4月20日(水)。
先週から、妻がスティーブンソン・カレッジというコミュニティー・ベースの語学学校に通い始めました。月曜から水曜までの週3日で、毎回午後1時から3時までの2時間だけですが、難民なども受け入れていて、年間40ポンド(約8千円)という破格です。
しかもクラッシェと呼ばれる保育施設がついているので、僕が大学に行っている間も安心して勉強できる予定でした。
しかし、天馬はお母さんからひと時も離れることが出来ない子です。どうなることやら心配していたら、案の定、今週に入ってもクラッシェで2時間泣きとおしているとのことでした。スコットランドをしばらく離れるので、どの程度の反応なのか、妻が学校を続けることが出来るのか様子を見に行きました。
その前に昼食は、トマとセバスチャンが働く「プティ・パリ」でランチを。美味しかったー!シェフのセバスチャンは、混んでいるのにわざわざ厨房から挨拶に来てくれて、「おいしかったよ!」と言うと、照れて真っ赤な顔をして、厨房に戻って行きました。
さて、語学学校近くのバス停で降りると、天馬は恐怖でいや、いや!と泣き始めました。そうとうの恐怖なのでしょう。そんな反応を見るのも初めてです。これまでの孤独が、どんなに辛かったことでしょう。
僕と天馬はクラッシェに入り、妻はクラスへ。天馬はぎゃあぎゃあ狂ったように泣いています。大丈夫、大丈夫、となだめて椅子に座ると、僕の胸にひっしとしがみついて離れません。
先生は、エティオピア人の年配の女性と、若いベンガル人女性の2人です。子供は天馬のほかに、スーダン人で1歳8ヶ月の男の子と、ロシア人で3歳の女の子の2人がいました。
他の子達は先生達と遊んでいるのに、天馬だけずっとみんなに背を向け、僕にしがみついたままです。来てから30分ほど経ったでしょうか、僕が先生2人と打ち解け、雰囲気も和らいだところで、ゆっくり天馬を他の子達のところへ連れて行きました。もう泣いていません。
天馬は床の上で、ぴったりと僕にひっつきながらも木のパズルで遊び始めました。一つ出来ると先生方は拍手してくれます。天馬も少しずつ自信が付いてきたようです。
後半は自分から他の子に近づいて遊びだし、最後は大はしゃぎでした。先生は、家庭で、クラッシェが楽しかったね、と話しかけてください、出来れば3日間はお父さんも通ってくださいとおっしゃいました。
残念ながら日曜からウガンダなのでそれは出来ませんと言うと、それならば天馬と先生方、他の子達との信頼関係を作れるように、妻は最初の一時間を天馬と一緒に過ごすようにしてください、とアドバイスされました。妻としてもクラスに出られなくても、その間クラッシェの先生達と英語で話す機会は持てるはず。見方を変えれば、英語の練習に変わりはありません。
出国前に、協力隊のときお世話になった元JICAネパール事務所長のHさんが、父親としての責任はしっかり果たせ、とおっしゃっていたことを思い出しました。明後日は妻子のワクチン接種の相談をしに、大学のヘルス・サービスに行きます。なかなか仕事だけはしていられませんが、妻も子供も一人の人間であり、人間らしく生きる権利を持っています。最初は辛いがじきに慣れるさ、とほったらかしにすれば、彼らの未来は大きく変わってしまうように思えるのです。
夜寝床で、天馬は
「てんちゃんがんばったねえー!おとうちゃんもがんばったねえー!」
と大きい声で言うのでした。
今日は、子供のSOSにも背を向けずに接すれば、解決方法は見出せるものなのではないかという、希望の持てた一日でした。
先週から、妻がスティーブンソン・カレッジというコミュニティー・ベースの語学学校に通い始めました。月曜から水曜までの週3日で、毎回午後1時から3時までの2時間だけですが、難民なども受け入れていて、年間40ポンド(約8千円)という破格です。
しかもクラッシェと呼ばれる保育施設がついているので、僕が大学に行っている間も安心して勉強できる予定でした。
しかし、天馬はお母さんからひと時も離れることが出来ない子です。どうなることやら心配していたら、案の定、今週に入ってもクラッシェで2時間泣きとおしているとのことでした。スコットランドをしばらく離れるので、どの程度の反応なのか、妻が学校を続けることが出来るのか様子を見に行きました。
その前に昼食は、トマとセバスチャンが働く「プティ・パリ」でランチを。美味しかったー!シェフのセバスチャンは、混んでいるのにわざわざ厨房から挨拶に来てくれて、「おいしかったよ!」と言うと、照れて真っ赤な顔をして、厨房に戻って行きました。
さて、語学学校近くのバス停で降りると、天馬は恐怖でいや、いや!と泣き始めました。そうとうの恐怖なのでしょう。そんな反応を見るのも初めてです。これまでの孤独が、どんなに辛かったことでしょう。
僕と天馬はクラッシェに入り、妻はクラスへ。天馬はぎゃあぎゃあ狂ったように泣いています。大丈夫、大丈夫、となだめて椅子に座ると、僕の胸にひっしとしがみついて離れません。
先生は、エティオピア人の年配の女性と、若いベンガル人女性の2人です。子供は天馬のほかに、スーダン人で1歳8ヶ月の男の子と、ロシア人で3歳の女の子の2人がいました。
他の子達は先生達と遊んでいるのに、天馬だけずっとみんなに背を向け、僕にしがみついたままです。来てから30分ほど経ったでしょうか、僕が先生2人と打ち解け、雰囲気も和らいだところで、ゆっくり天馬を他の子達のところへ連れて行きました。もう泣いていません。
天馬は床の上で、ぴったりと僕にひっつきながらも木のパズルで遊び始めました。一つ出来ると先生方は拍手してくれます。天馬も少しずつ自信が付いてきたようです。
後半は自分から他の子に近づいて遊びだし、最後は大はしゃぎでした。先生は、家庭で、クラッシェが楽しかったね、と話しかけてください、出来れば3日間はお父さんも通ってくださいとおっしゃいました。
残念ながら日曜からウガンダなのでそれは出来ませんと言うと、それならば天馬と先生方、他の子達との信頼関係を作れるように、妻は最初の一時間を天馬と一緒に過ごすようにしてください、とアドバイスされました。妻としてもクラスに出られなくても、その間クラッシェの先生達と英語で話す機会は持てるはず。見方を変えれば、英語の練習に変わりはありません。
出国前に、協力隊のときお世話になった元JICAネパール事務所長のHさんが、父親としての責任はしっかり果たせ、とおっしゃっていたことを思い出しました。明後日は妻子のワクチン接種の相談をしに、大学のヘルス・サービスに行きます。なかなか仕事だけはしていられませんが、妻も子供も一人の人間であり、人間らしく生きる権利を持っています。最初は辛いがじきに慣れるさ、とほったらかしにすれば、彼らの未来は大きく変わってしまうように思えるのです。
夜寝床で、天馬は
「てんちゃんがんばったねえー!おとうちゃんもがんばったねえー!」
と大きい声で言うのでした。
今日は、子供のSOSにも背を向けずに接すれば、解決方法は見出せるものなのではないかという、希望の持てた一日でした。