Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

『ゴースト・タクシー』(DVD)

2006-11-29 23:55:09 | J.J.Y. Filmography


(Image source: nkino)
『ゴースト・タクシー』(2000年 監督:ホ・スンジュン)、このタイトルから容易に想像できるのだけど、リュック・ベッソン監督『TAXi』とデミ・ムーア主演『ゴースト~ニューヨークの幻』をパロディにしようとしたのか、そうでないのかもうさっぱりわからない作品。見始めて45分でもう見るのやめようかと思った(爆)。この作品、B級といわれているけど、それじゃ巷にあまたあるB級映画たちに申し訳ない・・・ホラーなのか(No!)、コメディなのか(ビミョー)、メロなのか(どうだろう?)、カーアクションなのか(そうとも言えなくもない・・・)。

でも、ジェヨンssi が出てるから、最後まで見たけどね。
役名が「ノンストップ」って。ジェヨンssi のタクシー運転手の幽霊役なんて、たぶんこの先拝んでも見られそうもないし・・・。
しかし、ワケがわかりません。タクシー運転手なのに、ゴルフクラブかついでるし、横じまの派手な靴下はいてるし・・・

この作品は、主演のイ・ソジンssi とかチョン・ジェヨンssi のファンが「ファンだから」という義務感でしか見ることはできないかも(笑)。でも意外と出番が多かったので、私的には嬉しいのやら悲しいのやら、そのビミョーさ加減に自分でウケた

韓国でも酷評された映画として有名らしい。見た人同士だと、「ありゃ、ひどかったねぇ」なんてツッコミ満載で盛り上がれるかもしれないけど、まずもってこの作品を友人に勧められないし、勧めようものなら人格疑われそうだわ。というより、どうしてそんな作品が日本語版DVD化されているのか不思議。もっとほかに、日本語版DVD化する作品あるのになー。

 


『パク・ボンゴン家出事件』(DVD)

2006-11-28 07:42:34 | J.J.Y. Filmography

(Image source:nkino)
『パク・ボンゴン家出事件』(1996年 監督:キム・テギュン)。パク・ボンゴンという主婦(シム・ヘジン)が、夫ヒジェ(ヨ・ギュンドン)と上手くいかず突然家出をして、子供の頃からの夢である歌手になる。夫は、「家出人捜索専門家」ミスターX(アン・ソンギ)に捜査依頼を出す。この3人が繰り広げるコメディ劇。

さて、パク・ボンゴン役のシム・ヘジンssi、この方、ドラマ『宮』のユル君のオンマ。10年前のユル君ママは、今とあまり変わってなくエレガントな女優さん。そして、この作品で必見の場面のひとつは、探偵X役のアン・ソンギssi の歌が聴けることかな(笑)。というより、アン・ソンギssi のコメディって、私は初めて観るような気がする。彼の膨大なフィルモグラフィーからすると、私が観た作品はごくわずかなのだけど・・・

このストーリーは、実はなかなか凝っている。幾重にもいろんな話が重なっている。ロシアのマトリョーシカのように話の中に話があって、さらにまた話があってというように。家出したパク・ボンゴンの息子が語る話から始まり、パク・ボンゴンの日記、探偵Xの昔の話、パク・ボンゴンの夫の話と・・・。せっかくの面白い構図のはずが、交通整理がうまくなくて、どうもスッキリしないところがもったいないのだけど。監督のキム・テギュンは、『オオカミの誘惑』を後に撮る人。また、
過去の韓国映画のパロディが組み込まれているそうだけど、これ以前の作品を見てないから、それはさっぱりわからなかった

そして、この作品に端役で出演しているというチョン・ジェヨンssi を私は果たして見つけることができるのか、ちょっと不安だった。某巨大K-Movieデータベースサイトでも、役名が「愚連隊」って・・・一体どこに出てくるんだか・・・
と言いながら、ふふふ、いたいた
パク・ボンゴンにちょっかいを出すゴロツキ兄ちゃん。『ガン&トークス』のジェヨン役をもっと不良仕立てにした感じだったので、意外にもすぐにわかったけど、セリフもちょこっとだけ、出演時間は数10秒かな・・・ジェヨンssi の下積み時代を垣間見る。

大学卒業後、大学路の演劇舞台ではそれなりに認められていたけど、忠武路で彼を呼ぶものはいなかったそうだ。当時、「役者同士では、絶対に顔を批評しません。だけど当時、みんなが口を揃えてこう言うんです。顔が平凡すぎると。顔が良くないのなら、とても強そうに見えるか、最低でもタフに見えなくてはならないのに、お前にはそれがない。」と言われた。それが、現在では、「イメージが強すぎると、イメージがなかなか変えられない。平凡な顔だから、あんな役もこんな役もいろいろできるんだ」と周囲の言うこともガラっと変わってきたとか(朝鮮日報2005/11/04)。うむむ、顔がすべてじゃありませんことよ・・・

ハングル文字の洪水のエンドロールを、ジェヨンssi (チョン・ジヒョン)
のクレジットを確認するために必至に観たのは初めてだわ・・・こんな小さな発見ですっかり舞い上がる自分がおかしかった・・・
 


『遊びの時間は終わらない』(DVD)とリメイク

2006-11-26 23:46:37 | Suda on J.J.Y.

