まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

ちさこの誕生祝い

2005-05-31 23:18:33 | 家族
5月31日(火)。

今日は妻の誕生日でした。

大学からの帰りがけに、エディンバラに来て初めての花屋に寄り、しばらく悩んだ末、デルフィニウムにしました。
この花は僕自身が好きで、昨年の誕生日にも川越でプレゼントした思い出の花です。

帰ってプレゼントすると、去年のことを覚えてくれていました。良かった良かった。
夕食は、近くのおいしいネパール料理屋、ナマステへ。
息子の天馬は、まだ椅子に座っているのが我慢できない2歳ですが、
「今日はお母さんの誕生日だから、ちゃんとしてようね。」
と言うと、驚いたことに、長時間ちゃんと座っていました。
えらかったねー。

シェフも覚えていてくれたようで、アイスクリームをプレゼントしてもらい、幸せになって帰ったのでした。

おりゃー!!

2005-05-30 22:07:26 | 健康は大切よ。
5月30日(月)。

ようやく色つきの帯がもらえました!

いんやー、心技体の中身はどうあれ、結果が出るというのは嬉しいものです。
今日は師範に回し下痢じゃない、回し蹴りも良くなったと褒められ、嬉しい一日でした。
単純な性格やねー。

写真は横蹴り。おかあちゃん、早く撮ってくれー、とプルプルしております。


えらい忙しいんすわ。

2005-05-30 02:36:09 | お知らせ
5月29日(日)。

ずいぶん更新してなくてすいません。
公私共にえらい忙しくて。

先週末のハイランド旅行は天気にも恵まれ楽しかったし、先週は午前中は講義の聴講、午後は研究と木曜日の自分の講義の用意に追われてました。

講義は大成功、金曜にはTaekwan-doの昇級試験にも合格しました。
今明日の講義の予習、リーシュマニア(医学、獣医学関係の方、内臓リーシュマニアとかシャーガス病とか懐かしいでしょう?)について調べてました。
1時間後に、講義をした生徒達からパーティーに呼ばれているので、友人のネパールレストランでお土産を買って生徒達を訪れる予定です。

帰ってから今までのブログを更新できるといいなあ。ああ、また怒涛の一週間が始まる・・・。

ニッポンの義理人情

2005-05-27 18:35:11 | 健康は大切よ。
5月27日(金)。

今日は金曜なので、定例の指導教官とのミーティングの予定でしたが、教授が忙しいようでキャンセルになりました。
しかし教授は僕たちの部屋を訪れ、去り際に横目で僕の目を見つめたまま、
「そしたら一人でタイムスケジュール、研究計画を立てて見る?」
と言い残して歩いて行ってしまいました。

えー!?これってどういうこと?もう私の派遣元の組織がらみで痛い目を見るのはごめんていうこと!?
確かに24日(火)に研究に必要な車両を貸してくれないか頼んだ際、スッパリ切られたことを教授に伝えたところでした。残念ながら全くdisappointingです。
侍の国日本。イギリス以上に義理、人情を感じることが出来ないのは、こんな状況の私だけでしょうか?

それとも教授は実力を試しているのかな?
ピンチはチャンス、チャンスはピンチ、ピンチはピンチ!?

夜は気持ちを入れ替えて、昇級試験に臨みました。
名前を呼ばれると、大声で「Yes,Sir!」と返し、師範の前に走っていくのですが、走っている僕を会場の皆に、「Kohei Makita, from Japan!」
と笑って紹介する師範。うーん、冗談、義理人情。いやいや、我らが日本も、人々は義理人情を失っていないよねえ?
ちなみに試験には無事合格。来週には師範から黄色帯が渡されます。

初めての講義

2005-05-26 22:07:24 | 学業
5月26日(木)。

とうとうやって来ました。
天下のエディンバラ大学獣医学科の最終学年に講義する日が。

全く不思議なもので、あー、もう間に合わない!と思っても、なんとかなってしまうもの。
夜中の2時に最後のスライドを作り終わり、練習をする間は全くなかったけど、無事本番を迎えることが出来ました。簡単なアニメーションも初めて使いました。

9時から10時まで、PhD4年生、スペイン人のオルガが世界の家畜衛生システムの仕組み、貧困削減に必要な獣医畜産学などの全体的な説明をしました。
次の一時間を僕が担当したのですが、オルガの全体的な内容とは逆に、僕のはフィールドと、最近研究してきた都市部、都市周辺部における、地域的な話が中心でした。

