁のアルミ車に比べると…と感じたもので、新型車の割には有り難味はさほど感じられず、MAKIKYUは瀬谷→大和で一度乗車しただけでもう充分と感じてしまった程です。
とはいえ今後相鉄はJR東日本との直通運転を予定しており、その事が大々的に告知されている状況ですので、この事も考えるとJR東日本の車両と基本仕様を共通化する事は得策と言え、JRと錯覚してしまう車両の導入が進むのも止むを得ないのかもしれません。
また老朽車取替えも必要な事を踏まえると、JR直通用に必要な車両数の増備は必須と言えますが、相鉄線を走る車両が先代車両やこの形式ばかりになっては…と感じてしまったもので、JR直通用以外は既存他形式の健闘や、今後の別形式登場も期待したいと感じたもの(これはかなり難しい話ですが…)です。
写真は瀬谷駅に入線した11000系と車内LCDモニター、フルカラーLEDを用いたJR酷似の行先表示、二俣川駅で7000系と並んだ様子です。