
◎2009年5月10日(日)―1人
田沢奥山の存在を知ったのはごく最近のことである。群生のヤマツツジがきれいだそうな。以前、袈裟丸山の群界尾根コースで満喫したことを覚えている。田沢奥山周辺はさらに見事だという情報をネットで仕入れていた。みどり市のHPを見ていたら、4月末はまだ大滝あたりが見頃のようで、さらに上の袈裟丸や田沢奥山は5月上旬と勝手に予測し、足尾の山に行ったりなんかしていたが、ちょうどその頃が開花の時期だったようだ。一昨日、連休中に田沢奥山を訪ねた方のブログを見て、既に終わったことは知っていた。それを承知のうえで、田沢奥山に行って来た。何だかオタク系の山だし、一度は行っておきたい。さらに今日は日曜日。5時間を超えるきつい山行をやってしまうと明日以降に影響する。この山しか選択肢もなかった。
田沢林道の終点まで車で行く。普通車では無理だろう。段差やら落石が多い林道だ。大滝への道から分岐して12~13分程度。歩いても40分ほどではないだろうか。終点には5台くらいの駐車スペースがある。地元ナンバーのパジェロイオが1台あった。これが不思議なことに、運転席のドアを全開にして、車にも、その周囲にも人気がない。人が来るはずもない所だと安心して、用を足していたら、たまたま車が来たので、出て行くわけにもいかなくなったといったシチュエーションだろうか。釣だとしても、ドアを開けて行くのはどうもおかしい。準備をして、10分後に歩き出しとなるが、とうとう、車の所有者は現れなかった。ちなみに、車の中に死体でも転がっていたらやばいなとは本気で思った。車の中を覗けば分かることではあるが、覗いたばかりに、今日の山歩きが出来なくなったでは、こちらとしては困る。下りて来てから、ドアがまだそのままだったら、改めて覗いて通報ということにしよう。
駐車地の前に「南いわき幹線→」という標識があった。きっと、これが鉄塔巡視路だろう。まずは沢を上って、この巡視路から下る予定。巡視路は階段状になっていて歩き安そうだ。7時10分出発。この川は桜川というそうだが、その名称に相応しくなく、雨が多い時は氾濫でもするのだろうか、河原は荒れていて歩きづらい。踏み跡はあるが、しっかりした道があるわけでもないし、テープ類もない。地形図を見ると、1147mポイントでカーブした高圧線がこの辺の頭上を通っているはずだが、見えない。実際の林道は点線になっている部分の先まで延びているのかもしれない。さて、ネットの情報では、沢の分岐では左左右と記されていたが、オレの数の数え方が悪かったのか、沢のとらえ方がまずかったのか、4つ目の沢の分岐が現れた。つまり、この時点で方向を間違っていたとも言える。4つ目は仕方なく左とした。右と行っても右寄りの直進だったのであるが、旧黒保根村との村境尾根に早く出るには、この左の沢を上がるしかないだろう。
この涸れた沢はかなり急で長い。登りづらい。滑る。たまらず、右側の小尾根にとりついたが、この尾根もまた急。太い木につかまりながら登った。細い木ではあっという間に折れてしまう。もうかなり汗をかいていた。それでなくとも、今日は夏日の予報になっている。やがて正面に岩場が立ちふさがる。その上は村境尾根になっている。岩場の下に足跡があった。その先に見あたらないから、おそらく、この岩を這い上がったものと思われる。よく上がれるものだなぁと感心した。相当な体力も要るだろう。自分では無理。しばらく、岩場の下をトラバースというよりうろつきながら取り付きを探す。とはいっても、下はかなり落ちているから、足を踏み外したら相当に危険。最初の岩場から5分ほど歩いて、岩場の終わり部分から尾根に上がった。これとて、両手で木を押さえての力任せだ。
