AC版バーチャファイター2は93年にModel1基盤を採用した3D格闘ゲーム「バーチャファイター」の続編として94年にリリース。同年稼働した「デイトナUSA」で初採用となった当時最新の業務用3Dボード「Model2」基盤の性能をフル活用し、フルテクスチャーで描き出されるキャラクターたちが60fpsで動き回り、ゲームセンターで大ヒットした作品です。
95年末にはセガサターンに移植され、ハードスペックに差があるにもかかわらず見事な再現度でこちらもミリオンヒットとなりました。
日本国内ではリリースされませんでしたが、実はバーチャファイター2にはメガドライブ(海外名ジェネシス)版も開発されていました。当時海外市場ではサターンの発売が遅れていたこともあってジェネシスがまだ現役だったために移植版が開発されることとなりました。前作「バーチャファイター」も実はメガドライブ用の32bitモジュール「Super32X」ように移植されたのですが、さすがに32XでもModel2のゲームをそのまま移植するのには無理があったため、ジェネシス版バーチャファイター2は「2D格闘ゲーム」にアレンジして発売することとなりました。
バーチャファイター2であるにもかかわらず2で初登場したリオンやシュン・ディがいないというちょっと寂しいことになってしまっていますが、雰囲気的にはよくできており、「よくここまで雰囲気を移植できたな」と感心できる出来になっています。むろんラストボスのデュラルも使用可能。
Virtua Fighter 2 iPhone App Reviewで、このジェネシス版が2011年ごろにiPhone向けに移植されています。中身はエミュレーターで動かしているようでまんま「ジェネシス版バーチャ2」なのですが、日本国内ではこれより前にすでにModel2\SS版準拠のバーチャ2がガラケーのアプリとしてしっかり移植されていただけに「なんでメガドラ版を移植したんだ…」と思ったものです。iPhone(2G)/iPhone 3GのPowerVR MBX時代であるならともかく、2011年にはすでにPowerVR SGX 535を搭載したiPhone 4が出ていたにもかかわらず、あえてジェネシス版を持ってきた意図がいまいち不明だったり…
バーチャルパッドの出来は微妙で技が出づらい印象でした。
なお本作は現在ではWiiのバーチャルコンソールでも出ています。