(Image source: amazon)
『遊びの時間は終わらない』(1991年 監督:萩庭貞明)。ちょっとマニアックな映画っぽい? こんなコメディ作品があることは知らなかった。ドラマにもなったそうだけど、個人的には、90年代前半に日本にいなかったので、この間の音楽・TV・映画の話題にまったくついていけない。

この作品、かなり面白い。モックン演じる生真面目な警官ヒラタが、銀行強盗の防犯訓練の犯人役を引き受けるところから話は始まるのだけど、何しろ生真面目すぎて、自分で犯人の徹底したキャラ設定まで作り上げて防犯訓練に臨む。実は、警察が日頃の実力をアピールしようとした肝煎りの防犯訓練だったのだけど、ただの防犯訓練のはずが、ヒラタの行動がシナリオにない展開になり、警察内も大混乱・・・。そしてマスコミも大々的にこの訓練劇を報道することに・・・

マスコミと警察という対立構図がシニカルかつコミカルに突っ込まれているところもミソかな。まさしく、このストーリーどうやって終わらせるつもりなのだろう・・・と見ながら心配になりつつも、やっぱり「終わらない」じゃない・・・このラストはウケ狙いだったのか・・・

さて、この作品の韓国リメイク『바르게 살자(正しく生きよう)』(2007年 監督:ラ・フィチャン)が製作される。このリメイクは当初チャン・ジン監督のプロジェクトだったらしいのだけど、しばらく延期され、ようやく製作されるらしい。『拍手する時に去れ』のADだったラ・フィチャンの監督デビュー作になるとか。で、主演はジェヨンssiになっているのだけど、モックンの警官役か、まさか、石橋蓮司さんが演じた署長役じゃないのよね(笑)

このチャン・ジン式コードにしなくても、原作はすでに十分面白いのだけど、 リメイクがどういう料理になるのか、それはそれで楽しみ・・・ 監督はドラマ性よりも作品のキャラクターに惹かれたそうだ・・・「クソ」がつくほどの生真面目な警官を中心に韓国的エッセンスを加える予定だとか。

日本のコンテンツが韓国映画の材料になっている例は珍しくない。『オールドボーイ』、『私の頭の中の消しゴム』、『愛なんていらない』 etc. ヒット作品にも登場する日本のコンテンツは魅力的なのね。チャン・ジン組が目をつけていたことには驚かないけど、コメディは国や民族による情緒的な差というか、笑いのツボが違って難しそうに思えるのだけど、実際、自分がチャン・ジン作品で笑っているのだから、そんなに違いがないのよね。きっと。

そういえば、警察とマスコミという関係って、どこかで見覚えのある・・・『拍手する時に去れ』でもそんな構図があったなぁ。 

 


『国境の南』

2006-11-25 23:42:07 | K-Movie Notes

(Image source: nkino)
東京国際シネシティフェスティバルにて『国境の南側』(2006年 監督アン・パンソク)鑑賞。

タイトルからして、なんだかいかにも南北問題の映画かと思いきや、意外にもラブストーリーだった。もちろん、恋人同士の間に「国境」が大きく立ちはだかるのだけど、それ以上に、実際にあった話であるかのような、淡々とした作品だった

北朝鮮で恋人同士だったヨンファ(チョ・イジン)とソノ(チャ・スンウォン)。ところが、ソノの一家が脱北することになる。ソノはヨンファを連れて行きたかったが、ヨンファは迎えにきてくれと言って、2人を再会を期して別れる。脱北に成功したソノ一家。ソノは残してきたヨンファを何とか救おうとするが、姉の口からヨンファが結婚するそうだという話を聞く。ソノはその後出会った女性と結婚して幸せな日々を送る。ある日、結婚したとばかり思っていたヨンファが脱北に成功して、ソノはヨンファを迎えることになる。ソノに会いたいばかりに追いかけてきたヨンファにソノは自分が結婚していることも告げられず・・・

東南アジアを経由して命からがら出てきたヨンファを迎えるソノの驚き。ヨンファにきちんと説明することもできず、ただオロオロして、歯切れの悪いソノ。ソノへの未練もたっぷり・・・このあたりの、チャ・スンウォンssi は、観ている方がイライラするぐらい情けなく、頼りない男なのだけど、純情で優しいまなざしですべて許せてしまう。

ソノが結婚していることを知ったヨンファの絶望感。そして、何も言わずソノの元を立ち去る潔さ。このヨンファの一途さや潔さが切ない。結局、どちらも幸せな道を見つけてくれることが救いなのだけど・・・。

人の出会いと別れには、いろんな要素がある。この2人の間は、たまたま「国境」が引き裂いてしまった。島国で育った私は「国境」という感覚に疎く、「国境」の問題は重苦しく、理解には程遠い。ただ、この作品が観客の同情をひく作品でなくて、
上映前の監督とチャ・スンウォンssi のメッセージも、この作品が対等な男女の愛の物語であることを強調していたのも好感が持てた。


お届け物の封はすぐ開けよう

2006-11-25 00:28:49 | Suda on J.J.Y.

