まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

旅を終えて

2010-03-16 01:40:31 | 仕事
3月15日(月)。

3月12日に、日本に帰って来ました。
1月20日より、サハラ以南アフリカ8カ国への出張に出ておりましたが、無事帰国しました。最後の国、タンザニアでは、疲労のあまりキリマンジャロからダルエスサラームへの国内便の出発時刻を確認せず、生まれて初めて飛行機を勘違いという理由で乗り過ごしました。たまたま逃したのが朝の便で、もう一つ夜の便があったので、なんとかその日のうちに目的地に着くことが出来ました。

今回の旅で痛感したのは、修士や博士課程の学生への遠距離指導はとても難しいということ。学生の中には、研究計画書に書いたとおりに調査を進めなかったため、公的資金を投入しているのに信頼度の低い研究になってしまった人もいて、非常に残念な思いもしました。逆に、学問特有のわくわくするようなやり取りが出来た学生も多々いました。

各国を訪れたのは大抵2度目でしたが、大いに理解を深めることが出来、自分にとっては忘れられない経験となりました。これから、また人生の新しい節目を迎えることになりましたが、今の仕事は続けていくし、貧困削減への取り組みは、ライフワークにするつもりです。エディンバラ大学を卒業して一年。今回の旅では、大学での仲間たち合計7人と再会しました。卒業後に増えた友人、知人とのネットワークは、さらに強く、生きたものになって行くことでしょう。ネパールでの、また埼玉での現場での想いを忘れずに、これからも疫学を通して、日本と発展途上国の国々に貢献していきたいと思います。

写真は、飛行機を乗り過ごした直後に時間つぶしで訪れたマサーイの家にて。背景はキリマンジャロ山の裾野。

その後の消息

2010-03-06 20:52:59 | 仕事
3月6日(土)。

アビジャンには、2月22日(月)に無事着きました。マリと違って海沿いなので、ガーナの首都アクラと同じようにむわっとする蒸し暑さ。空港から出て、スイス熱帯研究所へ。こちらの所長はトーゴ人で、かなりの切れ者です。学生の指導に追われ、というか本当に追っかけられた状態で最後まで教えていました。ナイロビにいた間に続けた毎週一回のフランス語講座が効を奏して、ずっとフランス語で教えることが出来ました。昨年は学生も自分もお互い理解出来ない程度のフランス語でしたが、今回は、問題なく仕事することが出来ました。25日(木)の帰りの空港でも、チェックインやレストランで、アジア人なのに上手にフランス語を話せるね、と褒めてもらえたので、さらに自信が付きました。またなんとか機会を作って続けたいと思います。ナイロビ着は26日(金)。

3月1日(月)はナイロビ大学で会議と学生指導。膨大で複雑なデータをどうやって管理すれば分からない、とパニくっている女学生に、急いでデータベースを作ってあげました。感謝されるのは嬉しいものですが、あまりに感情のこもった長い感謝で恥ずかしくなり、お腹も空いていたので、そそくさと帰りました。

3月3日から5日まではエチオピアへ。デブレゼイトという場所に始めていきました。ここには、アジスアババ大学の獣医学部があります。学部長は40代でとても若く、つくばに6ヶ月ほど研修に来ていたことがあるそうです。ここでも熱心な学生を相手に指導、分析を頑張りました。短時間でリスク分析が完成したので、達成感がありました。

そして8日早朝にタンザニアのモシへ。どんな旅になるでしょうか。楽しみだけどちょっと休みたい今日この頃です。