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東京の夜景動画ブログです。

安定と停滞と不安定と活動力と

2007-01-23 22:29:06 | 撮影とテーマ設定2006~07年11月


今日も好い天気だったので、打ち合わせの前に寄り道して、フィルム2本(16カット)消費した。
その後、久しぶりに写真ギャラリーをいくつか周ったが、今回は割りとアタリの展示が多く、ちょっといい気分にさせていただいた。



まず、四谷のギャラリールーニィを訪れ、小原昌輝写真展「TOKYO RIVER」五十嵐英右写真展‘ Plant  ’を鑑賞させていただく。五十嵐氏の作品は非常に若い感性や、制作に対する迷いがストレートに表れていて、よい意味での「不安定さ」を感じることができた。ご本人ともいくつかお話させていただいたのだが、非常に真摯に写真と向き合っておられる様子が、言葉の端々からもひしひしと伝わってきて、楽しい時間をすごさせていただいた。
あんまりにも楽しかったので、少し意地悪を言ってみたりもしたのだけど、これまたとてもまじめに応えてくださり、自分の人間的なレベルが低いことをさらけ出してしまった…
ともあれ、次の展示が楽しみな作家氏である。



次に訪れたロータスルートギャラリーでは、谷口雅彦写真展「華の刻印 -Exposed Decade-」を開催していたが、こちらは打って変わって落ち着いたというかなんというか、少なくとも作家が自身のスタイルを完全に確立しているようで、なんというか老成したようななにかを濃厚に漂わせた展示となっていた。
プロフィールを見ると、谷口氏と五十嵐氏は同年輩とのことで、同じ世代でもコレほどまでに作風が違い、そして作品に対する姿勢も違うのかと思うと、世代などと言うレッテルで他人をひとくくりにしてしまうことの危険性を、改めて思い知らされた。



その後は、付近の自主ギャラリーをチェックしつつ新宿駅へ向かい、いつものようにメーカー系ギャラリーで締める。
ただ、今日はニコンサロン齊藤宙展[愚かさの傍観]が思いのほかよくって、これまた非常によい気分にさせていただいた。ややもすると、単なる懐古趣味に堕してしまいかねない被写体を扱いながら、低レベルな廃墟写真とは一線を画する作品に仕上がっており、またここでもよい意味での「不安定さ」を感じさせていただいた。
幸運にも、作家氏ご本人とお話させていただいたのだが、今後はまた新たなテーマにも取り組んでみたいと、静かだが力強く語っておられたのが印象的だった。



非常によく言われることだが、不安定であること活動的であることは、実のところ表裏一体のものであることを、まざまざと思い知らされた。ひとつの形を極めつつ、様式美の世界を作り出すこともまた興味深い試みではあるかと思うが、自分としてはやはり不定形な何かと向き合うほうが好きだ。
とりあえず、自分も自分の世界を強固にすることより、積極的に新しい試みを取り入れてゆきたいと思う。



とはいえ、次回の展示もあのインスタレーションを踏襲するつもりなんだけどさ~