境界尾根に達したのは7時50分。ここまで40分程度の歩行だったが、かなりくたびれた。暑くなってきた。ここからはしっかりした道がついている。テープ類も豊富。アカヤシオの花びらが散乱している。やはり、確かにツツジは終わってしまったのだ。やがて右手前方の田沢奥山が見えだした(写真)。それなりに立派な山容ではある。下って登る。笹の中の道があちこちに分かれ始めた。田沢奥山を巻く道だろうか。右下からも道が上がってきている。きっと、正当な沢詰めをしていれば、この道に出るものと思われる。
赤い境界見出標に沿って山頂を目指す。白い花は何だろうか。シロヤシオだろうか、それともヤマザクラか。オレには見分けがつかない。この白い花は、今が盛りのようだ。あちこちで開いている。きっとシロヤシオだと思う。8時10分、山頂。1時間で着いた。細長いといった感じ。標示が2つあった。この田沢奥山というのは俗称だろう。三角点の山でもないし、地形図にも山名は記されていない。考えられることといえば、黒保根の上田沢だか下田沢の奥にある山といったニュアンスではないのか。おにぎりを1個食べる。展望はぱっとしない。このまま帰るのも何だから、しばらく先まで行ってみる。袈裟丸山が見えてきた。ここからだったら、かなり近く見えるんじゃないのかなと思っていたが、期待に反して遠い。笹の間をしばらく進むがどうもすっきりした展望に恵まれず15分程歩いてUターン。地形図上の点線を歩くつもりでいたが、どういうわけか、また田沢奥山に登ってしまっていた。
田沢奥山に行った方は、そのほとんどが南の境界尾根上にある1215.6mの三角点の無名山に立ち寄る。理由は知らない。セットになっているようなものなのだろう。オレも例外に漏れずに行ってみる。歩きながら、きっと、田沢奥山だけでは物足りないし、せめて近くの三角点の山を経由すれば、歩いた感じになるのではなかろうかと納得した。左下からのしっかりした幅広の道が合流してから、正面に鉄塔が見えだし、視界も急に開けた。高圧線の延びている先には赤城山。裏側から見る黒檜山は大きく立派。涼しい風。暑い。やはり、鉄塔は1147mポイントにあった。幅広の道はここで終了。巡視路だったわけだ。
9時25分、1215.6mピーク。三等三角点の山だ。三角点のある山にしては、さほどの展望がいいわけではない。この山は、ピーク時はツツジもきれいだったかもしれない。ツツジの木がかなりある。だが、下に花がそんなに落ちていないのは、不作だったということだろうか。もしくは、かなり前に終わってしまっていたということか。10分ほど休憩。パンを1個。何だか、気温のせいか、本当に疲れたなぁ。
巡視路で下りる。左上に遅咲きのアカヤシオ。あれを見られただけでもいいだろうか。急に消毒液の臭いがした。何だろう。気にしながら下って行くと、その理由が分かった。檜の植林帯の中を歩くのだが、この檜特有のツンとするような強烈な臭いを放っている。こんな臭いを感じたのは、今日が初めてだ。もうそろそろかなと思っていたら、車のドアを閉める音が聞こえた。これから歩く人もいるのかな。10時15分、予想していたように、駐車地の前に出た。車は自分のが1台だけ。例のドアオープンの車は無くなっていた。さっきの音は、あの車が出て行く音だったのだろうか。3時間で終わった本日のコース。このままでは午前中に家に着いてしまう。大滝見物でもしようか。林道を走っていると、例の車が駐めてあった。今度はドアが閉まっている。側にオジサンが1人、川を眺めている。釣ではなさそう。何か特別な趣向をお持ちの方らしい。
大滝には車が10台。家族連れが多い。吊り橋を渡り、落差96mの滝を見物。確か、みどり市のHPには、大滝でシャクナゲが開花と記されていたけど、「取るな」の看板があるだけで、それらしき花はなかった。上まで登ってみたが、花らしきものは何も見つけられなかった。
