たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

地元の唐沢山に行き、まさか帰路の里ヤブでえらい目に遭うとは…。

2018年05月04日 | 近所の群馬県の山
◎2018年5月3日(木)

太田市北部運動公園(10:55)……北金井キャンプ場分岐(12:24)……休憩(12:29~12:33)……菅塩峠分岐(12:39)……唐沢山(12:42~13:04)……北金井キャンプ場駐車場(13:26)……ゴルフ場ゲート・退却(13:49)……ヤブ区間(13:51~14:14)……運動公園入口(14:26)……駐車場(14:35)

 今日の午前中は天気が良くないらしいし、妻が下の娘と泊りがけで宝塚観劇に出かけるので、最寄りのJR駅まで送って行かなければならず、天気予報が外れになっても山行は無理な話だ。宝塚とは東京宝塚劇場ではなく兵庫県の宝塚大劇場の方だ。何でそんなところまで行くのかというと、妻の教え子(つまり、妻は教員なのだが)が地元の女子高校を卒業後に宝塚音楽学校に入学し、晴れて星組からデビューすることになり、舞台で口上を述べることになったとのこと。先生には…という本人のたっての希望があって、親経由での観劇の依頼があり、急に行くことになったわけだ。
 一人で行けばいいものを、東京に住む娘を誘い出しての観劇だ。自分が誘われたらお断わりする。第一、興味がない。それ以前に、オレよりも娘を同行させるのにためらいはない。オレに声をかけることはなかった。妻は若い頃から宝塚が好きで、東京にはよく観に行っていた。宝塚大劇場なら本望だろう。娘の魂胆は宝塚よりもUSJであることはわかりきってはいるが、あぁ行って来なよと、心とは裏腹に取りつくろって送り出した。
 余計な話だが、妻は仕事やら、その延長、そして遊びで、ことに連休になるとあちこちに出かける。大方は新聞社関係の催し事への参加だ。その都度にこちらは不便な暮らしになる。なぜなら飼っている4匹の犬はすべて自分が見なきゃならなくなるし、食事もオールコンビニ弁当になるからだ。しかし、妻も生徒の新聞作りの指導にかけてはそれなりに一角の存在感があるようで、新聞の全国紙やら上毛新聞にも顔写真付きでよく掲載される。載るのは文化教養面だから、地味な記事だし、三面記事ならともかく、特別に目を引くことはない。大概は飛ばし読みするコーナーだ。そのためか、これまでにも、一般的とは思えない名字からして「これ、奥さんじゃない?」と言われたことは一度もない。こちらは休みの日は好きなことをやっている。だから妻も好きなことをする。お互い様だろうが、犬のために延べ三日しばられるのもまたつらいものがある。

 そんなことで、今日は山歩きはせず、昼から酒を飲みながら本でも読み、夜は映画でも観に出かけるつもりでいたが、9時半過ぎあたりから天気は良くなった。予報の強風すらない。なら、28日に太田の芝桜を見に行った際に見かけた、北部運動公園からの唐沢山ルートでも歩いてみようかとなったわけである。

(さらに色物はなくなっている)


 ネットの市の広報を見ると、すでに1日時点で「芝桜はほぼ終わりです」となっているにもかかわらず芝桜見物目当ての車が多い。そもそも、その広報を見直すと、見頃はあったらしく、それは4月上旬から下旬にかけてで、28日に行った時にはすでに終わりだったわけで、今年はダメだったということではないらしい。それでいて「しば桜まつり」だけは今日もやっている。ということで、車は上の方に回された。

(コースの案内図。右からの回り込みになっている。途中、この画像でコースを確認しようとしたが拡大の方法がわからずに役をなさなかった)


(こんなところを行く)


 コースの入口看板まで坂を下って入り込む。この時点で、このコースは大迂回コースであることは知らないし、「八王子丘陵ハイキングコース」の看板を見ても、ただ「約5.5キロ 90分」とあって、それなら平坦なようだし、1時間ちょいで行けるだろうと軽く考えていた。帰路は北金井キャンプ場に下り、車道を歩き、休憩込みで2時間30分程度だろうと思っている。明日はそろそろ足尾方面にでも考えているし、前日の手ごろな歩きとしては最適だろう。

(ゴルフ場)


(鹿島宮)


(コースはこんなところを歩くようになっている)


