町田・多摩センターの司法書士ミヤの開業ブログ~生き生きと生きる~

『司法書士法人まちたま』の代表です。多摩センターと町田の2拠点で活動。備忘録として書きます。

9回特攻に出撃して、9回生還した特攻兵。

2018年08月11日 23時01分34秒 | 雑感
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。







9回特攻に出撃して、9回生きて帰ってきた人がいたことを知ってましたか?


不死身の特攻兵〜軍神はなぜ上官に反抗したか〜」を読みました。


ノンフィクションです。

僕の中の特攻隊のイメージというか、先入観が崩れました。


・特攻隊は神風特攻隊だけではなかったこと
・喜んでお国のために特攻したのではなかったこと
・特攻して死ぬことに疑問を持つ者もたくさんいたこと
・特攻を断固拒否した隊があったこと
・敵を駆逐するかどうかは二の次で、ただただ死んでくることを命じられること
・実は特攻による戦果はほぼなく、海軍の保有しているデータは戦果を盛っている可能性が高いこと
・生還した特攻兵を外部に知られないように軟禁状態にしていた寮が存在したこと


など。





読んでいると、狂った時代だなぁ、と思いつつ、ふと本の世界から現実に戻る時、安堵感さえ感じる程の緊張に包まれていることに気付きます。


敵を倒すことが目的ではなく、死ぬことが目的とされる不条理の中で、不満を持ちながらも抗うことさえできずに、ただただ・・・。

精神主義の時代、この時代に技術は必要なく、勝利を信じたものが勝つということを重視されていました。

敵を倒せないのは気持ちが足りないんだ、敵機を撃ち落せないのは精神が弛んでるんだ、と。
この精神主義が、特攻を生み出す思考回路を作り出していたような気もします。

僕がこの時代に生まれていたらどうしていたか、想像もつきません。

理屈抜きで戦争はダメだと思います。
とにかく戦争はダメ。




この本は、そんな中でも9回特攻に出撃して、9回生還した人についての本です。
上司の命令は有無を言わせず絶対という時代に、死ぬ必要はないと自らの意思を貫いた方のお話です。

ネタバレするのであまり書きませんが、今の時期に読んで損はないものだと思います。

あと、少し話は遡りますが、驚いたのが、日露戦争時代、戦争前の明治36年と戦争が終わって2年目(明治40年)の各新聞社の発行部数に関してです。



戦争に賛同する新聞社の発行部数は約3倍に増え、戦争に批判的な新聞社は廃刊に追い込まれるという現状があったようです。



まぁ戦争は、お金になるということですね。

そして、国民が求めるのは、真実ではなく「話題性」だということ。

そこでは善悪の判断は機能しない。

戦争に反対する新聞社を買い支える大衆はなく、新聞社は日露戦争以降、戦争が商売になることを知ってからは軍部に協力的な姿勢を取るようになった。



筆者は言います。

特攻が続いたのは、硬直した軍部の指導体制や過剰な精神主義、無責任な軍部・政治家達の存在が原因と思われますが、主要な理由の一つは、『戦争継続のため』に有効だったからだと、僕は思っています。戦術としては、アメリカに対して有効ではなくなっていても、日本国民と日本軍人に対しては有効だったから、続けられたということです。




有事でも、平和と言われている現代でも、命令する側(仕組みを作る側)の精神は同じように思います。

弱者のため、という大義名分を謳いながらも、その実は自分の地位や名誉を守るために巧みに搾取していく、その構造はいつの時代も変わらないですね。

ぜひ、このお盆休みにでも読んでみてください。

あっ、事務所は休まず営業してますので、いつでも連絡してください。笑








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