田沢奥山の存在を知ったのはごく最近のことである。群生のヤマツツジがきれいだそうな。以前、袈裟丸山の群界尾根コースで満喫したことを覚えている。田沢奥山周辺はさらに見事だという情報をネットで仕入れていた。みどり市のHPを見ていたら、4月末はまだ大滝あたりが見頃のようで、さらに上の袈裟丸や田沢奥山は5月上旬と勝手に予測し、足尾の山に行ったりなんかしていたが、ちょうどその頃が開花の時期だったようだ。一昨日、連休中に田沢奥山を訪ねた方のブログを見て、既に終わったことは知っていた。それを承知のうえで、田沢奥山に行って来た。何だかオタク系の山だし、一度は行っておきたい。さらに今日は日曜日。5時間を超えるきつい山行をやってしまうと明日以降に影響する。この山しか選択肢もなかった。
田沢林道の終点まで車で行く。普通車では無理だろう。段差やら落石が多い林道だ。大滝への道から分岐して12~13分程度。歩いても40分ほどではないだろうか。終点には5台くらいの駐車スペースがある。地元ナンバーのパジェロイオが1台あった。これが不思議なことに、運転席のドアを全開にして、車にも、その周囲にも人気がない。人が来るはずもない所だと安心して、用を足していたら、たまたま車が来たので、出て行くわけにもいかなくなったといったシチュエーションだろうか。釣だとしても、ドアを開けて行くのはどうもおかしい。準備をして、10分後に歩き出しとなるが、とうとう、車の所有者は現れなかった。ちなみに、車の中に死体でも転がっていたらやばいなとは本気で思った。車の中を覗けば分かることではあるが、覗いたばかりに、今日の山歩きが出来なくなったでは、こちらとしては困る。下りて来てから、ドアがまだそのままだったら、改めて覗いて通報ということにしよう。
駐車地の前に「南いわき幹線→」という標識があった。きっと、これが鉄塔巡視路だろう。まずは沢を上って、この巡視路から下る予定。巡視路は階段状になっていて歩き安そうだ。7時10分出発。この川は桜川というそうだが、その名称に相応しくなく、雨が多い時は氾濫でもするのだろうか、河原は荒れていて歩きづらい。踏み跡はあるが、しっかりした道があるわけでもないし、テープ類もない。地形図を見ると、1147mポイントでカーブした高圧線がこの辺の頭上を通っているはずだが、見えない。実際の林道は点線になっている部分の先まで延びているのかもしれない。さて、ネットの情報では、沢の分岐では左左右と記されていたが、オレの数の数え方が悪かったのか、沢のとらえ方がまずかったのか、4つ目の沢の分岐が現れた。つまり、この時点で方向を間違っていたとも言える。4つ目は仕方なく左とした。右と行っても右寄りの直進だったのであるが、旧黒保根村との村境尾根に早く出るには、この左の沢を上がるしかないだろう。
この涸れた沢はかなり急で長い。登りづらい。滑る。たまらず、右側の小尾根にとりついたが、この尾根もまた急。太い木につかまりながら登った。細い木ではあっという間に折れてしまう。もうかなり汗をかいていた。それでなくとも、今日は夏日の予報になっている。やがて正面に岩場が立ちふさがる。その上は村境尾根になっている。岩場の下に足跡があった。その先に見あたらないから、おそらく、この岩を這い上がったものと思われる。よく上がれるものだなぁと感心した。相当な体力も要るだろう。自分では無理。しばらく、岩場の下をトラバースというよりうろつきながら取り付きを探す。とはいっても、下はかなり落ちているから、足を踏み外したら相当に危険。最初の岩場から5分ほど歩いて、岩場の終わり部分から尾根に上がった。これとて、両手で木を押さえての力任せだ。
