まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

アメリカのカウ・ボーイ

2007-06-25 09:09:16 | 異文化
6月25日(月)。

ハモンさん一家の農場は、飼料の生産から家畜生産まで、全て自分達でまかなっています。機械も大きいのがあったし、無駄のない設備で、さすがでした。

牛の群れを再編成するのに、トムさんとお父さんの仕事を、うちの兄弟もほんの少し手伝わせてもらいました。
牛の扱いは、もしかしたら迷惑掛けたかも知れないけれど、共通言語のようなものだよなあ、と思いました。アメリカのカウ・ボーイと仕事できたのは、とてもいい思い出になりました。

仕事の後は、トムさんの家に招待され、ハモン牧場産のお肉をご馳走になりました。とてもとても美味しかったです。
食事の後は、娘さんと息子さんと一緒に地下でビリヤード。トムさんは卓球をやりたかったと思うのですが、時間も遅くなったのでお暇しました。

皆さん、どうも有難う。アメリカの大地が養った居心地の良さ、優しさをたくさん感じました。

兄は、今度は何か持って卓球をしに行ってください。

アメリカの大地

2007-06-25 08:58:00 | 異文化
6月25日(月)。

指導教授にお休みを頂いて、アメリカ、ネブラスカ州オマハに住んでいる兄を訪ねました。

この日は、兄の知り合いのトム・ハモンさん一家の牧場へ。
行けども行けども広がるトウモロコシ畑。まさにアメリカの大地。

動物が好きなこともありましたが、僕はもともとこういうところに来たくて獣医を目指したのでした。もう18年、19年も昔の話。

トムさんは、お忙しい中、作業を中断して僕達を農場の隅々まで案内してくれたのでした。とても優しい人柄で、話しているうちに、牧場で働いていた時の気持ちが蘇りました。あの時は、きつかったけれど、楽しいこともたくさんあったなあ。何より、健康的でした。

カリブ海のタコ

2007-06-23 08:34:09 | グルメ
6月23日(土)。

ええ、ええ、めっちゃ美味しかったですよ。

タコのぶつ切りに、オリーブオイルと、塩、そしてレモンというシンプルな味。
揚げトルティーヤがまた妙にマッチして、幸せでした。

海辺のレストランで、ビーチバレーを見ながら。

地下水脈で出来たプール

2007-06-21 08:13:59 | 異文化
6月21日(木)。

Chichen-Itza(ガイドはチキン・ピザと言うジョークを飛ばしていた)の後は、地下水脈で出来たプールへ。

地面に大きな穴が開いていて、そこから70メートルほどの深さに天然のプールがあるのです。そのさらに深い深いところに地下水脈が流れているので、このプールは常に淀むことなく澄んでいるのだそうです。

プールにはジャンプ台があり、僕も飛び込んで泳ぎました。
中には20センチくらいの黒い魚がたくさん泳いでいて、何度もぶつかりました。

メリダは恐ろしく暑いので、とても気持ち良かったです。偉い先生も皆子供のようにはしゃいでいるのが、また良かった。

Chichen-Itza

2007-06-21 08:05:03 | 異文化
6月21日(木)。

学会の中休みで、皆でピラミッドを見に行きました。
名前は、チチェン・イッツァ(Chichen-Itza)。
世界の7不思議に入るかどうかを競っているらしいです。

説明を聞くと、なるほど不思議なのです。
年に2日、太陽の軌跡が計算されたところに来ると、夜明けに蛇の飾りを付けた階段状の2辺を太陽の光が這い上がり、一番上の段に立った王が後ろの穴から差し込む光で照らし出される。この時に、神の信託を民に告げたそうです。

横には、謎の競技場があり、5kgほどの大きな球を、3メートル上の穴にくぐらせる競技が行われていたようで、理解に苦しむのが、勝ったチームの主将が首を切り落とされ、その血で国の土壌が豊かになるよう祈ったというところです。

その他、水不足になると、人を井戸に落として降雨を祈ったそうで、古代マヤの文明には、非常に恐ろしい側面があったようです。

2位を受賞する

2007-06-20 13:50:54 | 学業
6月20日(水)。

月曜と火曜に発表したフランス人グループに、コーヒーブレイクで質問をしたのと、夜食事をしにいったのとで、知人が増え、向こうも気軽に話してくるようになった。イタリアの疫学者、アメリカのUSAID(アメリカ政府の援助団体)職員、スペイン、メキシコ、マダガスカル、トリニダド ドバゴの獣医大学教員、ナイジェリアの博士課程の学生、タイとブラジルの大学教授など、話した人の層もかなり幅が広くなった。

午後は学生の最優秀賞の2人の講演があった。スペイン人女性と、ナイジェリア人男性。さすがに素晴らしかった。

この日はポスターセッションが3時半から始まり、僕は発表がないので気楽に回れた。
この学会では、ダニに対する殺虫剤や寄生虫に対する駆虫薬への耐性が増えている(薬が効かなくなってきている)ことから、伝統的な薬草を見直し、科学的に検証する発表も多かった。一番面白いと思った発表は、タイムやカルダモンなどにも殺虫効果があり、それを検証中という、ニューカッスル大学教員で今回の学会のプレジデントによるものだった。そこでいろいろ質問し、彼とも話をした。