 山裾の歩道をずっと行く。標識は置かれていて、距離も記されている。ゴルフ場の脇を通過し、このまま山の中に入って行くのだろうと思っていると、鹿島宮という神社を過ぎてから怪しくなってきた。なぜか一旦里に戻り、民家の脇を通って再び山に入り込む。これを二回ほど繰り返したか。ここで地図でも持っていれば、状況も変わった歩きをしたろうが、ハイキングコースを歩くのが目的でもあったし、ハイキングマップすら持たず、まして、この辺は私有の山が多いようで、コースから外れないようにと記された看板も置かれている。そうなると、標識通りに歩くしかなくなる。早々に先が見えない歩きになってしまった。尾根通し、沢伝いのコースならどんなにわかりやすいことか。

(ようやく山の中に入る)


(整備されている)


 野良作業をするオバチャンの姿を見てようやく山道になった。その間、すでに2kmは歩いている。しっかりしたハイキングコースはずっと続いている。坂道には歩幅が手ごろな階段も設えてある。
 そろそろ汗が出てきた。風はなく、湿気もかなりある。全身、べっとりとした感じになっている。雨上がりのため、今日の足は長靴にしたが、これは失敗で、長靴の中もすでに蒸れ出してきている。こういう不潔な感じの歩きはどうにも嫌だ。
 左に高いピークが見え、あれが唐沢山かなと思ったが、コースは右手にどんどん向かい、ピークからは遠ざかる。唐沢山ではなかったようだ。今度は下りになった。そして登る。右手には尾根が見え、コースのルートを知っていればあれを歩きたいところだ。我慢、我慢。

(尾根歩きをしてみるがヤブで濡れる)


(ハイキングコースに戻る)


 やはり登りきると尾根に合流し、ベンチが置かれていた。コースはここから尾根を外れて左下に下っている。とうとう我慢が出来ずに尾根伝いに直進してみる。どうせまた、この先で合流するのだろう。尾根には薄い踏み跡もあった。
 次第にヤブになり、踏み跡もあやふやになった。雨露を含んだ葉が身体にびっしりとあたるようになると、このまま行くのはあきらめて歩道に出た方が無難かと、左斜面を下って歩道を目指す。
 なかなか歩道に出ない。ヤブだから見えないだけだろうとも思ったが、ようやく歩道に出た時にはほっとした。後でGPS軌跡を見ると、このまま尾根伝いに下ると砕石場らしき上を通って町に下っていたようだし、尾根の分岐を左に下ればコースに降りられもしたろうが、そんなことはこの時点ではわからない。いずれにせよ、復帰まで時間もかかり、もうこんなことはやるまい。だが、このミス、帰路の里の中でもやってしまう。
 登ったり下ったりを繰り返す。唐沢山2.5km・運動公園3.0kmの標識。中間点は過ぎたが、歩き出しから55分経過している。予定の「1時間ちょい」は確実に無理。

(断層案内図)


 この先に「太田断層案内図」というのが樹に貼られていて、断層はどうでもいいが、その中に「太田断層地域(小さい稲荷様が2個ある)」と記されていた。この稲荷様が気になった。見てみたい。その時は、このコース沿いに置かれているものとばかりに解釈していたが、後で案内図写真をアップで見ると、余計歩きの尾根の先にあったようで、そうとは気づかずに、左右を注意しながら歩いて行き、つまりは稲荷様を見ることはなかった。こうして実際に歩いてみたコースだ。地理感覚もある程度はつかめたし、いつかは見に行ってみよう。

(一時的な林道歩き)


(竹林)


 唐沢山2kmになったところで林道のような幅広の道に出た。ここにも断層案内図がある。そこまで見て欲しいなら、標識を出せば良いのになと思うのだが、それはさておき、道の脇には軽トラが置かれていた。林道はここで終わっている。ナンバーを見ると地元ではなく隣県のナンバーで、何となく怪しげな感じになる。この先には竹林も続いていたし。考え過ぎか。
 登り下りはまだ続く。とはいっても低山だからたかが知れている。カシミールでの累積標高(+)は600mもない。今日はハイキングのつもりだったので軽装で来ていて、手ぬぐい、タオルすら持っていず、あるのはタオル地のハンカチ2枚。1枚はぬぐった汗でグッショリになっていて、ポケットからその汗が染みだし、ズボンも濡れている。もう1枚は下り用だ。せめて風が欲しい。
 1.1kmになったところで手書きの「⇒近道」板を見た。またひどいことになるのもためらわれるので、これは無視。上から覗き込むと、たいした近道でもなく先で合流した。