境界尾根に達したのは7時50分。ここまで40分程度の歩行だったが、かなりくたびれた。暑くなってきた。ここからはしっかりした道がついている。テープ類も豊富。アカヤシオの花びらが散乱している。やはり、確かにツツジは終わってしまったのだ。やがて右手前方の田沢奥山が見えだした(写真)。それなりに立派な山容ではある。下って登る。笹の中の道があちこちに分かれ始めた。田沢奥山を巻く道だろうか。右下からも道が上がってきている。きっと、正当な沢詰めをしていれば、この道に出るものと思われる。
赤い境界見出標に沿って山頂を目指す。白い花は何だろうか。シロヤシオだろうか、それともヤマザクラか。オレには見分けがつかない。この白い花は、今が盛りのようだ。あちこちで開いている。きっとシロヤシオだと思う。8時10分、山頂。1時間で着いた。細長いといった感じ。標示が2つあった。この田沢奥山というのは俗称だろう。三角点の山でもないし、地形図にも山名は記されていない。考えられることといえば、黒保根の上田沢だか下田沢の奥にある山といったニュアンスではないのか。おにぎりを1個食べる。展望はぱっとしない。このまま帰るのも何だから、しばらく先まで行ってみる。袈裟丸山が見えてきた。ここからだったら、かなり近く見えるんじゃないのかなと思っていたが、期待に反して遠い。笹の間をしばらく進むがどうもすっきりした展望に恵まれず15分程歩いてUターン。地形図上の点線を歩くつもりでいたが、どういうわけか、また田沢奥山に登ってしまっていた。
田沢奥山に行った方は、そのほとんどが南の境界尾根上にある1215.6mの三角点の無名山に立ち寄る。理由は知らない。セットになっているようなものなのだろう。オレも例外に漏れずに行ってみる。歩きながら、きっと、田沢奥山だけでは物足りないし、せめて近くの三角点の山を経由すれば、歩いた感じになるのではなかろうかと納得した。左下からのしっかりした幅広の道が合流してから、正面に鉄塔が見えだし、視界も急に開けた。高圧線の延びている先には赤城山。裏側から見る黒檜山は大きく立派。涼しい風。暑い。やはり、鉄塔は1147mポイントにあった。幅広の道はここで終了。巡視路だったわけだ。
9時25分、1215.6mピーク。三等三角点の山だ。三角点のある山にしては、さほどの展望がいいわけではない。この山は、ピーク時はツツジもきれいだったかもしれない。ツツジの木がかなりある。だが、下に花がそんなに落ちていないのは、不作だったということだろうか。もしくは、かなり前に終わってしまっていたということか。10分ほど休憩。パンを1個。何だか、気温のせいか、本当に疲れたなぁ。
巡視路で下りる。左上に遅咲きのアカヤシオ。あれを見られただけでもいいだろうか。急に消毒液の臭いがした。何だろう。気にしながら下って行くと、その理由が分かった。檜の植林帯の中を歩くのだが、この檜特有のツンとするような強烈な臭いを放っている。こんな臭いを感じたのは、今日が初めてだ。もうそろそろかなと思っていたら、車のドアを閉める音が聞こえた。これから歩く人もいるのかな。10時15分、予想していたように、駐車地の前に出た。車は自分のが1台だけ。例のドアオープンの車は無くなっていた。さっきの音は、あの車が出て行く音だったのだろうか。3時間で終わった本日のコース。このままでは午前中に家に着いてしまう。大滝見物でもしようか。林道を走っていると、例の車が駐めてあった。今度はドアが閉まっている。側にオジサンが1人、川を眺めている。釣ではなさそう。何か特別な趣向をお持ちの方らしい。
大滝には車が10台。家族連れが多い。吊り橋を渡り、落差96mの滝を見物。確か、みどり市のHPには、大滝でシャクナゲが開花と記されていたけど、「取るな」の看板があるだけで、それらしき花はなかった。上まで登ってみたが、花らしきものは何も見つけられなかった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます