まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

提出しました!

2008-08-26 19:48:25 | 学業
8月26日(火)。

今朝10時、とうとう博士論文を提出しました。
全部で461ページになった論文は一冊にまとまらず、全二巻として提出しました。
昨日は、製本に入ってから指導教官から直しが入り、製本された論文の背表紙を切ってもらい、差し替えするというハプニングがあったため提出にいたりませんでした。

大学オフィスに持って行く間、一歩一歩緊張しながら歩きました。あそこの単語は違うのを使えば良かったとか、あそこの表現はもう少し美しく表現できたかも、などと、いろいろ考えました。もう本になっているんだから、どうしようもないのに考えるんですね。

階段を上がってオフィスに入り、事務員に手渡すと、「自分が書いたオリジナルに間違いない」という署名を確認しただけで、そのまま終わりでした。

日本だったら、「お疲れ様でした」の一言ぐらいかけてくれるんじゃないかと思いますが、はい、担当部署に渡しときます、としか言いませんでした。

帰りにバスに乗ったら、急にあー終わったんだーと安堵感が押し寄せてきました。しかし、実は木曜日に、順番でグループミーティングで研究内容のプレゼンをしなければなりません。その準備があるので、全くは開放されないのです。

でも、夕方、とうとう妻子が日本から帰ってきます。
あーーー、完璧です。夕方が楽しみだなあ。

只今、印刷中

2008-08-23 00:25:49 | Weblog
8月22日(金)。

とうとう、印刷です。
今、2冊目の印刷が終わりました。本当に、イエローページの電話帳サイズです。
1冊の印刷に、40分もかかるんですよ。ちゃんとほとんどは字で埋まっているので、本当にたくさん英語を書きました。

全部で4冊作らなくてはなりません。2冊は試験官の試験用で、大学事務所に提出します。そして1冊は指導教官、最後の1冊は自分用です。

印刷が済んだら、月曜日に図書館で製本、その足で大学事務所に行き、提出という運びになります。そしてついに、火曜日には妻子を日本から迎えます。完璧です。あとは、学術誌への投稿をしながら仕事探し・・・。一番厄介なことが最後に残ってます。

でもとりあえず、大変なことは忘れて、印刷が終わったら早速、ウイスキー・ソサイエティでオランダ人の友人と彼のお父さんが待っているので、お祝いで一杯やってきます!

印刷前夜

2008-08-22 01:42:56 | 学業
8月21日(木)。

ここ数日、かなりてこずりましたが、ようやく博士論文をコンピュータで一つのファイルにすることが出来ました。目次もバッチリ入り、最後はワードの文章からPDFを作りました。

指導教官からのゴーサインがあれば、とうとう印刷、製本となります。明日出来るかな?

かなり削ったのだけれど、全部で467ページです。電話帳かそれ以上の厚さ。分厚すぎることでダメ出しをくらったら困りますが、どうなることやら。どうにか早く提出出来ますように。

犬たちとさよなら

2008-08-19 03:43:48 | ほっと一息。
8月18日(月)。

8月6日から12日間、エディンバラから50kmも離れた村にある教授宅で住み込みで4匹の犬の番をしていましたが、それも今日で最後。明日の早朝空港に教授一家を迎えに行き、ようやく!この生活から開放されます。

ああああ!今も、ミミがいすに上って来て、背中をカリカリひっかいています!せっかくなので、記録として犬たちのことも書いておこう。

ミミ:小型犬で白黒のメス。超甘えん坊で、仕事しているといつも膝の上に乗ってきて、寝ていました。膝の上にいない時は、いつもつぶらな瞳でうるうると見つめています。

ドニー:同種のオス。ファンキーで、何を考えているのか分からない行動をします。マックスとの遊びでボールを取ると、有頂天になって走り回ります。

マックス:ジャックラッセルテリアのオス。強暴だと聞いていたわりにかなり人懐っこく、うるうるの瞳で見つめます。ボールや石を投げてもらって、走って取って来るのが大好き。マックスが先に飽きるということは、絶対にありません。留守中、いつも台所にマーキングするので、毎日毎日注意していたところ、最終日の今日になって、6時間も留守にしたのに、マーキングしていませんでした!通じたのかな??分かったのかな??本人も、褒めるとすごく嬉しそうにしていました。