「PREMIERE (10/16~31号)」ずい分前に届いていたのだけど、何だかビニールの封も開ける気にもならず放置していた。さっき何気なく表紙の文字を眺めてたら、うぎゃーー 出てたの??? 知らなかった・・・

     

もっと早く開封するのだった・・・ 
で、肝心の内容は、『偉大な系譜』の話なんだけど、すぐに読解するのは無理なので、週末の宿題にして、どこかであげます・・・ またこのチンピラぶりがいいのよね・・・  

       


『公共の敵』(DVD)

2006-11-24 23:52:26 | K-Movie Notes

(Image source: nkino)
この作品『公共の敵』(2001年 監督:カン・ウソク)、ちょっと前に見ていたのだけど、記事をあげそこなっていて、昨日『相棒』を観て思い出した。

なんとも激しかった・・・出来の悪い刑事と知能犯の対決。いかにも対決好きの韓国映画らしい。といっても、最近の韓国映画におけるちょっとした対決映画ブームは、製作年で遡って見ると、もしかすると、この作品がある意味、「起点」なのかな。それにしても、極端に暴力がリアルすぎて、生々しい。韓国を知らない人が見たら、とんでもない野蛮な国だと勘違いしそうだ。

事件・事故現場を日々歩き回る刑事の荒れ果てた生活の中に、男らしさや義理人情を見出だすような、韓国映画の定番劇(日本でも同じだけど)な部分は否めず、暴力の正当化についても、個人的にはかなり疑問があるのだけどね・・・

それにしても、出来の悪い刑事役ソル・ギョングssi は、どこからあんなエネルギーがほとばしるのかと思うほど、圧巻。決して強そうに見えないのに、有無を言わせないような気迫がみなぎっていた。イ・ソンジェssi は、どこをどう切っても冷淡で嫌味な奴に徹底している。『氷雨』とか『美術館の隣の動物園』で見られる甘さのかけらも見えない。この2人の徹底した演技が何よりも見所。

ストーリーは完璧な勧善懲悪。不良でも良心のある一匹狼的サムライが、悪代官を懲らしめる構図だと思う。まぁ、勧善懲悪は儒教の精神なので、韓国映画的テーマであっておかしくはない。ただ突き抜けるような痛快さに欠ける。『水戸黄門』的な、ワッハッハという終わり方は日本独特のものなのだろうか。勧善懲悪といっても、民族性が如実に出るのねーー

対決モノは数々見てきたけど、この作品は「原石」のような存在。これ以前にもあるのだろうけど、21世紀の作品として見た場合・・・。ここから派生した亜種の対決モノは、あれやこれやと捻りを入れているに過ぎないのかな。そういえば、『偉大な系譜』もチャン・ジン監督にしては珍しくチンピラが主人公でやっぱり対決モノなんだけね・・・あー、早く観たい


『相棒 City of Violence』

2006-11-24 02:17:17 | K-Movie Notes

(Image source: nkino)
東京フィルメックス招待作品『相棒 City of Violence』(2006年 監督:リュ・スンワン)。トークイベント後に上映された。

リュ・スンワン脚本・監督・製作・主演・・・すごすぎる、ひとり4役。スターシステムを崩したいと韓国映画界への挑戦状のような作品で、周囲からはそんな企画「うまくいくわけがない」という冷たい視線で観られていたそうだ。でも、その深く、熱きエネルギーは認められて、2006年ベネチア国際映画祭正式招待作品となる。こんな情熱的な監督は、ついつい応援したくなってしまう

タイトルからして、もう覚悟が必要。殴る、蹴る、血が飛ぶであろうということを・・・。この作品。ある意味「暴力」の連鎖みたいな構成でもあるのだけど、「暴力」というより「痛快アクション」の色が濃いかな・・・アクションシーンの俳優達の
「脚」がキレイなのね。回し蹴りの脚が・・・。意識して撮っていたかどうかわからないのだけど、脚を映すには当然、カメラが下に回りこむので、観客の視点が低くなって、全体的に見上げるアングルがちょっと面白かった。

『甘い人生』とちょっとかぶる場面もあった。モップおばさんの代わりにモップおじさんが出てきたし、「どうしてこんなことに・・・」というセリフや、少人数対多勢の死闘。こういうのは、アクションノアールの定型なのか

メッセージは明確。スピードがあって、約90分に端的にまとめあげられた作品。暴力の中にも、「懐古」や「情感」がしっかり組み込まれている。何しろ暴力シーンが多いので、他人にあえて勧めることはできない。ただ、ダラダラと意味のない暴力シーンではないのと、リュ・スンワンssi とチョン・ドゥホンssi のコンビのよさが救い


