ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ことば

2008年07月02日 | Weblog
いったい何を伝えられたのだろう――。これが今の正直な感想だ。新入社員が一年間の研修としてこの職場に来て、6月末日をもって卒業することになった。僕自身、入社したときの先輩には非常にお世話になったこともあり、何か、この職場だからこそ得られる経験や考え方や人脈や視野の広さや、熱意によって物事が変わりうる可能性や、そのためにどう動くべきなのかといったマニュアル化できない何かを感じとって欲しいと思ってやってきたわけだけれど、そのことに答えはあったのだろうか。

正直、うちの会社には山ほどの欠点があるし、それを簡単に解決できるほど単純でないのも確か。梅田さんの著書に感化された人間からしてみれば全く物足りないだろう。

どんな組織であろうと身軽なうちは居心地がいい。しかしmixiにしろgreeにしろはてなにしろ10年後に今の地位でいられるかわからない。地盤がしっかりすればするほど融通がききづらくなるのも確か。

そう考えると軽くしなやかなベンチャーと機動力のない大企業とでは、その苦労の質は違っても成功のチャンスは等しいのではないか。少なくとも中で戦うことを選んだ僕はそう思う。

だからこそこの会社にきた彼女たちには、新しいサービスを創る喜びや情熱と知恵と共に行動してくれる仲間がいれば「変わる」のだということを感じて欲しかったと思う。

大きな企業にいる以上、自分のやりたいことが出来ないこともあるだろうし、自分だったらもっとできるのにと思うこともあるだろう。幾つもの可能性や機会が失われていく様をみ、制度や組織の壁にぶつかることもあるだろう。

でもそれが全てではない。同じくらい可能性があり、それを実現させることもできるのだ。大きな企業なりのやり方とスケールで。

何年かたった後、彼女たちは何をしているだろうか。企業の中核としてそつなく与えられた業務をこなしているのも悪くない。でももし何か新しいサービスに挑戦していてくれているとしたら、ここでの経験・どんなふうにみんなが頑張っていたかを思い出してくれるだろう。

コメントを投稿