キネ旬の2006年の映画界総括記事(「キネマ旬報 No.1477」)より、外国映画部門から韓国映画だけを抜き書きしてみた・・・
キネ旬2006年第80回ベスト・テン 外国映画採点表
No. 3 グエムル-漢江の怪物- [監督:ポン・ジュノ]
No.14 うつせみ [監督:キム・ギドク]
No.17 王の男 [監督:イ・ジュンイク]
No.38 トンマッコルへようこそ [監督:パク・クァンヒョン]
No.41 弓 [監督:キム・ギドク]
No.51 送還日記 [監督:キム・ドンウォン]
No.66 ユア・マイ・サンシャイン(原題:君は僕の運命)[監督:パク・チンピョ]
No.69 力道山 [監督:ソン・へソン]
No.80 僕らのバレエ教室 [監督:ピョン・ヨンジュ]
読者選出外国映画ベスト30
No. 6 グエムル-漢江の怪物- [監督:ポン・ジュノ]
No.17 トンマッコルへようこそ [監督:パク・クァンヒョン]
No.18 うつせみ [監督:キム・ギドク]
No.29 弓 [監督:キム・ギドク]
「グエムル」は、パクリ疑惑でひと騒動あったけど意外と一般観客からの支持が厚いのね。個人的にはあの家族の描き方は好きだったけど、化け物がちょっとダメだった。それと、もう少しパク・ヘイルの出番を多くしてくれたら・・・でも、あれはやっぱり「ソン・ガンホ、ここにあり」という作品かな。
「トンマッコルへようこそ」が評論家の間でも、読者選出でもそこそこ健闘していて嬉しい限り ・・・何しろ無名の新人監督だし、主演俳優だって日本で無名に近いのに。おすぎのプロモが少しは功を奏したのか。配給元である日活の期待の1本だったとか。興行的には苦しかったらしい。
クロウトにしかウケないのかと思ったキム・ギドク作品は、映画ファンの間ではもうすっかり評価が定着しているのね。個人的には、「サマリア」と「春夏秋冬、そして春」が好きなので、「うつせみ」と「弓」は一歩履き違えると大いに誤解されそうな作品で危うい感じがした。
キネ旬データによると、2006年日本で劇場公開された韓国映画は67本(コリアンシネマウィークやシネマコリアを含む)。ひと月に5本は公開されたことになるけど。今年のラインナップで確定しているのはまだ14本。企画ものもあるからもう少し増えそうだ。
で、びっくり仰天なのが興行データ。韓国映画1位は、なーんと「連理の枝」6億4000万円。それでも、一体いくらで買い付けたのか採算が取れなかったとか。以下、「デイジー」5億円、「美しき野獣」4億1000万円、「タイフーン」3億7000万円、「グエムル」が2億7900万円。
「連理の枝」って、昨年見た中でも、とりわけ時間の無駄でしかないドン引き作品だったけど、興行収入と質の間にはいかにギャップがあるかなんだかよくわかる・・・もちろん、興行収入は占有劇場数が左右するので、数字が正確には何を示しているのかわからないけど・・・