タランティーノ監督の『キル・ビル』と比較されることが多いというこの作品。リュ監督自身、撮影中は『キル・ビル』と比較されるとは思ってもいなかったそうだが、『キル・ビル』がアジア映画へのラブレターだとすると、この作品はそのラブレターへの返答になっているという。復讐劇というテーマは同じだが、復讐の対象がまったく違うというのが、リュ監督の主張。『キル・ビル』は個人的な復讐、この作品の復讐は、人間を狂わせてしまう資本主義への復讐だそうだ。

日本では3月公開予定。


「プサン国際映画祭と韓国映画の躍進」トークイベント

2006-11-23 23:48:46 | K-Movie Columns


今年は幸いにも10月に PIFF に参加できたので、このトークイベントは外せないと思って行ってきた。リュ・スンボムssi のお兄様、リュ・スンワン監督も登場するし・・・リュ・スンワン監督は、チャン・ジン組と近しいこともあり、チョン・ジェヨンssi もこの監督の第1作『ダイバッド』、第2作『血も涙もなく』に出演してるしね~

「プサン国際映画祭と韓国映画の躍進」
@東京フィルメックス 朝日ホール(スクエア)
キム・ドンホ
プサン映画祭ディレクター PIFF1996年創設メンバー
オ・ジョンワン
プロデューサー 『反則王』、『甘い人生』、『スキャンダル』、『浜辺の女』、『ユア・マイ・サンシャイン』など数々の作品のプロデューサーとして比較的作家性の色の強い作品を手がける
リュ・スンワン
俳優兼監督。最近の代表作は『クライング・フィスト』、最新作は『相棒』、『夜叉』。

以下は私のメモ書きなので、まとまりがないのだけど・・・・

 PIFF10年を振り返ってその躍進の要素とは?

キム・ドンホ PIFFディレクター

PIFF躍進には4つの要素がある。
1.ハリウッド映画ではない新しい海外の映画を紹介する機会の中心的役割
2.アジア映画市場における新人の発掘・教育の機会の提供
3.政府の干渉を受けない。資金の大半が民間団体の支援によるもの。
4.市民・政府・映画関係者・俳優の全面的なバックアップ


 PIFFとのかかわりについて

オ・ジョンワン プロデューサー
・カン・ジュギ監督『銀杏のベッド』プロデューサーとして第1回から参加。
・映画人が一同に会する機会がなかったが、PIFFによってそういう機会を持てることがよかった。
・PIFFは、
映画製作の現場の難しさ(困難な状況)を語れる場であり、韓国以外の海外から刺激を受ける場でもある。
・PIFFに集ってくる観客たち、映画への情熱を語る観客の姿を目の当たりにして、映画人としての自負心、責任感を感じるようになった。
・PIFF第1回開催後、独立して事務所を設立。プサン映画祭を通じて、映画の多様性の必要性を感じ、興行の成功・失敗にとらわれない作品の製作にかかわるようになった。

リュ・スンワン監督
・PIFFの成功と韓国映画の新興は同じような曲線をたどっている。
・PIFFが創設された頃の自分は、パク・チャヌク監督の大失敗作といわれる『三人組(The Three)』の助手をしていた。その頃、キム・ジウン監督は、ぷー太郎だったし、ポン・ジュノ監督も芽が出ず悪戦苦闘していた時期で、PIFFの創設は大歓迎だったが、不安な時代だった。
・実は自分の制作した作品(短編と長編)をPIFFに出品しようとしたら、落選した。自分にとってはPIFFは尊敬とともに復讐の対象の場であった。
・そうした挫折のおかげで、後日、落選した短編作品を悪戦苦闘して寄せ集めた作品『ダイバッド』でデビューし、国際的評価を得ることができた。
・PIFFに期待することは、優秀な作品を海外にどんどん輸出して、(冗談まじりで)最終的には、自分を含め、優秀な監督が数人残れば、いいと思っている。

 今後のPIFFの課題は?

キム・ドンホ ディレクター
・今年は第11回目で、次の10年の1年目という位置づけ。
・今後力を入れるところは、海外と映画を流通させるマーケットを強化。またプサン発の優秀な監督を育てるべく教育機関を充実させることにも注力。また、ドキュメンタリー映画のためのファンドなども設立。
・アジア映画産業界が協力して、アジア映画産業の振興に力を尽くしていきたい。

 韓国映画界の課題は?