まず日本における畜産、家畜衛生状況の簡単な紹介で始め、ネパールでの青年協力隊活動の取り組み、現地で発生した口蹄疫の2回に渡るワクチン接種について話しました。

貧しさとは何か、どんなものか。数字の説明ではない、2年間の生活で感じた実際の話に、最先端の科学に常に親しんでいる学生達は、意外と引き込まれたようでした。
特に口蹄疫の話では、実際発生に遭遇したとき目の前で起こった状況を一つずつ伝え、限られた状況の中で、あなたはどのような行動を選択していくか、というシュミレーション形式にしました。
異文化、貧困、制限された状況、という発展途上国のフィールドを、身近に感じてもらえたと思います。

続く都市部、都市周辺部での獣医学の話では、国中から動物や牛乳とともに流れ込んでくる病原体と、所得層におけるリスクの違いなどについて説明しましたが、意外とこれもよく質問して飽きずに聞いてくれました。

しかし、自分でも驚いたのが、知らない間に身に付いた語学力です。スライドを見ると、ここ1、2週間伝えようと考えていたことが自然と沸いてきたので、ただ思ったことを話し、それについてどう思うか学生と対話しているうちに、あっという間に1時間経っていました。
ネパール語も、頭の中のイメージから日本語への変換を経ずに直接口から出るようになると、どんどん上手くなりましたが、ようやく英語もその領域に入ってくれました。もうネパール語を追い抜いて、第2言語になったようです。

最後に話した3年生のアンドリュー(以前古い大学の校舎によじ登り、てっぺんの像にTシャツを着せた人)も、すごく感動して聞いてくれました。
学生達も、教室を出てから、特にネパールの話に感動してくれたようで、話しかけてきてくれました。

これは本当に自信がついたなあ。帰ってからも、思い出し笑いを何度もしてしまうのでした。

七転び八起き

2005-05-20 03:47:12 | 学業
5月19日(木)。

今週はすっごく調子がいいです。
午前中は毎日、第一線の研究者の講義を聞き、午後は自分の講義の準備やその他もろもろに追われて忙しくしています。昨日は口蹄疫、今日は東海岸熱というどちらも被害の大きい病気に対する取り組みについてでした。

気が付いてみたら、こと英語に関しては、生活も、講義も、質問も、もうほぼ全く不自由さを感じずに過ごしています。講義は、今まで何をしているか分からなかった他分野の研究者についても知ることが出来たし、自分がこれまで孤独に勉強していたことが他の研究とも結びついているということを理解できたり、本当にエキサイティングですわ。

今日の午後は、疫学グループのミーティングがありました。一昨日ウガンダのレポートを提出していて、その中に今後の研究計画を書いていたのだけれど、それを教授にミーティングで説明しました。話し始めると、他の学生もエキサイティングに感じたらしく、質問やアドバイスをどんどんしてくれます。内容は、またおいおい書きます。面白いんだよー。

ケニアはお膳立てが揃っていたけど、大先生のレール引きが気になっていました。
今回は今のところ使える車両も住居もない、マラリアの危険は高い、などなどネガティブな面も多いけど、自分の考えたとおりに進みそう。人生は七転び八起き。
来週、さらに話を具体的に進めることになりました。


最高の講義

2005-05-18 04:41:11 | 学業
5月17日(火)。

昨日から、獣医学部生最終学年の選択科目として、我らが熱帯獣医学センターの熱帯獣医学講座が始まりました。自分も5月26日に講義しなければならないのだけど、指導教官にお願いして自分の講義以外は聴講させてもらっています。

今日は、タンザニアを中心に10年以上に渡って研究を続けておられるDr. Sarah Creavelandの講義でした。内容は幅広く、中心は家畜、人、野生動物で互いに影響を及ぼし合っている人畜共通伝染病について。
午前中に使われたスライドは50枚くらい、ふんだんにビデオ映像も駆使し、全く飽きさせない内容でした。エディンバラ大学の先生というのは本当にスゴイねえ!