そして最後に、みっちー:ジャーマンシェパードのメス。一番賢くて、一見クールなんだけれど、子供っぽいところもあります。みっちーがいるお陰で、全体がまとまっている感じです。最初は遠慮していたけど、3日前から、ペナルティーキック遊びをするようになりました。何かをしていてふと気が付くと、嬉しそうに庭でサッカーボールを数メートル手前に置き、待っています。蹴ってやると、ボールを取った後しばらく離さないのですが、背中を向けると、また近くにボールを置きに来て、後ろに下がって待っているのです。反射神経がかなりいいので、試しに正面に蹴ってみたら、見事ダイレクトに大口でキャッチしました。

全く、食事を作っていても、食べていても、仕事をしていてもテレビを見ていても、トイレに行っても、いっつも4匹で付いてくるので、寂しいと感じることはありませんでした。それ以上にToo muchという感じだったのですが、これで開放です。

犬から開放されて、妻子が帰って来るまであと1週間。ほっとするか、それとも寂しくなるか。どうでしょうねぇ。久し振りに動物と暮らせたのは良かったです。やっぱり、動物のいる暮らしは、いいもんですね。


謝辞

2008-08-15 08:20:13 | 学業
8月14日(木)。

第8章が書きあがったら、すぐ終わり、と考えていましたが、ちょっと甘かった。
最後は意外とたくさん作業が残っているのです。

実は博士論文とは別に、すでに新しい分析に入っているので、そちらの打ち合わせで時間が取られてたりもしましたが、博士論文の製本前は、細かい作業が多い。

List of Abbreviationというのがあって、YMCAとか、UCLAとか略語がありますね。今日は、論文中に出てきた全ての略語とそれらのFull formのリストを作らなければならないので、論文全部をチェックして、一つ一つ拾っていきました。全部で87個ありました。それが終わった後で、謝辞を書きました。

謝辞を書くというのが、これほど楽しいとは考えても見ませんでした。
まずは大学でお世話になった先生方、先輩方、事務員や図書館の司書。留学に際し、一歳の幼子を抱え、安定していた公務員の職を捨てなければならず迷っていたときに、後押しとなる言葉をメールでくれたある事務員。

そしてウガンダに移り、ウガンダのマケレレ大学の指導教官、実験室の先生方、その他研究者、郡の獣医官たち、保健省の官僚、病院の微生物学部、医療記録部、結核病棟。調査した村々の村長と酪農家の方々、JICAウガンダ事務所。大学の同期と後輩たち、両親兄弟、妻と子。そして最後に、資金提供をしてくださった、JICA、イギリス政府、財団。

書いていると、論文には書かれることのない、大切な想い出が蘇ってきます。青年海外協力隊時代も思ったことがありましたが、肩書きのない人達ほど、親身に世話をしてくれたことに気が付きます。僕の指導教官にはもちろんとても感謝しているけど、ウガンダではずっとドライバーが本当によく働いてくれました。彼のお陰で僕はルガンダ語をある程度話せるようになり、楽しく仕事が出来ました。村長さんたちも、農家の方々も、忙しい中汗を流してほんとに一生懸命頑張ってくれました。

これからも、この謝辞のページを開くたびに、想い出が蘇ってくることでしょう。すっかり貧乏になりましたが、これらの想い出は、大切な僕の財産です。4年間、大切に生きることが出来て、感謝です。さて、明日は、とうとう印刷用のファイルが完成するかな?

書き上がりました

2008-08-11 09:55:33 | 学業
8月10日(日)。

イギリス時間、本日23時55分頃、とうとう全8章、博士論文が書き上がりました。
Cat StevensのPeace Trainという曲をyoutubeで聴きながら、最後にこの博士論文で最も伝えたかったメッセージを1パラグラフで書き入れました。ウガンダの首都、カンパラに住む人達へ想いを込めて。

最後は、意外とあっけなかったです。実際、まだ謝意の文を書いたり、これから全ての章を一まとめにして、ページを入れたり、何やかんや作業はありますが、もうとりあえず頭の中のスペースが空くので、5ヶ月ぶりに、日常生活に戻れます。

書き終わってすぐに妻に電話しましたが、喜びの言葉の後すぐに、現実問題で山積みになっていることの話が始まりました。

4年間も頑張って、せっかく書き上がったところなのに、数時間幸せな時間をくれてもいいじゃないか、と思いましたが、向こうにとっては、長い長い期間、現実的な話をする十分な時間がなかったので、ずっとやきもきしていたのだそうです。しかも、数日中に解決しなければならない問題が山積み。

僕はこれまで、博士課程を学んだ身内や先輩たちが、論文の執筆が遅れていると聞くと、努力が足りないんだ、だとか、怠けているからだとか考えたことがあります。しかし、実際やってみると、一ページを書くことが時に如何に困難なことなのかが、良く分かります。みんな頑張ったんだ、大変だったんだということが、良く分かりました。皆さんも、身内に論文の執筆が遅れている人達がいても、怠けているなんて考えないであげてください。もし怠けていたとしても、その人にとっては、それはどうしても怠けなければならない時間なのです(何のこっちゃ)。

さて、明日からは、製本などの作業に取り掛かります。
でもやっぱり、気が楽やね。それではとりあえず、お休みなさい。

肢端舐性皮膚炎

2008-08-10 00:27:16 | 健康は大切よ。
8月9日(土)。

エディンバラから40km以上離れた教授宅で、昨日から一人、犬4頭と鶏3羽と暮らしています。

犬は、1頭が毛が長いジャーマン・シェパードのようなメス犬で、3頭は、体高が30センチくらいでちょっと胴長の小型犬です。3頭のうち2頭は耳がたれていて、なんという犬種か分かりません(おいおい獣医師!)。いずれ写真をアップします。もう一頭も、何という犬種か分かりませんが、写真を載せました。この犬、何ていう種類ですか?

6日と7日は教授のご主人(このヒトも教授)と二人の娘さんがいて、小型犬3頭のうち2頭に、肢端舐性皮膚炎(ストレスなどで前足の指先を舐めすぎて出来てしまう皮膚炎)があることを知りました。

家族が旅行でいなくなることで、またストレスでひどくなったら嫌だなあと思っていた矢先、今日用事があってエディンバラまで行って帰ってきたら、マックスという写真の犬の指の上の毛が抜け、赤くなっていました。あちゃー。

帰ってきてから犬4頭と遊んでやり、ストレス発散させましたが、見ていると、一番のストレスは、人間がいなくなることのようです。マックスは、今は落ち着いて、僕の足元で寝ています。

しかし、用事がある時は、留守にしないとどうしようもないので、困ったものです。犬は4頭とも性格が違い、趣味も違います。4頭もいると、比べることが出来るので、面白いですね。日々、色んなことが起きます。また出来れば毎日出来事を紹介していきたいと思います。ここにいると、全くネタには困りません。

教授宅にて

2008-08-07 06:33:25 | イベント
8月6日(水)。

現在、夜10時半。
指導教官の教授宅にて、教授の机からブログを更新しています。

金曜の早朝から家族全員でアフリカに遊びに行くので、しばらくの間、僕が留守番を仰せつかりました。ちょっとしたバイトでもあります。

まだ水曜日なのだけれど、ここはエディンバラからかなり遠く離れたところなので、地理を把握したり、家のことを覚えたりすることが出来るようにと、今日から泊まりに来ているのです。

幸い、ネットは使い放題だし、仕事も続けさせてもらっているので、なんとかやっております。。。。ではまた。

ウノ!

2008-08-05 04:57:19 | 学業
8月4日(月)。

とうとう、博士論文全8章のうち、第7章の手直しが終わりました。
最近、うちの大学の熱帯獣医学センター長が、ヒマしているからか、ずっと校正を手伝ってくれてます。

第1章から5章までは、最終チェックも終わり、提出出来るクオリティーに仕上がっています。第6章は、センター長からの添削が返って来ているので、これを直したら終わり。

第7章はたった今センター長に提出したので、この添削が返って来たら、とうとう最後の総合考察で、、、、、、


博士論文が完成します。

いやいやいやいや、まだ先のことを考えるのは良くない、きっと良くない。まだまだかかるはず、と言い聞かせて心を落ち着けます。
いやいやいやでも、卒業生が言うには、最終章は、6,7ページで自分の一番言いたかったことを書くだけ、だそうです。去年の卒業生なんか、最後の日の午後(半日)だけで書き終えたそうな・・・。

ということは、多分今週中には、やっぱり完成します。
ちょっと、第7章が終わったとたんに、急にドキドキしてきました。でもとにかく、早く終わらせた方がいいので、あんまり考えずに、とりあえず第6章の最終チェックに取り掛かります。

あーーー、くわばらくわばら。