(北金井キャンプ場からのコースに合流)


(送電線鉄塔)


 北金井キャンプ場との分岐に到着。帰路はここから下るが、キャンプ場までは0.9km。5.5kmとは雲泥の差だ。過去に2度ほど歩いたことはある。
 鉄塔に出る。周辺は刈られているが、展望に恵まれているほどのものでもないが、正面にピークが見えるところから、あれが唐沢山だろう。もう少しだ。1kmは切っている。この先で少し休憩する。

(菅塩沼へのコース分岐)


(本日唯一の)


 菅塩峠の分岐を過ぎると、下って来るハイカーの声が聞こえる。青年2人だった。一人は普通のハイキングスタイルだが、もう一人はなぜかネクタイをしてジャケットを着ている。そしてまったくの手ぶら。一人が行くというから、車で待っているつもりが気が変わったのだろうか。

(唐沢山山頂)

(ベンチに付いた汗。左は尻、右はザックの背中。さすがに背中を後ろにあてるのは気持ちが悪かった)


 一等三角点と東屋のある唐沢山山頂に到着。だれもいない。東屋のベンチに腰かけて長い休憩。持参したのは水だけ。食べ物はない。ここまで1時間47分かかった。案内図板には1時間30とあったが、大幅な遅れだ。今日は息切れもせずにむしろ軽快な足取りだったんだけどなぁ。余計な尾根歩きをしたとしても、さほどの時間が取られたわけでもない。きっと自分の歩きレベルが遅過ぎなのだろうな。

 さて、下る。北部運動公園からのコースは何となくわかった。後は、家に帰ってから、カシミールの地図上で見ることにしよう。次に歩く時はそのアレンジと見逃した稲荷様だ。

(キャンプ場へ)


(北金井コースの起点駐車場)


(鴨が2羽泳いでいた)


 オッチャンが登って来た。今日出会ったハイカーはこれで3人。以上だ。鉄塔に出て、北金井キャンプ場に向かう。こちらはあっという間だ。林道に出て、左にゴルフ場を見て、ほどなくキャンプ場の駐車場に出た。陽が出てきて、かなり暑くなった。ここでもう1枚のハンカチに変える。後は長々と車道歩きになる。メインの車道に出れば問題もないだろうが、これでは遠回りにもなり、車が走っている脇を歩くのも嫌だ。こうなると、長靴歩きもうっとうしいものになる。地図がなければ頼れるのはGPSだけ。これを見ながら、近いルートで行くことにする。

(運動公園に戻る)


(工事中。太田スマートインター?)


(ゴルフ場につき入れません)


 曲がり曲がりで道を歩いて行くと、ゴルフ場ゲートに行く手をふさがれた。この先には行けずにUターンだが、このまま長い距離を戻るのもためらわれ、少し戻って破線路に入る。先にはヤブの丘が見えているが、GPSでは丘の反対側まで破線路が続いている。問題ないだろう。

(最初はこう)


(続きが消えた)


(かなり強烈)


 破線路はある程度まで行くと踏み跡になり、完全に消えた。どこを探しても続きはない。強引に突っ込むか。
 かなりの熾烈なヤブだった。とにかく先がまったく見えない。幹の太いササは密で、背も高い。始末が悪いのは、枯れたヤブが固まっている所で、それを越えるのに往生した。とにかくなかなか先に進まない。
 何とか、丘の上に出たが、ヤブが薄くなったわけでもなく、どうせなら西にある107.3m三角点を見に行こうかなと思ったが、そちらの方はさらにヤブが濃い。そのまま下る。踏み跡が現れ、ほっとしてそれを辿ると、その先は掘り返しの穴だらけ。つまりはイノシシ道だった。

(ヤブがおとなしくなって)


(墓地に出る)


(道に出た)


(向こうからこちらにやって来た)


 幾分、ヤブが薄くなったら、墓地が見えてほっとした。古い墓地だ。お参りに来る人はもういない状態だろう。その先にようやく道が見えた。この道はどこから来ているのか。まさかさっきの道の延長ではなかろう。いくら探して続きは見つけられなかったし。もしかすると、ゴルフ場から出ているのかもしれない。それを知ったとて使えはしなかったろう。
 悲惨な格好になっていた。汗みずくで泥があちこちに付いている。身体の中に入り込んだ木くずと泥はある程度叩いたが、近寄ると薄汚れているのは一目瞭然。あとは、なるたけ人の目に触れないように駐車場に戻るしかない。しかし、ヤブ区間は長靴で正解だった。

