(Image source:cinematopics)
キム・ジウン監督『クワイエット・ファミリー』の日本版リメイク作品『カタクリ家の幸福』(2002年 監督:三池崇史)。
この作品、リメイクというよりは、完全に「カスタマイズ」。オリジナルはあくまでも原案であって、全く別物として見た方がいいかもしれない。登場人物の設定もあれこれ色づけされている。
キャストは、結構面白い、ジュリー、松坂慶子、武田真治、西田尚美、丹波哲郎、忌野清志郎・・・こんなメンバーよくぞ選んだ・・・
歌って踊ってマサラな香りかと思えば、ゾンビも踊る♪スリラーぁぁ♪だったり、不法投棄のゴミ山で愛を語るかと思えば、美しい高原の景色を背景にしたサウンド・オブ・ミュージックなカタクリ家。グルミットもびっくりなクレイアートが津波ごとく皮が剥けるごとく、画面ではじけ、実写と妙に融合したりして、そして、なぜ火山が爆発する・・・ってもう理解できない(爆)
こーんなちぐはぐなものを、なんとまぁ、どうやってひとまとめにしたのか。
その力量には脱帽。
クワイエット版ではあやふやな結末が、カタクリ版では明確だ。「家族の絆」という正統な結論を引き出すために、踊る必要があったのか、火山は爆発する必要があったのかとか考えてはいけない。
個人的に楽しみにしていた清志郎が演じる(自称)英国王室の血をひくアメリカ軍人リチャード佐川は、愛と青春の旅立ち風な結婚詐欺師。 有名な結婚詐欺師プリンス・ジョナ・クヒオ大佐(実は日本人)がモデルらしい。カタクリ家の長女と似非恋に落ちるけど、お財布拾ってお金抜き出してるし・・・ ということは、それってクワイエット版で長女に無理やり迫ったチョン・ウンイン+お金をこっそり抜きとったチョン・ジェヨン=リチャード、ははは、涙 出そうー。
遠藤憲一、あなただけは普通の役者だった。よかった・・・(ホッ)
ジウン監督は、この作品を見たのだろうか? そして、ジウン監督はどんな顔をしてみたのだろうか?ぜひとも感想が聞いてみたい(笑)
三池監督版とジウン監督版のどちらが好きかと聞かれたら・・・ごめんね三池監督・・・だってあちらには、ジェヨンが出てるんだもん(←それだけかぁー)。
このレビューもどきも、カタクリ家同様、なんだかハチャメチャ・・・