リュ・スンワン監督
・韓国映画界が直面している問題点は、政治的、経済的、芸術的、文化的な側面にわたる。
・政治的な側面においては、まずスクリーンクォータの問題。ハリウッド映画では役者1人分のギャラで、韓国映画は製作される(つまり低予算の作品しか制作できない)。スクリーンクォータ制度(SQ)は、そうした韓国映画を守る大切な役割を果たしている。このSQ縮小を、FTAの人身御供のように犠牲にされたことは遺憾。
・経済的な側面においては、インターネットによる違法ダウンロードなど、著作権の問題と、ブロックバスター級の映画だけが劇場を寡占する寡占化の問題。
・芸術的な側面においては、確かに韓国映画は活性化されているが、映画が作品性よりも出資・資本の対象とされるようになってしまった。
・文化・交流的な側面においては、韓流の問題。韓流は虚像であり、本質的なものを見ずして、スターの姿を観ようとする現象に反発を感じる。作られたスターの姿ではなく、作品を通した価値観が一致してこそアジアの真の友人となるのではないか。

オ・ジョンワン プロデューサー
・かつて、映画産業界は「月の街」と呼ばれた。つまり食べていけない貧しい街という意味。それが現在では産業化されすぎて大きな変化がある。映画人中心から、資本主導となっている。
・韓流はまるで、サイズを小さくしたハリウッド映画界のよう。
・監督の力は非常に重要。産業化されすぎた映画産業を討論しならが解決していきたい。

と、まぁこんな感じで、PIFFと韓国映画界についておおまかな流れや課題に触れ、かなり充実した時間だった。私もPIFFに参加して、PIFFには言いたい事があるのだけど、現地を訪ねて、やはり映画人の熱意というか情熱が伝わってきたのは確かなので、プチフリークとしては今後に期待したいな・・・

リュ・スンワン監督、制作サイドに置いておくにはもったいないほど、カッチョいいのだけど、「家族に2人の俳優は要らない」そうだ。ユーモアたっぷりで、話はまとまっているし、非常に頭が切れて知的な印象。オ・ジョンワン プロデューサーは韓国映画界を支える
女流敏腕プロデューサーとして有名。私も雑誌で記事を読んだことがあるけれど、この方も映画への情熱とクールな分析力を兼ね備えているところが魅力的。

2人とも共通しているのは、映画の資本化への懸念と韓流の問題ということかな。これまで韓流にどっぷり浸かってきた私にとって耳の痛い話なのだけど、まったくもってリュ・スンワン監督の言うとおり。ミーハーな私が言うのもなんだけど、韓流が「価値観の共有」というレベルに至っていないというのは、紛れもない事実で、そのあたりは、個人的にも最近特に感じているところ。ある意味、訣別しなければならない部分があると思っている。

 


片隅でそっと・・・を叫ぶ

2006-11-21 22:22:19 | Suda on J.J.Y.

今日はですね、ジェヨンssi 36歳のお誕生日なのです。『トンマッコル・・・』を見て、まだ10日しか経ってない・・・ジェヨンssi に堕ちてまだ日の浅い私が、お祝いするのもどうかなーーと思ったのだけど、これも何かのめぐり合わせということで・・・そっと叫ばせて・・・

 


トンマッコルから続く道

2006-11-20 23:57:12 | Suda on J.J.Y.


(Image source: fantom)
どこでどうトチくるってしまったのか、「村」に行かないと気がすまず、すでに4回見てしまった。まだ公開中だというのに、早くDVD発売してほしいーーー。

トンマッコルのジェヨンssi を見て、最初に私が釘付け  になったのは、彼の歩く姿。『小さな恋のステップ』の時とは歩き方が違う・・・この人は、もしかして足から演技する人なのかと、かなり驚いた。次に釘付け  になったのは、視線。ジェヨンssi は背が高いためか、他の俳優と並ぶとやや斜め下からのショットが多い。当然、斜め下に降りてくる視線が私的には激ツボ・・・あとね、真横からのショットも多くて、横顔が美しいのよね~

原作・脚本を書いたチャン・ジン監督が、映画『トンマッコル・・・』を製作するにあたり、「頼むからいい演技をしてくれ」「この映画が成功するかしないかは2人にかかっている」とジェヨンssi とハギュンssi に頭を下げんばかりだったという話は、なぜか胸に熱いものを感じる。

2トップの作品というのは確かに難しいのかも。お互いの個性や役柄がぶつかり合いすぎてもいけない。その点、この2人は絶対相手をつぶさないどころか、互いに相手を引き立てる余裕さえ持ち合わせつつ、確固とした自分の役どころを摑んでいて、なんだかすごいエネルギーを感じる。ジェヨンssi、この作品のオファーがあったとき、「舞台が忙しくて断ろうかと思ったけど、シナリオが魅力的すぎて断われなかった」とか。出てくれてよかった。出てくれなかったら、私はその魅力がわからずじまいだった。リ・スファ役はジェヨンssi しかいないでしょう。

チャン・ジン組のルーツは、ソウル芸術専門大学にある。生年月日から推測するに、チャン・ジン監督とジェヨンssi は同学年。ハギュンssi は2年後輩。ジェヨンssi は高校時代まで新聞記者かPDを目指していていたそうだけど、PDになるなら演劇・映画科で演出を勉強したら? という友人の何気ない一言でソウル芸術専門大学へ。そこでチャン・ジン監督と出会い、演劇活動を始め、全国青少年演劇祭で演技大賞を取るに至ったそうだ。この人、もう学生の頃からの根っからの舞台人ということになる。