特に、僕の興味のある分野ともかなり重なっていたので面白かったです。
学生は選択なので7人でしたが、皆途中でも積極的に質問し、反対意見も飛び出すなど、自分が学生のときの日本の教育とは比べ物にならないほど質が高いように思えました。
さすがエディンバラ大の最終学年。以前夜の講義で受けたダメな印象とは程遠い。

こんなの相手に講義するの!?
とも思ったけど、まあ面白いじゃない?今まで調べてきた、経験してきた情報を共有しよう、みたいな感じで楽しんで話そうと思います。僕の持ち時間は、1時間半以内とのこと。

ようやく色つきベルト?

2005-05-17 06:01:51 | 健康は大切よ。
5月16日(月)。

前向きに生きるには、体を動かすに限る!
ここしばらく、月曜日はTaekwan-doで、他の日も出来るだけ大学のジムに通ってます。

テッコンドーを初めて5ヶ月。
相変わらず生粋のスコットランド訛りは、何を言ってるか分からないけど、みんなとも打ち解けて楽しくなりました。やっぱりクラブに入ったのは正解でした。子供から年配の人まで年齢層が広いので、大学のクラブより、スコットランドにいるという実感がします。
乱取りでも体が切れてきて、ええ感じですわ。

今は9級で、白帯に黄色いテープを巻いている状態で、すごくかっこ悪いのですが、来週金曜日が昇級試験の日。ようやく色つきの帯がもらえる日が近づいて来ました。
前回は、大勢の小学生低学年に囲まれての試験で恥ずかしかったです。こんな状態から、早く脱出したいよー。

キレる文化

2005-05-15 22:40:08 | ほっと一息。
5月15日(日)。

今日は何かと面白い日でした。
朝8時から9時まで、エリベルトとヘラルドと一緒にテニス。

午前中ベルトを買いに駅前に行って、駅近くの芝生で大勢の人がアザラシのように寝そべって日向ぼっこしてるので、僕たちも参加しました。そよ風も吹いて気持ちよかった。
天馬は最近自立心が出てきたのですが、一人で人々の間を縫って歩いていって、気持ちのいいところに座っておやつを食べていました。今まではバイバイと手を振ればあわてて追いかけてきたのに、今日は平然と、バイバイしてました。気持ちよかったんだね。

夜は日本人6人と、日本語を話すイギリス人数名で、手打ちうどんパーティーをしました。
今回は、圧倒的に芸術家系が多かったです。新しい出会いがたくさんで、いい刺激になりました。
そこで早稲田大学に留学していた音楽大好きなクリスが、日本のキレる文化について学んだと話してくれました。

日本はバブルがはじけてから不況とともに落ち着いてきたけど、それまでは我慢して頑張る文化が美しいとされていたので、ぎりぎりまで精神的に追い詰めてしまってキレるケースが多かったという内容。

ついつい本気で頑張って自分を追い詰めてしまう、それ、大いに当てはまるなあ、と反省しました。そこのあなた、何人か今笑ったでしょ?
しかしその場にいた日本人達は、皆さんちょっと風変わりで、久々に面白い人たちに囲まれたな、という感じでした。

先週結構キてたからね。ホントいい息抜きになりました。

ホルヘ?

2005-05-14 21:51:28 | ほっと一息。
5月14日(土)。

今日は、チリ人とメキシコ人家族の2組を家に招待して、日本食パーティーをしました。
チリ人家族は、チリで野生動物のジステンパーウイルスを追う疫学博士課程のヘラルドと、奥さんのジェシカ、1歳の娘マイラの3人。
メキシコ人家族は、隣に住んでいる情報学博士課程のエリベルト、奥さんのパトリシア、3歳の息子エイブラハムの3人です。

ヘラルドと僕は大学で知り合い、奥様方3人は、大学のウーマンズクラブという英語教室つきサークルで知り合いました。当初の狙いは、奥様方の英語の練習の場を作ることでした。
母国語が違うので、英語で話すしかありません。それにイギリス人と話すと、相手のスピードが速すぎて分からないけれど、英語が第2言語の人同士話せば緊張しなくてよいからです。

いろんな人たちと付き合っているけれど、子持ち家族同士だと、子供の面倒を見ながらという感覚が同じなので気楽です。

一番おかしかったこと。
僕の名はこうへいといいますが、初対面のエリベルトに「コーヘイ」と自己紹介したら、「何で日本人なのにそんな名前なの?」ときかれました。
??
よく聞いてみたら、メキシコで一般的な名前、「ホルヘ」と勘違いしていました。みんなで大笑い。

大人たち同士も、子供達同士も仲良くなって、来週みんなでハイランドへ行くことになりました。