ポスターセッションの後、夜8時からディナーパーティー。
会の始めに、この学会を立ち上げ、軌道に乗せ、長年活躍してきた方々への授賞式があり、次にポスターセッションの授賞式があった。

そこでなんと驚いたことが!
最優秀賞はタイの大学教授で、次に僕の名前が呼ばれた。
133のポスター発表のうち、2位。学生にもかかわらず受賞するなんて。予想も期待もしていなかったので、前に出るのに一瞬足が震えた。賞状と、裏にスペイン語とマヤ語で「豊穣の神」と書かれた盾をもらった。
食事が終わり、飲みモードになると、生バンドが演奏する中プレジデントがやってきて、話をすることが出来た。
僕は疲れたし、離れたところに宿泊していて夜タクシーがなくなると危険なので、11時に帰った。皆は学会パーティーの会場があるホテルに宿泊しているので、安心して1時まで踊ったらしい。

受賞というのは確かに嬉しいけど、僕のような仕事の場合、浮ついた気持ちはすぐ捨てた方がいいと思う。研究対象であるウガンダの人々が今回発表した病気の脅威から解放されたら、大いに喜びたいと思う。それまでには、まだまだたくさんやることがある。

フランス人社会に突入

2007-06-19 04:27:11 | 異文化
6月19日(火)。

夜、学会出席者全員でダウンタウンにタンゴを見に行き、その後ワインパーティーが開かれた。メキシコの歌はとても良かった。
ここでは食事が出なかったので、終了後食事をしに行くフランス人の団体を見つけたので、いきなりだったが、ご一緒させてもらった。

酔っぱらっていたし、フランス語を学べるいい機会なので、迷わず合流した。

しかーし、自己紹介くらいは出来たが、後はほぼ何を言っているのか分からない。バッドジョークを言っているので、さらに分からない。でも、フランス人の飲み会というのを味わえただけで良かったと思う。実際、後々これが役に立ったのだ。ただ、ステーキを食べて350ペソ(35ドル)も払ったのは、貧乏人には痛かった。ちなみに前日はビール込みで70ペソ(7ドル)。

ポスター発表

2007-06-18 04:12:59 | 学業
6月18日(月)。

僕の所属しているのはエディンバラの熱帯獣医学センターだけれど、ここでも全ての熱帯獣医学がカバーされている訳ではない。
アムステルダムでは医学分野を学んだが、今回の目的は、広く獣医学分野を学ぶことにある。
ダニとダニが伝染を起こす疾病の免疫学と、遺伝子研究の発表が多かったので、かなりためになった。やっぱり、こういう学会には参加しないといけない。

朝9時に始まり、いくつか質問しながら5時までみっちり発表を聴いた後、ようやくポスター発表になった。
ポスターの中では、社会学、医学も取り入れた僕の発表は異端に思えるほどで、ちょっと場違いだったかな、と思ったが、意外と質問されたことに答えると、驚いたり、反応は良かった。本学会の前回のプレジデントであるアメリカ人の先生は、ブルセラ病(人に長期間の周期的熱を起こすため、仕事が出来なくなってしまう)の大発生に驚き、獣医師であり、ウガンダの政界の大物である、ある知人にすぐメールを打ってくれた。

終わったのは夜8時半。長時間の集中でふらふらになった。ダウンタウンでの地元の安料理屋で、豚肉とトルティーヤを食べたが、安くて美味かった。

メリダの日差し

2007-06-17 03:52:10 | 異文化
6月17日(日)。

朝起きて、すぐフロントに行き、部屋を替えてもらう。二階から三階に移ると、明るくて全くいい部屋だ。
三階にはプールがあり、大きな教会がプールの向こうに見えた。
料金は一泊50ドル。他のほとんどの学会参加者は、一泊150ドルほどのいいホテルに泊まっている。僕は、まだ旅費を出してもらえるか分からないので、これ以上のところには泊まれない。しかし、ホテルの従業員は英語を話せないのでスペイン語の練習には丁度良く、ダウンタウンの人々の生活を垣間見るには丁度良かった。

外を歩いてみると、かなり強烈な日差しだった。街が白っぽいからか、かなり厳しい日差しだ。メリダの人々は概して背が低く、顔はマヤの人々の顔だ。教会を覗いてみると、大きなキリスト像と美しい絵が飾られていて、多くの人が礼拝に来ていた。向かいの公園では、沢山の人が木陰のベンチに座って休んでいる。

午後4時半から、ユカタン大学の中庭でウェルカムカクテル。入り口にいるメキシコ人の先生にまずスペイン語で自己紹介すると、また、「なんでホルヘだ?」と驚かれた。僕の名前コウヘイは、ホルヘ(Gorge)によく間違えられる。ともかく、これで数人のメキシコ人研究者達と仲良くなれた。中には国際NGOで働くネパール人がいたので、彼とも親しくなる。

大学生によるユカタンの踊りも素晴らしく、よい出だしとなった。
ホテルに戻ると、ポスターが空港に届いているとのこと。タクシーで取りに行き、無事発表できることになった。