ちょうど、ジェヨンssi とチャン・ジンコメディに関する記事があったので以下抜粋。記事全体が『偉大な系譜』に絡んでのインタビュー記事なのだけど、この作品、まだ観てなくてよくわからないので、前書き部分のみ引用。

この2人のタッグは学生時代から遡るわけで、すでにお互い知らないところはないという感じがなんかイイなぁ。平凡な演劇青年だった2人が、いまや映画界を牽引する監督と俳優という関係で、最高の相性を誇っているそうで、なんとも情熱的


[레이디경향 2006-11-14 15:33]
より抜粋(リライト)
チャン・ジンコメディを完璧にこなすチョン・ジェヨンは、誰が何と言っても、チャン・ジン式コメディを最もよく理解して表現する俳優だ。チャン・ジン監督作品の登場人物は、真剣で、誠実なキャラであるばかりに、観客は笑いをこらえきれない状況に陥る。(中略)「笑わせようとする典型的な演技では、そのユーモアを表現することができません。ただ真剣に演技をすればいいのです。実はその演技は難しくなくて、コードさえ理解できれば誰にでもできるのです。私はチャン・ジン監督が何を求めているかをよく知っているだけですよ。そうした真剣なアイロニー(皮肉)に忠実であることが、チャン・ジンコメディを上手く演じるコツのようです」と意外な側面を語ってくれた。

 


『SPY リー・チョルジン』(DVD)

2006-11-18 23:51:53 | J.J.Y. Filmography


(Image source: nkino)
ようやく観ることができた『SPY リー・チョルジン』(1999年 監督:チャン・ジン)。『拍手する時に去れ』を観に行ったときに、田代親世さんがチャン・ジン作品について語ったときに、この作品をおすすめ作品としてあげていたので、ずっと気になっていたのだけど・・・

いやー、面白かった・・・ 深夜にくっくっくと笑いながら観るには最高の作品なんだけど、実は面白いだけのオチではない。北朝鮮のスパイを主人公にしたシリアスなテーマを、よくここまでコメディタッチで書き込んだなぁというほど、脚本がイイ。さすが、チャン・ジン監督。この作品のジャンルは、ヒューマンコメディなのだそうだけど、そんな一言でくくれないほど、面白くて、切実で、ホロリ と泣けたりする。

食糧難にあえぐ北朝鮮の民を救うために、スーパー豚の遺伝子サンプルを手に入れるため、リー・チョルジン(ユ・オソン)は韓国へ送り込まれる。初めての韓国の地で、タクシーに乗ると、相乗りでおかしな4人組の男達が乗り込んでくる。チョルジンは、途中タクシーに酔ったあげく、大事に抱えていたスパイ用グッズの入った鞄をその4人組に奪われるところから話は始まる・・・

チョルジン役のユ・オソンssiは、『彼らだけの世界』と『チング』しか観ていないのだけど、クールでちょっと怖いヤクザ系の感じしかなく、この人の笑顔をほんと初めて観た。えー、この人、笑うんだ・・・ぐらいの衝撃があった。

このスパイ、リー・チョルジンをとりまく人々がこれまた可笑しい。というより、よくこれだけ個性派俳優をそろえたなぁと驚く。これだけ揃っていても、キャラクター設定がしっかりしているせいか、個性がぶつかり合ってケンカしたり、浮いたり、勿体ない使い方をしていない。それぞれがちゃんと活き活きしているところも驚き・・

タクシーの相乗り4人組の中に、チョン・ジェヨンssi がいるのだけど、この頃はまだ芸名がチョン・ジヒョンだった頃。ジェヨンssi のほかの4人組仲間は、イム・ウォニssi、イ・ムンシクssi、チョン・ギョスssi と、韓国映画を観ると必ずみかける人々だ。この4人組のアホさ加減がツボ

チョルジンの世話をする同胞スパイの家族もTVドラマなどでもおなじみで、これまた豪華。父親オ・先生役はパク・イナンssi、長女ファイ役パク・チニssi、長男ウヨル役シン・ハギュンssi。この家族とチョルジンのかかわり方は、情感があふれてて切なくもあり、とくにチョルジンとファイの「運命の貸し借り」という可愛いらしい場面もあったりする。

チャン・ジン作品は、空間の移動や見せ方が独特で、舞台を四方八方から見るような感じが楽しい。笑わせてもらいながらも、『拍手する・・・』同様、エンディングが実に切ない・・・。あー、やっぱりチャン・ジン作品だわーと実感する瞬間だ。


『ガン&トークス』(DVD)

2006-11-16 22:33:14 | J.J.Y. Filmography

(Image source: nkino)
2年以上前に見たこの作品、懐かしーい。邦題がまだ『キラー達のおしゃべり(킬러들의 수다)』で通っていて、『ガン&トークス』(2001年 監督:チャンジン)になったばかりの頃。「この映画、面白いよねー」とチングと語り合ったのもいやはやもう2年以上も前のことなのか・・・