(ゴルフ場入口)


(運動公園に戻った)


(コイノボリは相変わらず)


(舞台ではダンスショーをやっている)


 行き止まり、引き返しを2回やって、ようやくゴルフ場入口が見え、その先に運動公園の看板が見えた。

(駐車場はまだ出入りが多かった)


 さて、もう3時近くになっている。2時間半のちょい歩き予定では終わらず3時間40分のげんなり歩きになってしまった。ここで明日の山行予定は中止にした。
 さて、腹が空いている。こんな格好で気にせずに入れる店といったら吉野家か山田うどんぐらいしかない。ラーメン屋はお休み時間だ。TSUTAYAにも用事があるので、行きがてらの吉野家ということにしよう。

 遅すぎる昼食をとり、家に帰って、シャワーを浴びて着替えて洗濯。ついでに犬の散歩をしていたら時間の余裕がなくなった。イオンシネマのe席リザーブは6時半にとってある。急いで映画館に向かうと、途中で土砂降りになった。
 観た映画は『ペンタゴン・ペーパーズ』。こういう社会派の映画は日本では人気がないのだろうか。以前から観に行くつもりでいたら、いつのまにか上映スケジュールから消えていた。昨日、たまたまチェックしたら、また上映復活したのか今日が最終日だった。
 前に劇場に来た際に予告を見て、観たいと思った映画だったが、スピルバーグの監督作品とは知らなかった。内容を記してもしょうがないが、ラストの民主党本部盗聴侵入のシーンは印象的だった。いうなれば、これが結末だ。

 明日はヒマになってしまった。平日ならグラウンドゴルフの練習会に参加している日だが、こちらは休みだし、行くつもりはなかったが、いっしょに練習に出ている同僚のオバチャン(とはいっても一歳上だが)に、自分も行くから、オレにも来てくれと誘われてはいた。行くことにしようか。年寄りとの会話は気楽なものだ。同年代のオジチャン、オバチャンとなったら、特に普通のオバチャンあたりは孫の自慢話ばかりして、もう聞き飽きたよ、それしかないのかよと言いたくなるものだが、ジイチャン、バアチャンあたりになると孫も高校生以上になり、小遣いをせびられた程度のことしか言わない。肩やら腰、足が痛いだのといった話はむしろ同情してしまうし、何とも身近な存在に感じてしまう。感覚がそれに近づいているということだろうか。

(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」

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2 コメント

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Unknown (でん)
2018-05-05 12:17:29
北部運動公園から鳳凰ゴルフ場を周回しての唐沢山ですか。
ゴルフ場を周回するのって結構な距離があるんですよね~
ところでこの記事を読んで、北部運動公園の位置関係が理解できました(^^;)
今まで何をどう勘違いしていたのか、八王子丘陵の南側だったわけですね。
北関と国道50号は山の北側と南側をそれぞれ東西に通っていることを勘違いしていたようです。
なんで今頃・・・と自分でもアホみたい(笑)

そうそうスマートインターの工事もだいぶ進んできましたね。
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でんさん (たそがれオヤジ)
2018-05-06 08:11:35
でんさん、おはようございます。
北部運動公園、今は八王子山公園という名称に移行しつつあるようです。こうなると、余計に位置関係がわからなくなる。私とて、運動公園は北金井の方にあるとばかりに思っていました。でも、そんなところあったかなぁと。行って初めて知りました。
あの辺、八王子山公園墓地、八王子農園とかもあって、とにかく「八王子」の名前を付けたがりますね。墓地は確かに八王子丘陵の中腹にあるし、墓地から山にも行けるのでなるほどとは思いますが、八王子山公園にはかなりの無理があるような気がします。
当日は10キロは歩いたでしょうか。ゴルフ場を避けての周回とはいえ、実際に歩くと、かなり無理矢理に作ったコースといった印象が強いです。
スマートインターにはGSも設置するとか。ただのPAではないようで。太田と藪塚インターの間は距離もあり、場所的には好条件でしょう。8月に開通のようですね。私には特別なメリットはありませんが。
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