2月6日(日)の早朝、義姉からFAXが届きました。
日本で初めて発症が確認された、vCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病、BSEのプリオンがヒトに感染した病気)の新聞記事でした。
今まで牛肉料理を紹介していましたが、改めてBSE、vCJDのリスクの高さを思い知りました。もう食べる気がおきまへん。
昨日一日かけてBSE、CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)、vCJD情報を一気に集めて読みました。ほとんど必要な情報がネットで集まるので、便利ではありました。
前々から気になっていたのは獣医師として当然ですが、ちゃんと調べてなかったのはダメでした。でも語学力がついた今だからこそ、情報収集も短時間で出来たのだけれど。
日本では初発例でしたが、UKでは亡くなられたvCJD患者数は今までに148名、現在発症されているvCJD患者数は6名で、CJD全体の死亡者数はUKだけで1025名に上ります[5]。
BSEについて見てみると、2004年11月までで18万頭の牛が感染確認されており(発症または検査で陽性)、全酪農家数35,998戸のうち22,365戸62.0%でBSEが確認されています[3]。
グレートブリテン島における発症は180,640頭、ピークの1992年だけで36,682頭でした[3]。
これに対して、日本は初発の確認が2001年で、現在までで14頭のみです[4]。
2001年12月から30ヶ月令以上の牛は食用から外されていますが[1,p2]、若い牛で20ヶ月令で発症した例もあり、日本のように食用に回る牛の検査を行っていないため、BSE感染牛が食卓にのぼる可能性は否定できません。
また、発症は2002年の430頭、2003年161頭、2004年69頭(10月29日現在)と減少しているものの[3]、30ヶ月令以上の健康牛検査でも0.08%(2001年12月から2004年12月まで)が陽性でした[1,p2]。
資料の中で一番恐ろしかったのが、食肉検査官のレポートで、月ごとに定められた食肉処理が適正に行われているか見ているのですが、適正でなかった数が報告されています。そこに、・特定危険部位の除去1、食肉への汚染1、などなどの報告が載っておりました[1,p32,Table13]。だいじょぶかい?
もう4回くらい食べちゃったからしょうがないけど(うわー、素人ー!)、リスクが身に染みました。いっそこの際ヒンドゥー教徒になろうかな?
英国も食用牛の全頭検査をすれば安全だけど、口蹄疫の発生もあったし、財政上無理なのでしょう。日本のBSE検査には莫大な予算が使われていますが、安心して牛肉を食べられる有難さがよく分かります。みなさんは、全頭検査に賛成?
*参考文献;
1.BSE: Measures taken by the UK, Report for the month to the end of December 2004; Defra 2004
2.Defra Homepage, http://www.defra.gov.uk/animalh/bse/index.html
3.October monthly summary statistics, Defra 2004
4.埼玉県中央家畜保健衛生所Homepage, http://www.pref.saitama.lg.jp/A06/BD25/top.html
5.The UK National Creutzfeldt-Jakob Disease Surveillance Unit Homepage, http://www.cjd.ed.ac.uk