しかし、当時、ジェヨンssi はノーチェック・・・ ウォン・ビンssi が若くてキャワイイとか言ってたような気がする。4人の中で知らなかったのはこのジェヨンssi だけだ。シン・ヒョンジュンssi は、すでに放送されていた『天国の階段』で見ていたし、シン・ハギュンssi は名前はあやふやだけど『JSA』に出てた人という認識。でもって、4人の中で最もイケメンな殺し屋で、俳優の田辺誠一風だと思ったのがジェヨンssi だったわけだ。なのに、ろくに名前もチェックせず、私の中では「第4の男」と定義されていた。

今夏に『拍手する時に去れ』を見て以来、チャン・ジン監督がらみの記事を読み漁る中で、この「第4の男」の正体がわかった瞬間、「ええーーっ」、そうだったのかと。ずいぶん前に出会ってたのにね・・・私の目は一体どこを見ていたのだろう・・・

でもって、今回見直したら、面白い発見あり・・・4人のキラーたちを追い詰めるあの刑事は、『王の男』の燕山王チョン・ジニョン ssi じゃない。いやいや、今になってわかるのだけど、この作品のキャスティングはなかなかのもの。リュ・スンボムssi もカメオ出演しているらしいが、わからなかった。チャン・ジン監督は見っけ・・・

この作品で一番好きな場面は、ジョンウン(シン・ハギュン)が殺すはずの相手に惚れてしまい殺せなくなりサンヨン(シン・ヒョンジュン)とケンカするところで、ハヨン(ウォン・ビン)の「愛の語り」を聞かせる場面。ハヨンの「愛の語り」に感激して、背を向け壁にもたれかかって泣いている? ・・・「いやいや、絶対笑いをこらえてるでしょ」・・・声を殺して泣き笑いするジェヨン(チョン・ジェヨン)・・・ここが激ツボ ・・・何度もリピートしちゃったよーー

よくよく見ると、仕込み満載で、めちゃくちゃ面白い。ハヨンのナレーションと、わけのわからない殺し屋4人組の「おしゃべり」の絡み方がまた面白い。この suda (수다) 的世界に一度足を踏み入れると、抜け出せない・・・


『シルミド/SILMIDO』(DVD)

2006-11-16 00:24:27 | J.J.Y. Filmography

(Image source: nkino)
この blog の開始前に見た作品の中に、ジェヨンssi が出演している作品があるので、見直してみることに・・・ まず、『シルミド』(2003年 監督:カン・ウソク)。

1年半以上前に見たこの作品。衝撃的な内容だったため、どんな俳優が出演していたかなんてあまり気にも留めていなかったし、この作品を見た当時は、ソル・ギョングssi とホ・ジュノssi ぐらいしか知らなかったけれど、本当にいろいろな人が出演している。オム・テオンssi 、イム・ウォニssi などは今になってわかる。このキャスティングはすごいなー

さて、ガラの悪い精鋭部隊でも、ひときわ「やんちゃ坊主」という印象だった兵士ハン・サンピルが、ジェヨンssi だったのね・・・『Guns & Talks』、『小さな恋のステップ』、『トンマッコル・・・』とはがらりとイメージが異なる。ワルガキがそのまま無鉄砲なオトナになって、悪事をはたらき、死刑囚となったがシルミド部隊に送り込まれたという役どころ。その男がそれまで歩んできた人生がにじみでてくるような完璧な演技。さすが。ジェヨンssi のみならず、ここに出演している俳優たちの演技はみな完璧に近い。作品の流れからはずれている人や、そぐわない人がひとりもいない。

一度死ぬ運命にあった人間に生かされるチャンスが来たときの心理とはどんな状態なのだろうか。この作品では、生かされることによって、肉体的な極限状態に置かれても耐えうることができるという設定だが、兵士の揺れ動く繊細な心理状態も、うまく表現されている。ジェヨンssi いわく、演じた役の兵士サンピルは愛に弱い男と評している。『シルミド』で愛を語る場面はもちろんないけど、そういう男を演じたそうだ。これは、友情、人情、愛情、すべての「情」に通ずるものだ。
 
アン・ソンギssi 演じるキム准尉が自害してしまう場面があるがこれも衝撃的。冷徹で任務の遂行に私情は挟まないと言い切りながらも、ギリギリで「情」を断ち切ることのできない究極の選択だから。

映画の内容は必ずしも真実ではないと前置きがあるので、内容にコメントすることはないけれど、ただ、時の権力者によっていたずらに人の命が落とされることに腹立たしさ  を覚える。

*J.J.Y. FES =チョン・ジェヨン フェスティバルです・・・ここのオリジナル企画よ(爆
↑わざわざFESにしなくても、結局いつも祭りになってしまうので・・・やめましたこの企画(2007/01/01)


新しい恋人

2006-11-15 23:53:40 | Suda on J.J.Y.


(Image source:yahoo.kr)
「ようこそ」と言われたので、また行って来た。ってどこに?トンマッコル村へ・・・
先日はジェヨンssi しか観てなかったので、今日はちゃんとハギュも観なくちゃと気合を入れて観たはず。いやいや、ハギュンssi の眼がよかった・・・えっ、それだけ・・・ええ、私の目がどうしてもジェヨンssi に導かれてしまって、もう心の赴くままにトンマッコルを満喫してきた。 

そう、私の新しい恋人チョン・ジェヨンssi は、よりによって Brian と所属事務所も同じ、同い年。

JJY:妻あり2児の父
Brian:独身

JJY:TV出演はほとんどなし 演劇出身
Brian:舞台経験はほとんどなし TV出身

(2000年以降の映画出演本数)
JJY:12本、短編1本、カメオ2本。出演作品をすべて見たわけじゃないけど、純愛メロ作品がない? 『小さな恋のステップ』はメロというよりコメディだし。キスシーンとかがない?
Brian:5本、短編1本。純愛メロ、キスシーンは得意。

JJY:アクセサリーは一切身につけない。指輪も売っちゃった???
Brian:アクセサリー大好き。デザイナーも兼務。

JJY:普段は普通のおじさんらしい。
Brian:普段からチョイナル。韓流スターだから。
なんてこった。たったこれだけのデータで何がわかるって感じだけど、もしかすると2人は正反対のタイプだったりするのかな。どこがどうとはいえないのだけど、演技のスタイルも全然違って見える。

今、私の頭?いや心の中は、75%がジェヨンssi で占められている。月末のソウル旅行の目的もシフトしてしまった。今では、お願いだから『偉大な系譜』がまだ劇場にかけられていますようにと祈るばかり。『夏物語』と差し替えられたりしませんように・・・『夏物語』は夏に公開すればいいのに・・・なんて超自己チュー。

こんなジェヨンssiな私に今日はとんでもない事がひとつ起きた。『トンマッコル・・・』を見に行った映画館で、古本パンフレットを眺めてたら・・・うそっ、この2年間探し続けてた2001年5月日本公開時の『JSA』パンフレットを見つけた。うーむ、すんなり心変わりができないようになってるみたい??




『Sad Movie <サッド・ムービー>』

2006-11-14 21:48:08 | K-Movie Notes


(Image source: yahoo.kr)

タイトルからして、泣かせようという意気込み満点の作品、『Sad Movie <サッド・ムービー>』(2005年 監督クォン・ジョングァン)。別れをテーマに4つのストーリーが同時進行する。なぜかしら(・・・って買ったからに決まってるのだけど)、うちにはこのOSTがあって、音楽は結構よかった。さてこの作品は、サイダス所属の有力俳優を動員したわりには・・・

 チョン・ウソンssi&イム・スジョン ssi
せっかくのスター2人を使って、こんな程度でまとめちゃうって、どうよーーー。そして、この2人、恋人同士に見えなくて、先生と生徒みたいに見えた。最初から分かりきったオチは、裏切られることなく、なんの仕込みもないまま終わってしまって涙も出ないし、終わり方もクドい・・・なんだかもったいないなぁ。

 ヨム・ジョンアssi &ヨ・ジングssi
この作品で館内を涙の渦に巻き込んだのが、子役ヨ・ジングの演技。恐るべし・・・やっぱり子供って計算して演技したりしないから、表現が純粋なのね。病室で泣くとママに聞こえるからって、病院の外で雨  に打たれながら大泣きする演技なんて、リアルすぎて怖いぐらい・・・ストーリー的にはどうということはないのだけど、シナリオが冴えない分、ママ役のジョンアssi とこの子役の演技力が光ってた。

 チャ・テヒョンssi &ソン・テヨンssi
このメンバーからいうとテヒョンssi がやっぱりピエロ役なのね。でも、この2人の役どころはよくわからん。就職口のないニート世代を代表する若者2人。結局、テヒョンssi のひとりよがりってことで終わってしまった?

 シン・ミナssi &イ・ギウssi
ストーリーとしては、この話が一番よかった。シン・ミナssi がすごくカワイイ。聴覚障害と顔のやけど痕でコンプレックスを抱える女の子の役どころ。遊園地でかぶり物をかぶって客を楽しませる仕事をしながら、画家の卵に恋する話。そのかぶりものが白雪姫という設定がなかなか手が込んでた。7人の小人たちもスパイス効いてた。小さな出会いと別れという、日常のありふれたテーマがよかったのかも。画家の卵は、卵みたいな顔をしているのだけど、サイダス売り出し中の新人? チョイ役で『浜辺の女』にも出てたけど。シン・ミナssi は若いのに余裕しゃくしゃくな演技にびっくり。

というわけで「悲しい映画」であるはずなのだけど、「泣ける」とか「悲しい」いう前に、何かが欠けている。シナリオの構成も仕込みが足りないし、なによりも作り手の想いとかひたむきさが伝わってこないわ。なんだかサイダスのプロモビデオ  を見た感じ。